2008年3月27日 (木)

フィレンツェの風景2点。

Firenze017  イタリアフェアの期間中にフィレンツの風景シリーズを3点仕上げましたが、公開した3点、No19,20,21の前に制作した2点を公開するのを忘れてました。てっきり公開したもんだと思い込んでたんですけどね。友達にはメールで画像を送った覚えはあるんだがなあ・・・。2点共、昨年の6月頃の作品です。

と言うわけで遅ればせながらですけどお楽しみ下さい。

No17はサンティッシマ・アンヌンツィアータ広場に立つ騎馬像から見たドゥオーモ。20×15cmです。この通りには画材屋さんがあるので、時々通ってました。帰り道ではドゥオーモを見ながら歩く事になるので、けっこう好きな道でしたね。贅沢な気分。

No18はヴェッキオ橋上の一場面。橋の真ん中にあるスペースで式典を終えた後、町を行進する。作品では描いてないけど、男たちの後には古式ゆかしいドレスを着た女性も行進に続く。槍を持った騎士の他にもドラムを叩く係りもいるので、にぎやかな行進です。時々なんの式典か知らないけどフィレンツェの町で見ることが出来ます。見ていてとても面白いですね。Firenze018ちなみに彼らは最終的にどこに引き上げるかと言うと、共和国広場の近くのカルチョ・ストリコの建物。カルチョ・ストリコってのは時代衣装を着て行うサッカーの事です。一度出入りする所を目撃して「ここが彼らのアジトだったのか。」と思った事がありました。

さて次はどこを切り絵にするかな。とりあえず秋の個展ではトリノの風景を15点作るんだけど、それとは別にフィレンツェの風景ももう少し作りたいですね。サンマルコ、共和国広場、ピッティ宮殿、ダビデ像、シナゴーグ、ロシア教会・・・。どれを先にやろうか迷っちゃいますね。

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2008年3月26日 (水)

イタリアフェア終了。

Firenze021 一週間続いたイタリアフェアも昨日で終了。お忙しい中、見に来てくれた方々、どうもありがとうございました。

画像は月・火曜日で下絵から初めて完成までこぎつけた新作。会場では完成しなかったけどね。片づけを終えて家に戻ってから仕上げました。フィレンツェの風景シリーズNo21、ミケランジェロ広場のダビデ像。サイズは15×15cm。ミケランジェロのダビデのコピーですね。ただしオリジナルは大理石です。こちらはブロンズ製。ミケランジェロ広場からはフィレンツェの町を一望出来るので、この像に気が付かない人も多いです。・・・ヴェッキオ宮殿の前に立つダビデも切り絵にしなきゃいかんなあ。これじゃ小さいよね。

今回のイタリアフェアではいわゆる作家さんの参加は少なくて、イタリアからの輸入雑貨が多かったですね。だから商売の話もいろいろ聞けてすごく勉強になりました。もちろん私のやってる事とは違うのですが、彼らから得たものを応用していく事は出来そうです。その意味では今回のイベント、デパートでの展示は初めてという事もあったけど、過去に参加したどの展示会よりも勉強になりましたな。

心残りが一つ。会期中に三越の社員食堂で昼ごはんを食べてたんですが、なかなか美味しかった。カツ丼なんか衣がサクサクでおつゆの味も良い。だから最後の日に2度目のカツ丼を食べたのです。美味しかったけど、私が食べ終わる頃に目の前に座った人のトレイに乗ってたのが日替わりランチ、イワシの蒲焼丼でした。見た瞬間に「あっちの方が美味そうだ!」と後悔しました。後ろ髪を引かれつつ、食堂を出る時にイタリアフェアの参加者の一人と遭遇。「今日の日替わり、美味しそうですよ。イワシの蒲焼丼!」と教えてあげた。後でその人に何を食べたのか聞いたら、イワシの蒲焼丼にしたんだそうです。「美味しかったですよ~。あんな風に言われたら注文するしかないじゃないですか。」だそうです。あああああ、頼めばよかった。カツ丼の食券を買う前にちゃんとメニューを確認すべきだった。最後の日に大失敗だったなあ。・・・イワシの蒲焼丼。もう2度と三越の社員食堂で食べる事もないだろうに!

