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2012年8月30日 (木)

フェラーリ再開

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モデナの近く、マラネッロという所にあるフェラーリ博物館の風景です。サイズは20×45cm。この展示室は「勝利のホール」と言います。1999年から2008年までタイトルを獲得したマシンが展示されている。何と豪華な風景!

この作品は5月初めに下絵と切りをやってるんです。その後は優先して制作する作品が多かったので、この時期になってやっと制作再開です。

下絵の段階でこのサイズとしては物凄く手こずったのですが、着色したパーツを貼る段階でも悪戦苦闘してます。まあ、何とか車が終わった。今週中に完成させたいところですが、日曜日は教室の日なので、前日はテキスト作らなきゃいけないんですよね。間に合うかな・・・。

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2012年8月27日 (月)

笑えない。

いや、実際は笑っちゃったんですけどね。最近、話題になってるスペインの教会のキリスト像を、80歳のお婆さんが修復したら全然違う絵になっちゃったって話。

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今日の夕方のニュースでも取り上げられてました。ネットで有名になっちゃったから、この作品を一目見ようと野次馬どもが殺到して町の活性化に役に立ったんだそうです。「これはこれで良いじゃないか。このままにしておこうよ。」って意見もあるそうですが・・・駄目に決まってんだろ!!

最近、フィレンツェで修復をやってる友人とメールのやり取りをしてて、この話も出ました。この類の話は割とよく聞く話だそうで、ちょっとかじっただけで自信を持っちゃった人が己の力量もわきまえずに手を出してしまって、結果ひどい事になる。だいたいは安い値段や無料で修復をしちゃうそうなんです。(スペインのお婆さんの場合も無料だったそうだ。)

で、そういった「最早手遅れ」になった状態の物が友人の所に回って来る事もあるんだけど、それを元に戻して、元の状態以上の仕上がりにする事は至難の業。しかも依頼者は先に安い値段(もしくは無料)でいじられてて、労力がかかる事を理解してないから「出来るだけお金をかけずに」「前よりも安い金額で」という事を要求されるんだそうです。「泣きたいよ。私ゃ・・・。」って友人のメールに書いてあった。そりゃそうだわな。

前回のブログにも書いたけど、安い物をあまり信用しない方が良いですね。技術のしっかりしている物は、それなりの値段はするんですよ。

スペインのお婆さん、「私は5歳の時から個展をやってます。」とインタビューで答えていたし、妹さんが「姉の信仰心は本物です。」と言ってたそうだが・・・違うなあ。心がこもっていれば良いというわけではない。職人さんというのは、技術を習得する為に時間をかけて努力しているんです。「心をこめる」というのは徹底的にやり込んだ後で言える言葉であって、お婆さんが長年、絵を描いて来たとしても修復の勉強はしてないんですよ。そもそも修復というのは、オリジナルの作者の想いを汲み取る所から始める。修復の仕方によって、絵の雰囲気は変わります。しかし、全く違う物にするのは、作者の想いだけではなく、何世代に渡ってこの絵を見て来た人々の想いをも踏みにじってるんですよ。時代を超えて残った物には、そういった価値がある。お婆さんや、丸投げしてしまったらしい教会関係者がちゃんと理解していたとは思えないな。

一つの作品として見た場合は良いかもしれない。でもこれは修復じゃない。自分の作品として、キャンバスに描いて個展で発表すれば良い。今の絵は絵葉書とかポスターとかTシャツにすれば良い。(既にやってるらしい。)で、これを記念した祭りでもやっちゃえば町の活性化としては充分でしょう。

珍事を楽しむのはけっこうですけど、根本的な問題をはき違えて笑い話にしてちゃいかんなと思った。

補足 修復師の友人によると、「元に戻すのは厄介だけど、適切な化学溶剤で洗浄すれば何とかなる。ただしプロの修復師に洗浄と本来の修復を依頼すると相当高くつくでしょう。」との事でした。タダより高いものはない。

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2012年8月25日 (土)

職人仕事を応援しよう!

