2017年3月18日 (土)

干支シリーズ、おまけ

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昨日のブログで発表した干支シリーズMK-Ⅱの補足です。

丑年のみデザインがオス・メスがあります。最初、おっぱいがあるメスを作ったんですけど、このシリーズは自分用、ご家族用に買われるお客さんが多いでしょうから、ならば男性用・女性用と両方を作っておくべきかなと思いまして。

続いて、没デザインも公開。失敗したコピー用紙の裏側に描いてるいてるので、いずれ捨てますが、デザインが決まるまでの過程も面白いのでスキャンしました。

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左上がネズミ、右上がウサギ、左下がヒツジ、右下がトラです。

スケッチの段階ではなるべく可愛く、漫画チックに作ろうとしてます。

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トラの第2案。干支シリーズ12種全て同じ金額にしたいので、デザインによって複雑さに差が出さないようにしないといけない。このスケッチだと線が多過ぎる。
ポーズは体を斜めに、顔をこっちに向ける構図はこの段階で決定してます。

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ウマとタツ。ウマは体を跳ね上げて動きのあるデザインにする事はこの段階から決まってます。
タツはタツノオトシゴですね。図鑑シリーズと共用する事も考えていたので。架空の動物のタツを使いたくなかったんです。

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イヌとウマの第2案。イヌは走らせて躍動感を出そうとしたんだけど、正方形の中に入れる事を考えると、どうしても小さくなっちゃうので。

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ヘビの第1案。これが一番苦手。あまり不気味な感じにしたくないので。なるべくシンプルに、しかしシンプル過ぎると他のデザインとのバランスが崩れるので、適度に複雑に。模様を入れて調整しようとしてます。

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失敗したコピー用紙の裏に描いてるので、見にくいですけど・・・。
左側にトリ。右上にウシ、右下にイノシシですね。第1段階からトリはニワトリ、ウシはホルスタインを使う事が決まってました。

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ヘビとイノシシの第2案。正方形の枠に入れた場合の事を考えてデザインしてます。ヘビはスペース全体を使うように配置。イノシシは全体的に丸っこく。いずれも子供のヘビ、子供のイノシシってイメージで描いています。

以上はだいたい昨年の夏ぐらいに描いてました。年末にこの方向で下絵を描こうとしたんですけど、どうも安っぽくなりそうなので断念。1ヶ月ほど悩んだ末、いつもの図鑑シリーズみたいな感じでまとめました。

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で、ここから10cm四方の紙に直接下絵を描いて行く。満足出来るデザインが出来たら、直接切って行くので、失敗した下絵しか残ってなかったりします。
上の画像は巳。なるべく単純な形にしようって事で、円形に描いてみたけど気に入らなかった。結局図鑑シリーズのマムシの模様をコーンスネークの模様に変更する事でデザイン完了。

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左が図鑑シリーズのマムシ、右が干支シリーズの巳。向きも左右反転させてます。

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辰の下絵。下の方にOKと書いてあるけど、切った後で尻尾が気に入らなかったので修正。落款を押すスペースが無かったので更に修正と、決定するまで手間取った。

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寅の完成品。これと色調を統一したヴァージンを6点仕上げたんだけど、ちょっと顔がきついのと、縞模様が複雑すぎて、他の干支とのバランスが悪いので、顔を優しくして縞をちょっと減らしました。背景の色も完成版では黄緑色ですけど、こちらはオレンジ強めで作ったので、スカイブルーになってます。

完成させた後なので、勿体ない気もしますけど、お客さんに出す前に出来る限り良い物に仕上げないとね。

と言う訳で、もうじき豊田市の個展です。
お近くにお住いの方々、見に来て下さいませ。

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2017年1月 5日 (木)

始動!!

遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

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久々にノンビリ過ごしたお正月。珍しく晩御飯時にお酒飲んでみたりしました。(普段は家で飲まないんだよ。)

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ほんのちょっとだけ制作。図鑑シリーズです。昨年までに620点作ったけど、その内の90点ぐらいは修正したいんだよね。今年は新作30点、修正版30点で合計60点が目標です。このシリーズは趣味でやってるようなもんなので、時間を作ってぼちぼちやって行こう。

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2017年1発目はこちら。特殊メイク職人のガブリエレ・フィリストゥルッキさん。30×30cmです。イメージを固めつつ、鉛筆で下絵の段階。

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この写真を元に作ってます。

フィリストゥルッキ家はフィレンツェで最も古い職人の家系。すぐ近くにテアトロ・ヴェルデという劇場があるのですけど、代々そこの衣装を担当しています。4年前に息子のゲラルドさんをモデルにかつら職人として切り絵にしました。今回は親父さんの方を特殊メイク職人として制作です。

化粧をするようにゴム製のマスクにメイクを施していく。蛇の形やゾンビ、血まみれになったマスク等、色んな種類のマスクがあります。

非常にエネルギッシュで凄くおしゃれな方です。

久々の職人シリーズですね。気合入れて行きましょう!!