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2008年3月24日 (月)

新作2点。

Firenze019 三越・星ヶ丘店のイタリアフェアでの実演用の切り絵、2点制作してましたが、両方とも完成しました。

1点目は20×15cm。フィレンツェのシニョーリア広場にあるペルセウスの像。以前正面からの構図で作りましたが、今回は後方から見た構図。このブロンズ像はどこから見てもカッコイイですな。

2点目は10×15cm。新市場というみやげ物の屋台が立ち並ぶ場所にある猪のブロンズ像。鼻の部分を触ると幸せになれるとかで、観光客になでられて、鼻面だけが金色になるまで磨かれてます。

この2点でフィレンツェの風景シリーズも19、20番目ですね。パソコンのスライドショーにこのシリーズを使っているので、数が増えるほど楽しいのです。

ええっと、イタリアフェアで実演してたんですが、うっかり完成させちゃいました。まだ月・火曜日と2日あるのですが、やる事何も無いや。どうしよう・・・。

今日の終わり近くに完成したんですけど、完成した10分ぐらい後に友達が登場。私のブログで切り絵の実演をやるという事を知ったので来てくれたんだそうです。Firenze020 ちょっと前に終わっちゃったので、だいぶがっかりしてました。・・・罪の意識がして来た。

うーん、明日からはもう一点やろうか。でも何も無いので下絵から始めるしかないなあ。でも下絵の段階は普通の絵と同じだから、見てもつまらないかも。

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2007年6月 6日 (水)

ネプチューンの噴水。

そろそろ時差ボケが治りつつあるので、久しぶりにジムへ行きました。筋トレと有酸素運動のマシンが全部新しいのに変わっててビックリ。ちょっとした浦島気分である。

で、体重を計ってみたら2kg減ってました。体脂肪率も20前後だったのが17にまで減っていた。まあ、考えてみれば当たり前の話で、日本にいる時は部屋にこもって制作、移動は車に頼っている。それに対してイタリア滞在中は日が沈むまでは歩いてましたから。・・・この体重・体脂肪率をなんとか保持できないもんですかねえ。

さて、トリノ旅行を終えて5月11日にフィレンツェに戻ったわけですが、La_traccia016 今年はミニシリーズで「フィレンツェの風景シリーズ」をやってたせいか、目に入る風景全てが思い入れのあるものに変わってました。 今年ほどフィレンツェの風景を美しく感じた事は無いかもしれない。

これはもうフィレンツェの風景シリーズを先日制作した分で終わりにするには勿体無い!これからも時間を作ってどんどん制作しようと心に決めた。

というわけで、フィレンツェの町を歩き回って写真をガンガン撮って来ました。あれだけ歩けば体重減るわな、そりゃ。

画像はフィレンツェの風景シリーズ16番目「ネプチューンの噴水」。サイズは15×20cmです。イタリアに出発前に完成させたので、コルシーニの職人展ではこれも展示しました。

この噴水はベッキオ宮殿の横にあります。バルトロメオ・アンマンナーティ作。この角度からは見えないけど、この像の左手は昨年酔っぱらいがよじ登って折れてしまっている。(今年見てみたら、ちゃんと修復されてました。)この大理石像、あまり格好良くないよなあ。なんか風呂上りのおとーさんのような体型だ。おまけにネプチューンの足元にサチュロス(ギリシア神話に出てくる下半身が山羊の怪物。)がいるんだけど、何故か顔をネプチューンの股下に入れているという嫌な構成・・・。切り絵の題材としては面白いんだけどね。

どうも私は彫刻を切り絵にするのが好きみたいですね。で、フィレンツェにある数多くの彫刻の中でも一番有名なミケランジェロのダビデ像はまだ切り絵にしてない・・・。いずれ作りますけどね、必ず。今回の滞在でメジャーな物からマイナーな物まで、いろんな写真を撮って来たので「次は何をやろうかな♪」なんて、写真を眺めているのが楽しかったりします。

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2007年4月19日 (木)

フィレンツェの風景シリーズ完結!!