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画像は3月のイタリア滞在で自分へのお土産として買って来たフィレンツェモザイク。

フィレンツェモザイクというのは板状にスライスした石を切り抜き、寄木細工のように組み合わせて一枚の絵を作る技法です。白は大理石、青はラピスラズリ、緑はマラカイトというように、石そのものの色を利用するので、年月が経っても色あせる事はない。
隙間なく正確に石を切らないと、絶対に組みあがらないので、フィレンツェに数ある職人仕事の中でも最も難しい仕事ではないかと思います。

フィレンツェモザイクの職人さんとは関わりが深くて、ロベルト・マルッチさんの工房で試しに1点だけ作らせてもらったり、その工房の日本人のお弟子さんと一緒に展示会をやったりしています。

今回買って来たのはマルッチさんの工房とは別の工房製です。ピッティ・モザイチというお店。社長の奥さんは日本人で、イタリアに住んでた頃にお世話になりました。

このモザイクはピッティ・モザイチさんでは定番のデザインみたいで、大中小サイズが売ってます。八角形の画面にドゥオーモを入れた構図が秀逸で、前から欲しいと思ってたんですね。

額縁は私がいつも作ってもらってる額縁屋さんで作ってもらいました。八角形だと難しかったらしい。頼んだのは5月だったけど、先週ようやく出来上がりました。まあ、自分用なので「いつでも良いよ。」って言ってたんですけどね。

さて、私は切り絵で「職人シリーズ」をメインテーマとして活動しております。

職人仕事は地味な作業の連続です。革を切ったり、釘で止めたり、ヤスリで削ったり・・・。ですが、仕事に打ち込む職人さんたちの表情は魅力にあふれています。それは彼らの仕事が「何でもない日常を大切に過ごす。」という所から出発しているからではないでしょうか。

今の世の中で問題になっている事って、「安さ、早さ、便利さ」だけが求められ過ぎた結果だと思います。それはそれで良い。しかし大事な事を忘れて一方向に発展してるから、世の中が歪んで来ているんですよ。そろそろ多くの人が何となく変だという事に気が付いて来たようで、職人仕事(と職人的な考え方)が注目される事が多くなって来てます。大変、良い事ですね。

そういう訳なので、私も知り合った職人さんの作品を買うようにしてます。フィレンツェモザイクは私の家には3つありますけど、こういう物を眺めて生活するのは気分良いですよ。

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2012年8月21日 (火)

サンタンブロージュの市場、完成!!

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フィレンツェのサンタンブロージュの市場の切り絵です。サイズは30×40cm。予定より一日遅れで完成。やれやれ、てこずった。・・・って、そんなに大きいサイズではないんですけどね。同じくらいの細かさで、もっと大きいのを作ってるので、今更この程度で「やれやれ」なんて言ってちゃ駄目ですねえ。

ともあれ、ずっと作りたかったネタ、「八百屋」と「ポスターがいっぱい貼ってある風景」の両方を一気にやれたので満足です。

ボローニャの八百屋さんもやりたかったんですけどね。下絵をちょっとだけ描いたのですけど、あまり絵にならなかったので。(まだまだ私も未熟って事ですね。)せっかく場所を教えてくれた大阪の藤田さん、ゴメンナサイ!!今回は作れなかったけど、いずれ切り絵にしますんで。今回はこれにてご勘弁を!

ところで、画面右側でオレンジを袋に入れようとしてる人物。職人用の作業着を着てるけど、誰だろう?青色の作業着は金属関係の職人さんが多いんだけどね。

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2012年8月15日 (水)

派手に行くぜ!