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2016年3月 7日 (月)

ヴェッキオ宮殿

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前回のブログで公開したポストカードセットで、フィレンツェの風景の中の1点、ヴェッキオ宮殿(20×15cm)は新作なんです。
・・・って、実はこの作品、2007年に制作したやつのやり直し版なんですね。

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こちらが2007年版。時計より上の塔の部分は短くて、しかも頂点まで描いてない。下絵の段階で画面が途中で切れちゃったんですね。全体的に寸足らずな感じ。
色も濃くし過ぎて、こんがり焼いちゃったような感じです。

完成した当時から気に入らなかったので、展示会に出さずに箱に入れてしまっておいたんです。

今回、ポストカードにする以上、重要な観光ポイントであるヴェッキオ宮殿は外せない。自分でも不満足な作品を印刷して大勢の人に見てもらうなんて、とんでもない!!
ならば、作り直すかって事になりました。

問題点は塔の部分だけなので、デザインをコピーして修正したんですけど、一つ直すと他の部分も気になるし、窓の部分等、細かく描き込みたい所も出て来る。結局、全体の6割以上を修正しました。

下絵の修正が終れば、後はいつも通りの作業です。切ってパーツを作って貼る。最初、2007年版からパーツを剥がして、新しいのに使うかと思ったけど、かえって面倒くさそうだし、ヴェッキオ宮殿の色に合わせて、他の部分の色も合わせたい。2007年版も表に出す事は無いけど、パーツを剥がして捨ててしまうのも、ちょっと忍びないな。
と言う訳で、結局いつも通りのやり方で完成。手間はかかっても、いつも通りのやり方が一番です。

と言う訳でヴェッキオ宮殿改の完成です。これでどこへ出しても恥ずかしくない作品になった。

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ちなみに、こちらは現在制作中のイタリアの職人シリーズの新作。木製メガネ職人のヨーケン・アンドレアス・ゼーさん。サイズは25×20cm。切り終えて、エアブラシで真っ黒に塗った時点。

・・・だったんですけど、サイズが小さ過ぎた。もうちょっと大きい画面で作るべきだと思ったので、これもやり直す。

今月、来月とイベントが入ってるので、ただでさえ制作出来る日が少ないのに私ゃ何をやってるんだろうかと思った。
(直す事になったのは、元はと言えば私が急いだせいなんだけど・・・。)

人に見せる前提で作ってますので。いい加減な物や手を抜いた物を出しちゃダメなんですよ。

出来る限り手を入れる。

やらんでも良い事をやる。

見えない部分も手を抜かない。

スパルタンに行くのがオレは好きなのだ。

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2016年1月30日 (土)

大苦戦中!!(ああ楽しい。)

4日のブログで「フィレンツェのホームレスの切り絵、作ります!」と宣言して、早くも月末。かなり悩みまくって制作してます。変な所にこだわったりすると、なかなか進まないんだけど、ある時にストンと納得出来る答えが見つかったりする。悩んでる時間って、けっこう贅沢な時間の過ごし方だと思います。

さて、今日までの進行状況。

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サイズ、60×80cmで作ります。画像は下絵終了した段階。ホームレスのおじさんが眠ってるところ。この時点でタイトルは決まってます。

Il sogno ~夢~

と言います。

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全て切り抜いて、裏側から撮影しました。(この方が線が分かり易いので)
いつもなら、この後エアブラシで黒い絵の具を吹き付けて真っ黒にするんだけど、今回は更にもうひと手間かけました。

子供の落書と大人の落書を切り絵にして、画面全体に貼り込む。

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これは2013年に制作したパイプオルガン職人の切り絵。サイズは今回と同じ60×80cm。この作品の楽譜の部分は別の紙を切って、黒い線と台紙の間に挟んであります。半透明の切り絵が挟んであるように見えるわけですね。この技法を今回も使おうかと思ってます。