Img_1940 ここ最近4時間睡眠が続いていたので、今日はたっぷり寝ました。一日のんびり過ごすかと思い、丁度近くの美術館でやってるヴェネツィア絵画の展覧会に行ってきました。ヴェネツィアには3回ぐらいしか行ったことがないし、見た覚えのある絵がなかったのでかなり楽しめました。人体がからみあう構成なんか、とても私には描けないなあなんてね。

あとは図書館に行って資料を集めたり、次の作品の為に写真の整理をしてました。

さて、昨日完成したフィレンツェの風景シリーズを全部並べて撮ってみました。1点1点はたいした事がない作品ですが、全部一緒に並べると良い作品に見えてくる。

ブログで公開しなかった4点の作品についてはHPの方に公開してあります。

http://homepage2.nifty.com/shunkan/firenze.html

今回、作っててものすごく楽しかったのですが、手を抜かずにきっちり作っても所詮は小品だからなあ。やはり自分の命を燃やし尽くすような思いで大作を作って行かないと自分のレベルアップにはつながらないでしょうね。でも今回みたいに「作ってて楽しい思い」は忘れないで行こう。

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2007年4月18日 (水)

ランプレドットの屋台。

Firenze014_1

フィレンツェの風景シリーズ12点目、「ランプレドットの屋台」サイズは10×15cmです。

ランプレドットと言うのは牛の胃袋の事。これをセロリや人参などと煮込んで、唐辛子とサルサ・ヴェルデ(刻んだイタリアパセリをオリーブオイルと酢で和えたソース。)を乗せて、二つ割にしたパンに挟んで食べる。フィレンツェ名物ですな。

独特のくさみもあるので苦手な人も多いです。そいえばフィレンツェ以外では見た事が無いような気がするなあ・・・。確かに上品な食べ物とは言えませんが、私は好きなので2週間に一度ぐらいは食べてました。自炊してると時々何を作ろうか困った事もあるのです。

この作品の元になった写真は実は私が撮ったものでなく、知人の運営しているサイトで使われている写真をいただいて制作しました。イタリア情報サイト「ペルバッコ」です。

http://www.perbacco.jp/

個人旅行から留学、企業向け通訳までいろいろ役に立つ情報がありますよ。Img_1756

下の写真は自分で撮ったもの。これがランプレドットのパニーノです。食べる前にこれを撮って、食べ終わってから肝心の屋台の写真を撮るのを忘れて帰って来てしまった・・・。

フィレンツェの風景シリーズでは教会の切り絵が多くなっちゃったので、何か違うネタは無いかなと思ってました。食べ物関係も欲しかったので。一つぐらい雰囲気が違うのがあるのも良い。

Firenze010_113点目は「サン・ロレンツォ教会」サイズは15×20cmです。

この教会も6点目のサント・スピリト教会と同様、正面のファザードの装飾がされないままになっています。当初、ミケランジェロがデザインする予定だったんだけど、デザインする前に死んでしまったので結局ごつい石積みの状態になってます。まあ、これはこれで良い。

この教会の後方にフィレンツェの大立者、メディチ家の礼拝堂があります。教会正面は素朴ですが内部は絢爛豪華な輝石モザイクで作られています。ミケランジェロの彫刻もあるし、フィレンツェでも重要な観光スポットです。

両脇に屋台が描かれていますが、この辺りはこういうみやげ物の屋台が軒を連ねてます。右へ行くと中央市場、左へ行くとドゥオーモがあります。フィレンツェの町は碁盤のように区画整理されていますが、この教会は変な位置に置かれているみたいで道がわかりにくくなってます。だからフィレンツェに住み始めて最初の一ヶ月はよく道に迷った。

14点目、15点目も完成してますがHPの方で公開します。つまり、このシリーズは完成しました。作るの楽しかったけど疲れたー。

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2007年4月17日 (火)

