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2013年4月30日 (火)

昨年の職人さん2

Fabio_capanni1_2

挨拶回りは続きます。2人目は革細工のファビオ・カパンニさん。作品は今年の1月末に完成させています。サイズは40×60cm。
フィレンツェの北、バスで1時間の山中にあるスカルぺリアという町に工房があります。

ここは自社製品の他、フィレンツェにある観光客向けの土産物屋さんにも下請けとしてコインケースやペンケース等を卸しています。
一番左がロベルトさん、2人目は友人の荒山君。荒山君の向こうに居るのが紅一点のテレーザさん。中央に居るのが工房主であるファビオさん。一番右が若手のファビオーネ君。

ファビオさんは工房の2代目。いつもパリッとした服装で胸を張って歩いてます。ガキ大将みたいな人ですね。この切り絵に登場した以外にも3人ほど働きに来てますが、大勢の部下と使うのが楽しいみたい。

ファビオさんの部下の荒山君とは、フィレンツェの革細工職人、ジュゼッペ・ファナーラさんの所で修業してた時に知り合いました。ジュゼッペさんの所を卒業して、ファビオさんの所に就職してからも、時々ファビオさんと一緒にジュゼッペさんの所に来ていたので、私も紹介してもらいました。

2年前は年末に荒山君が一時帰国の時に着いて来て旅行してました。私も呼び出されたので、京都で待ち合わせして一緒に夕ご飯を食べに行きました。

どうもファビオさんには気に入られてるみたいで、2年前のイタリア滞在で初めて工房に行ったのですけど、ファビオさんは商談中で、仕方ないので先代の社長のヴァスコさんを取材して切り絵にしたんでした。「俊寛さんと話せなかったから、後で機嫌悪かった・・・。」と荒山君が言ってました。せっかく待っててくれたのに、悪い事したかなと思ったので、次の年はファビオさんを取材して切り絵にしたんですけどね。

荒山君は昨年、結婚して1月に子供さんが生まれました。彼女もイタリアに来て1年も経ってないのに、しかもスカルぺリアみたいな他に全く日本人が居ないような土地でよく生みましたねと思った。
今回の滞在では家に泊めてもらいました。奥さんと赤ちゃんと初対面。赤ちゃんを抱っこさせてもらったけど、落っことしゃしないかと緊張した。田舎なので、町の人とはほとんど顔見知り。だから周りの人達にすごく大事にしてもらってるって。この子、どんな人生を送るんだろうねと思った。

ファビオさんと彼の奥さんも来て、皆で晩御飯。すっかり家族ぐるみの付き合いになってるな。
上にファビオさんはガキ大将みたいな人と書いたけど、私は割と彼の気持ちが分かるんですね。今回、工房に行った時に気が付いたけど、従業員は工房のロゴマークの入ったトレーナーを着てました。作品で一番右のファビオーネ君が来てるやつ。よく見ると荒山君も上っ張りの下に来てるし、背中向けてるテレーザも下に来てるんだって。
「ファビオ、そういうの好きなんですよ。」と荒山君が言ってた。
私もそういうのは好きです。
しかし、ファビオさんの周りでは誰も理解してくれなかったようで、私が「このトレーナー、格好良いな。」と言ったら、「だろう!!」と凄く嬉しそうな顔で返事してた。

見栄っ張りだったり、変に頑固な所もありますけど、自分がボスだって責任感はあるから、目下の人達の事もちゃんと考えてる。それは「ファビオ・カパンニは男でござる!!」って意識してるからでしょうね。

・・・という事を食事してる時に言ったら、ファビオの奥さんが

「良かったわねえ。やっと理解してくれる人が出て来て!」

と突っ込んでた。このカップルも素敵だ。

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翌日、トレーナーをプレゼントしてもらいました。これで私もファビオ・カパンニ一家の構成員だ!荒山君は「そんなに良いものかなあ・・・。」って感じで盛り上がってる私たちを見て笑い転げていた。なかなか暖かくて良いよ、これ。

作品は9月の名古屋の個展に出す予定。それに間に合うように、額縁を作ってもらってます。白木を額縁屋に組んでもらって、ファビオさんが革で包んで金箔を押して仕上げる。職人さんとのコラボレーションですね。一見、革に見えないので、展示会を見に来るお客さんに「実はこの額縁はご本人の作で、革で出来ています。」と説明するのが楽しみですね。皆、驚くから。

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