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こちらは子供の落書。右上のはドラゴンボールの悟空みたいですね。髪型や表情など特徴を良くつかんでいる。その横はメドゥサかな。ギリシア神話に出て来る髪の毛が蛇の女怪物ですね。カラバッジョのメドゥサが元ネタかな。

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こちらは大人の落書。下品なのが多い。子供・大人の落書ともにフィレンツェに住んでた頃に町を歩いてて、見つけてはスケッチブックに模写してました。どうも落書とか好きで、トイレの壁に描いてあったりすると、つい真面目に見ちゃうんだよなあ。(勿論、公共の建物に落書するなんて、絶対にしちゃダメなんですけどね。それはそれとして・・・。)

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で、これが落書を貼って、エアブラシで真っ黒にした段階。いや~何が描いてあるのか自分でも全然分からない。
これをすっきり見やすくするのに持って行くのは大変だ。
パイプオルガン職人の時も大変だったんだよなあ。あまりの難しさに挫折して1ヶ月以上放置したんだった・・・。でもあきらめなければ、いつか答えは見つかるもんなんだよな。今回でこの技法は2回目なので要領は分かってるんですが・・・。悩むこと自体はけっこう楽しいもんだと思ってます。

おまけ。今回の作品のルーツです。

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なんと、20年も前の作品でした。フィレンツェに住み始めてもうじき一年って頃に作った作品です。サイズは65×50cm。タイトルは「汚れた世界」。
とにかく徹底的に下品で汚い世界というテーマで作りました。う
この頃はまだ色を使えなかった。せいぜい作品のイメージに合った色画用紙を貼る程度ですけど、台紙となる水色の画用紙に切り込みを入れて、裏から別の色の画用紙を貼ってある。徐々に工夫をしてたんですなあ。

・・・いや~、何か若いよね。精一杯、毒気を出そうとしてるみたい。
でも、これはこれで良い作品だと思ってます。10年後、20年後に今の作品を見て、どんな風に思うのかなあ。

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2016年1月 4日 (月)

フィレンツェの有名人

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2016年の制作もスタート。まずはサラッと図鑑シリーズを鉛筆描きで。気分転換に進めて行こう。

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続いてはこちら。久々の大作です。サイズは60×80cm。こちらもまだ鉛筆描きの段階ですが、何を描いてるかと言うとホームレスが眠ってるとこです。
私がフィレンツェに住んでた頃、よく町で見かけた人なんですね。多分、ドイツ人でイタリア語もろくに通じなかったので、この人の名前は知らないままだったな。よく奇声を発してた。でも変に風流な所があって、路上でパフォーマンスやってる人にコインをあげてたりしてた。あの頃にフィレンツェに住んでた人は、皆この人を覚えてるんじゃないかなあ・・・。

職人シリーズを始める前は「フィレンツェで見かけた変な人シリーズ」ってのをやってたんですね。大勢の犬を引き連れたおばさんとか、時々町中に現れて歌い踊る怪しげな宗教団体とか、夕暮れ時に補助輪の付いた自転車で町を徘徊する中年男とか・・・。

今回切り絵にするこの人も既に作ってはいるんですけど、あまりに強烈な印象だったし、当時の私の技術では表現出来なかった部分も多かったです。今なら作れる。持ってる技術の全てをつぎ込んで仕上げよう。

15年以上経って、久々にこのモチーフで制作します。ジュエリー作家の内藤圭美さん も大喜びだぜ。今年一発目をバッチリ決めてやろう!

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2015年9月30日 (水)

新作完成!!

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木彫職人のルイジ・メコッチさん、100×100cm、完成しました。

正面から撮った写真は、ここでは公開しない。来月の名古屋・栄の個展で直接見て下さい。

ウェブ上で見せても細かい所は潰れちゃうし、立体感は出ないしで、やっぱり実物を生で見て欲しいのです。

名古屋の個展で目玉になる作品です。開始したのは7月なので、3か月かかっちゃったなあ。気が付けば今日は9月最後の日でしたか。白熱した私の夏もようやく終了・・・いやいや。まだ個展まで作りたい作品があるんでした。もうしばらくの間、魂を燃やしますか。

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2015年9月 5日 (土)

悪あがき

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明日から鹿児島行き。展示する作品は先週、送りました。
1点物の作品じゃないけど、9×9cmの作品も10点程出します。動物とか花とか野菜とか。まだ全部完成じゃないので、今作ってます。まあ、最悪パーツだけ用意して現地で組み立てれば良いか。

・・・締切前って、どうしてこう燃えるんでしょうか?
ギリギリのデッドラインって、楽しいわあ。

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2015年8月27日 (木)