バルジェッロ美術館など。

Firenze003 フィレンツェの風景シリーズ9点目、バルジェッロ美術館。サイズは15×15cmです。

左に見える城砦のようなのがバルジェッロ美術館、右の塔がパディア教会の鐘楼です。

手前の階段ですが、これは裁判所の前なのです。ここから見える2つ塔が向かい合ってる風景が好きだったので、ずっと描きたかった風景であります。

バルジェッロ美術館は元々は警察署だった場所で、現在はフィレンツェで最も彫刻が多い美術館となっています。この美術館の中庭もすごくきれいなので、いずれは描いてみたいですね。

Firenze008 10点目、サンタクローチェ教会。サイズは20×15cmです。ようやくこのシリーズで大型の作品が出来ました。

フィレンツェで最初に住んだ下宿が、この教会の前の通り、一昨年、昨年と1ヶ月間借りた下宿はこの教会の真横の通りと、わりと近くに住む事が多かったのでおなじみの場所です。ちゃんと描いたのは初めてですけどね。

教会の内部にはお墓があって、フィレンツェ出身の重要人物たちの墓(豪華な彫刻が施されています。)もあります。彫刻家のミケランジェロ、音楽家のロッシーニ、天文学者のガリレオ・ガリレイ、政治思想家のマキャベッリなどですね。昔は無料で入場できたけど、今は有料。フィレンツェはこんな所ばかりになってますね。

11点目、20×15cmの作品も出来てますが、HPで公開します。

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2007年4月15日 (日)

サント・スピリト教会など。

Firenze009 フィレンツェ風景シリーズ6点目、「サント・スピリト教会」サイズは15×15cmです。やっと中くらいの作品が仕上がりました。

この広場には職人の工房が多いので、フィレンツェに住んでいた頃は下宿から近い事もあって、ほぼ毎日うろついてました。教会前の階段に腰掛けてビールをよく飲みましたな。

サント・スピリト教会の正面は本来装飾ガほどこされる予定だったのですが、未完成のまま放置されているため、このようにペタッとした壁になっています。

この作品の本になった写真を撮ったのは5月でしたが、もう少し暑くなるとこの広場は椅子が並べられてビアガーデンになります。この時期には教会の平面的な壁を利用して野外映画がしばしば行われます。映画以外にもバンドの演奏なんかも行われる。一度この場所で、和泉元彌さんが狂言をやった事がありました。大河ドラマでブレイクする前だったのですが、あの時は狂言を世界に広めるためにローマやフィレンツェで講演活動をやってたんですな。間近で見させてもらいましたが、実に感じの良い方だと思いました。

Firenze011_1  7点目、「サン・ミニアート・アル・モンテ教会」サイズは10×15cmです。

この教会はフィレンツェを一望できるミケランジェロ広場の近くにあります。オリーブ畑越しに見た風景。天気が良かったので実にきれいに見えました。

この教会、いつも遠目で見るだけで中に入ったことはおろか、近くまで行った事がないです。知ってるようで意外と知らないフィレンツェの町・・・。

Firenze012 8点目、「フレスコバルディ広場」サイズは15×10cmです。アルノ川に架かるサンタ・トリニタ橋の近く、二股の道の分かれ目にある洗い場です。恐ろしい顔のヒゲ男の口から水が出る。

特に有名な観光スポットというわけでもないのですが、私はこの場所が好きでした。そのうち切り絵にしようと思って写真を撮ったのですが、その後何年も箱の中で眠らせてました。今回ようやく日の目を見ました。日頃描きたいと思ってたネタを一気にやってますな。

15点中8点完成。折り返し地点ですね。ただし残ったのは大きいサイズばかり(と言っても15×20cmだけど。)なので、これから一層ハードな日が続きます。

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2007年4月14日 (土)

教会2点。

Firenze004_1 同時進行で制作しているので、1点目が完成する時は他の作品もだいぶ進んでいます。それ以後は次々に仕上がっていきます。とりあえず3点仕上がりました。まだまだ最小サイズの作品ばかりですけどね。。