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市場の風景、続行中です。普段、作ってる職人シリーズが渋い色ばかりなので、今回のように派手な色を使うのは楽しい。(渋い配色も好きですけどね。)この後、オレンジが入るので、もっと派手な画面になります。

作品が溜まって来て、個展前になると記録用に写真屋さんに持って行って撮影してもらってます。ポジフィルムを作ってもらうんですね。最近ではデジカメでも撮影してもらって、DMの印刷などはデジタルを使っているので、ポジは必要無いんだけど・・・。でもライトボックスの上に置いて光を当てると、キラキラ光ってとても美しい!縮小されてるけど、隅々まで写っていて、見ていると引き込まれそうになります。この為だけにポジを貰っているようなもんですね。

貼り終えた野菜の内、左隅のマメ2つは元の写真に写ってないので、別の写真から持って来た物。後、豆の向こうにある白と赤紫の野菜、ラディッキオは元の写真ではエンダイブだけど、ラディッキオを入れたかったので。エンダイブだと黄緑色で他と被ってるんだよね。多少はアレンジしてデザインしてます。

画面の左端、人参の上にある鱗みたいな野菜はカルチョーフィ(アーティチョーク)と言います。つぼみの状態で収穫する。外皮は堅いので、芯を食べるのですけど、大量にゴミが出るので何となく勿体なくて、と言うよりも、どこから食べて良いのか判断が付かないんです。自分で買って料理するのは苦手なんです。

でも私はカルチョーフィ大好き!とりわけフライにしたやつ。自分では料理しないけど、お呼ばれされた時に、カルチョーフィのフライが出て来たりすると、思わず顔がほころぶぐらいです。日本でも栽培されないかなあ・・・。(土壌の違いで難しいらしい。)

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2012年8月14日 (火)

マメ

依頼されてたお仕事も終了。今、額縁屋さんに出してます。額縁屋さんもお盆休みなので、もうしばらくしないと出来て来ないけどね。

と、世間ではお盆休み中ですが、私もお墓参りに行ったり、親戚とご飯を食べたりしてますが、基本的にはいつもと変わらず制作しております。

で、一昨日からはフィレンツェの市場の風景を再開してます。

手前にある物から貼って行くのですが、この作品で一番手前にある物がこの部分。

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マメの入った籠です。・・・白黒だと何が何だか分かりにくいのですが、私自身もどれがマメでどれが籠だかよく分からない。仕方ないので「確かにマメ」と「確かに籠」と分かるパーツだけ作って、少しずつ貼って行きます。

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とりあえず、これだけ貼ってみました。かなり複雑なデザインだけど、これまでもっと複雑な物もやってますからね。ここまで仕上げれば、貼ってない部分もどれが豆でどれが籠なのか判断出来る。

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マメ終了。美味しそうな、良い色で仕上がった。しかし、ビールが飲みたくなって来ますね・・・。

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2012年8月11日 (土)

ジャズピアニスト

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7月後半に作ってた切り絵です。ジャズピアニストの水野修平君。サイズは30×50cm。

水野君は私の友達で、幼稚園から大学まで高校を除いて全部一緒でした。大学在学中から演奏活動を始めて、現在もプロとして活動中です。

私の今年の個展のテーマは「日本の職人さん」ですが、彼の演奏も日々の積み重ねで培われた技術なので、その意味では職人的と言えるかな。ピアノ弾いてる人は絵になるので、作ってて楽しかったです。

背景に描かれている楽譜は水野君のオリジナルの曲。楽譜をメールで送ってもらったので、そのまま切りました。いつもキャンソン紙を切ってるんですけど、この楽譜の部分は上質紙。キャンソン紙だと、このように別パーツとして使う場合は違和感があるんですね。紙が厚すぎると断面が目立ってしまうんです。だから今回は上質紙を使いました。これぐらい薄い紙だと違和感無く仕上がる。取扱いがいつもと勝手が違うので、かなり手こずりました。一見、単に貼り付けただけですけど、ずれないように貼るのは難しい。何度か失敗しましたねえ。