改修作業

木彫職人、ルイジ・メコッチさん、100×100cm、制作中です。

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今、やってるのはこの部分。メコッチさんの足元にちらばる木くずです。

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裏から見ると、こんな感じ。パーツの上に黒い線が乗ってますけど、これは黒い画用紙を細く切って4枚重ねた物。パーツとパーツの間にこれを挟んで接着すると、表から見ると浮き上がって立体感が出る。まあ、小細工ですけど、それなりに効果はあるし、邪魔にもならんし、何よりも「出来る限り手を入れてる」って満足感はあるので。

・・・何かフラフラするなと思ったら、どうやら風邪を引いたようで熱を出してしまいました。喉が痛い・・・。

体調悪いので、今日はメコッチさんは半日で切り上げて別の作業をした。(休んでられないんだよなあ・・・。)

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今年の5月に完成させたヴェネツィアのサルーテ聖堂。50×100cm。この背景のパーツが気に入らなかったので外した。

何故こんな事をやってるかと言うと、この背景のパーツ、糊付けした時に糊の水分を吸って皺が出来ちゃってたんですね。自然光だと、すごく目立つ。額に入れてアクリルを嵌めてしまえば目立たないんだけど、気分的にどうも嫌だ。だから来月の鹿児島の個展でも出すのをやめようか迷ったんですけど、yossyさんが「皆、見たがってるのに!!」と脅され言われたので。yossyさんも私の個展の為に頑張ってくれてるし、どっちにしても直さなきゃならんかったしな。

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大まかな部分を切り取って、貼り合わせてある部分は筆の先に水を付けて糊を溶かす。丁寧にパーツを剥がして、新しく作った背景のパーツを貼る。

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改修作業終了。これで完璧!どこに出しても恥ずかしくない仕上がり。

さて、明日から荷造りを始めよう。・・・って、早く風邪直そう。

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2015年8月15日 (土)

知恵熱

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画像は2009年に制作したアレッツォの骨董市の風景。70×110cm。
個展でこの作品を見たお客さんが一言。

「これを見てると知恵熱が出る。」

と、大変ありがたいお褒めの言葉をいただきました。
少しずつ仕上げて行くので、時間はかかるけど大して頭は使って無いんだよね。

さて、現在制作中の木彫家、ルイジ・メコッチさんの切り絵。100×100cm。
まずは主役のメコッチさんから仕上げる事にしてパーツ作りを始めましたが・・・。

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いきなり最難関でした。何が難しいかって、メコッチさんが来てるシャツの柄。白、水色、紺色が規則的に並んでいる。こういう部分をいい加減に作ると一発で作品全体が台無しになるんだよなあ。

そういう訳で、2日かけてパーツを切り出し、3日目に色を塗って、4日目にようやく貼り始めた。

「え~っと、右から2列目の上から2番目は白色だから、その下は水色で・・・。」

って感じでした。同じ形、同じ大きさだけど色は違う。こういうのが一番難しい。それこそ知恵熱が出そうだったりして。横でブンブン回る扇風機にデザインナイフを突っ込みたくなる衝動に駆られ・・・。(やらないけどね。)

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まあ、何とかここまで漕ぎ着けた。まだ貼ってない部分は、手前にある机の部分を先に貼らなければいけないので、その後に貼ります。

全体から見るとわずかな部分です。でもきちんと作れば、それなりに効果的。

最難関が終わったので、後はコツコツ進めるだけ。もっとも、続ける事が一番難しいんだけどね。

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2015年8月10日 (月)

切り終えてます。

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木彫職人、ルイジ・メコッチさんの切り絵、100×100cm、続行中です。全て切ってアクリル絵の具をエアブラシで吹いて真っ黒にした所まで進みました。今回、いつもより厚い紙を使ったので、指が痛かったです。あと、サイズが大きいので床に置いて変な姿勢で作業してたので腰が痛い。この後の作業は部分的に進めて行くので、机の上に置いて作業が出来るので、ちょっと一安心ですね。

・・・って、長いのはこれからです。下絵と切る所までで、全体の1/3ぐらいなので。

画像は主役のメコッチさんの部分。苦み走った、職人さんらしい面構え。しびれますね。
とりあえず、主役から貼る作業をするので、他の部分は破損を防ぐ為に新聞紙で包んで保護してあります。

そろそろ、暑さも和らぐ頃かなと思いますが、私はこれから燃え上がる。

皆様におかれましては、良いお盆休みをお過ごし下さい。

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