フィレンツェの風景シリーズその3、サン・フレディアーノ教会。サイズは10×15cmです。

フィレンツェの町の中央を流れるアルノ川の川沿いに建っている教会です。この教会、中心地からは少々外れているせいか、あまり重要な観光地じゃないみたいでガイドブックにも載ってないです。私はこの教会の形が好きなんですけどね。あまりゴテゴテとした装飾が無くて、シンプルにまとまった感じなので可愛らしく思えFirenze013ます。

フィレンツェの風景シリーズその4、サンタ・マリア・ノベッラ教会。サイズは10×15cmです。

こちらは駅の隣にある教会です。付属の美術館もあるし、内部にも重要な文化財が置かれているので、こちらは重要な観光地です。

しかし、どうもこの辺りは治安が悪いみたいで私は何となく苦手な地域です。ラリッたような男にしつこく付き纏われて身の危険を感じた事もあったっけ・・・。いきなり囲まれてナイフを出されるなんて事はまず無いでしょうけどね。

こっちの教会は正面の部分に色の違う大理石を組み合わせて描かれた装飾がほどこされていますが、このサイズでは描き込む事はちょっと無理でした。何だか水を手ですくうみたいに、指の間から大切な物がポロポロこぼれ落ちて行くみたいですね。もうちょっと大きいサイズで描くべきだったかなあ。

もう1点完成してますが、超重要な場所なので15点全て仕上がった時にHPの方で公開します。

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2007年4月13日 (金)

ペルセウス。

Firenze002 フィレンツェの風景シリーズNO2、ペルセウスの像。サイズは10×15cm。ペルセウスはギリシア神話に登場する英雄で、頭髪が蛇でその姿を見た者を石に変える女怪物・メドゥサを退治した。このブロンズ像の作者は、昨日のブログで公開した「ヘラクレスとカクス」を制作したバッチョ・バンディネッリを徹底的に嫌いぬいたベンベヌート・チェリーニです。

チェリーニは元々は彫金家をやっていたのですが、後に彫刻の方面まで才能を伸ばしました。このペルセウスの像は当時の技術では作る事が出来ない大きさだったのですが、天才的な才能を持つチェリーニはこれを完成させ、口の悪いフィレンツェ市民からの賞賛を浴びたとされています。

職人としては最も成功した人物でしょうね。現在でもフィレンツェの彫金家で腕の良い人は「現代のチェリーニ」というような感じのあだ名で呼ばれる事があります。私が毎年参加しているコルシーニ庭園の職人展のグランプリは、この偉大な職人にちなんで「ペルセウス賞」という名前です。

フィレンツェ風景シリーズの1番目は個人的に好きなヘラクレスとカクスの像でしたが、あれを作る以上はこのペルセウスもやらなきゃ、というわけで2番目にこのモチーフを選択しました。フィレンツェに住み始めた初期の頃に一度この像をモチーフに切り絵を制作していたのですが、あの時はモノクロの作品でしたし、あれからもう10年経ってますからね。

久々に描いてみましたが、いやあ、やはり素晴らしい彫刻ですな。全体の構成、緻密な細工、ドラマチックな表現、まるでメドゥサの魔力によって時が凍結したかのような臨場感。どれだけ美辞麗句を尽くしても、この像の魅力を表現出来ませんな。私の切り絵では顔の表情までは描ききれませんでした。サイズ的に小さすぎましたね。ああ、もっと大きなサイズでデザインすべきだった!知名度では同じ場所に設置されているミケランジェロのダビデ像に劣る物の、私としてはフィレンツェに置かれている彫刻の中では最高傑作だと思います。

昨日のブログでヘラクレスとカクスの像を弁護しましたが、このペルセウスを前にしては評価が低いのも当然でしょうね。・・・なんて書くと「人は顔じゃない。君にも良い所はたくさんあるんだから。」と言っておきながら、いざ目の前に美女が現れると醜女を捨てて美人に走る不実な男みたいですね。まあ、美とは残酷なものです。

ダビデ像もやりたかったのですが、像を主役に2点作っちゃったので今回はパスですね。やっぱり今回のシリーズは15点じゃ足りないなあ。もっと作ろうかなあ。

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2007年4月12日 (木)