キャンソン紙以外の紙を使うって、実は私にとっては新技法なんです。素材を統一させなきゃいけないって考えがあったもので・・・。まあ固定観念ですかね。

4月から始めた切り絵教室で、手本を作るのですが、簡単な物から徐々に難しい技術へとやっているので、基礎の復習をやっているようなものですね。生徒さんに作らせるのが前提なので、新しい技術を入れる事は無いのですが、色んな事を考えるようになってるんですね。で、何も素材を統一させる事に拘ることはないかなあって・・・。多分、自分以外の視点で作品を捉える事を意識したからでしょうか。私自身にとって、教室を始めたのは良い変化かもしれませんね。

さて、昨日は私の生まれ故郷である刈谷市でコンサートでした。ピアノのある画廊でのコンサート。小人数で気楽でした。

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写真の花束は彼のファンが贈った物で私は関係無いんだけど、写真を撮る時に「これ、あんた持ちなさい。」と言われたので、何故か私が持ってます。

水野君とはジャンルは違えど己を磨くという点で良きライバルです。(小学生の頃から張り合ってるんだよね。昔からライバルがいなきゃ駄目みたい・・・。)作品の仕上がりに満足してくれたので、私としても面目が立ったかな。

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2012年8月 5日 (日)

フィレンツェの市場にて

現在制作中の作品。下絵まで終了。

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フィレンツェのサンタンブロージュの市場です。サイズは30×40cm。フィレンツェには他に中央市場もあるんだけど、ずっと改装中で八百屋の屋台は屋外にテントを張って営業してるんだけど、いかにも「仮説テント」って感じだから絵にしにくいんですね。

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こちらが下絵の元になった写真。この他にも何枚かの写真を組み合わせて、下絵をデザインします。サンタンブロージュの市場でも八百屋さんは建物の外にあるけど屋根は付いてます。建物の壁面にいろんなポスターが貼ってあるんだけど、これが格好良いんですね。いつか切り絵にしてやろうと思っていたモチーフです。

建物内部には肉屋さんや惣菜屋さん、乾物屋さん等が入ってます。あと、中央にレストランがあって、よく利用しました。お昼のみ営業で、いつも混んでます。(だから相席になる。)こういう所でご飯を食べるのもけっこう楽しい。

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活気のある場所って切り絵にしたくなりますね。このレストランも切り絵にしたいモチーフですけど、まだ絵になる場面に遭遇してないんです。

八百屋さんの切り絵は、秋の名古屋三越のDMに使う予定。さあ、気合い入れて派手な作品に仕上げるぞ!!・・・ってとこですけど、臨時で仕事が入っちゃった。(このご時世にありがたい事です。)1週間ぐらい遅れそうだな。再開したらブログで公開しますので少々お待ちを。

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2012年8月 2日 (木)

さて、8月!

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前回のブログで新技術に手こずっていると書いたけど、何とか作品として完成しました。

画像はその新技法の制作途中。この楽譜を背景に貼り込む。中央に切ってない部分があるけど、これは主役(今作ってるのはピアニストの切り絵です。)が前に来るので、隠れてしまう部分。

楽譜を切るのはそう珍しくはない。今までもヴァイオリンの工房の切り絵なんかには床に楽譜を描き込んだりしてましたからね。これまでは楽譜を下絵に組み込んでデザインして切ってたけど、今回は別パーツとして作ってる。上の画像ではこの後、背景のパーツに貼って、そのパーツを切り絵に貼る事になるんだけど、微妙にずれると全体が台無しになるので、物凄く慎重に取り組み・・・2回も失敗した。何とかコツをつかんで仕上げる事が出来たけど、予定よりも2日余分にかかっちゃった。やれやれ気が付いたら8月だよ。

今、額装に出してるので、お盆にはこのブログでも完成作品を公開しようかな。

額装に出す前に写真を撮っておけば良かったのに忘れていた。・・・疲れ、溜まってたかな。

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