フィレンツェの風景シリーズ第1号。

Firenze001 15点同時進行で制作している「フィレンツェの風景シリーズ」の第1号が完成しました。

サイズは15×10cm。フィレンツェの市庁舎であるベッキオ宮殿の入り口の前に置かれている「ヘラクレスとカクス」の大理石像。作者はルネッサンス後期の彫刻家、バッチョ・バンディネッリ。像の後方に見えるのがフィレンツェで最も重要な美術館、ウッフィッツィ美術館です。

ヘラクレスはギリシア神話中、最強の英雄。化け獅子や百頭の大蛇、ヒドラの退治を初めとして12の難行を達成した。このヘラクレスに頭を押さえられて膝をついているのが巨人カクス。ヘラクレスの牛を盗もうとして倒された。

このヘラクレスとカクスの対になるように、ミケランジェロのダビデ像が置かれています。作者のバンディネッリはダビデを超える物を目指した結果、ものの見事に失敗。彼を徹底的に嫌うライバルのベンベヌート・チェリーニからも、ここぞとばかりに散々こき下ろされています。成る程、私なんかが見ても何人かの彫刻家が部分部分を作って、後で継ぎ合わせたような、まとまりのなさを感じますな。

バンディネッリとしては失敗作であるこの彫刻が、フィレンツェでも一番目立つ位置に置かれている為に(しかも隣はダビデ像だし、向かいにはライバルであるチェリーニの最高傑作、ペルセウス像があります。)500年の間、フィレンツェの人達から「粗野で野暮で趣きに欠ける彫刻」として馬鹿にされ続けています。そんなに酷い作品ばかり生み出した彫刻家ではなく良い作品もあるのですが、この像のイメージが強い為か彼の芸術家としての評価はかなり低いようです。

そりゃまあ、この像に関しては私もそう思いますが、複製も作られず雨ざらしのまま立ち続けているヘラクレス君を見ていると、なんとも言えない愛着が湧いてきましてね。彫刻全体から受ける不安定さや不器用さも、周りから賞賛を受けた反面、恐れ忌み嫌われたヘラクレスの時に脆くさえある内面が表現されていると言えないでしょうか?

という訳で「ヘラクレスとカクスは」ずっと作りたかったモチーフ。今回のフィレンツェの風景シリーズでは真っ先にデザインしました。仕上げた時スカッとしましたな。

俊寛は「ヘラクレスとカクス」を応援します。

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2007年3月31日 (土)

絶好調!

Img_1934 ミニシリーズ「フィレンツェの風景シリーズ」15点の下絵と切り出しが終了。すごく集中して制作が出来たので、昨年の「ナポリの風景シリーズ」より5日間も日数を短縮出来ました。

ここ一年の間に少しは腕が上がったのかもしれませんが、やはり作ってて楽しかったからでしょうね。これまで作ってきたナポリや骨董市、ミッレミリアの風景も好きなんだけど、7年間ずっと住んでいた町ですからね。今回ふと思いついてフィレンツェの風景に決めたんだけど、いやー本当に絵になる町だ。「何で今までやらなかったのだ!」って感じですな。身近にありすぎると魅力がわからなくなるものですかね。改めて「町中が美術館」という形容がピッタリ来る事に気が付きました。

考えてみればフィレンツェの風景で今まで描いた事があるのはドゥオーモと注文で作ったピッティ宮殿ぐらいでした。ベッキオ宮殿もサンタクローチェ教会もサンロレンツォ教会も描いた事が無し。初めて描いたけど、ものすごく楽しかった。同じ建物でも角度を変えてみれば別の「絵になる風景」が現れる。こうなると15点しか作らないのがもったいないですね。何しろ今回描かなかった建物はいくらでもあるのです。ウッフィッツィ美術館、レプブリカ広場、シナゴーグ、中央市場・・・。切りが無いですね。

「フィレンツェ三十六景」いや百景ぐらい作れちゃいそうです。このシリーズは続けていこうかな。

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