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2011年8月29日 (月)

漆職人さんとのコラボ作品

Mutou

昨年の6月に制作した名古屋仏壇の漆塗り職人武藤久由さんの切り絵です。サイズは45×35cm。完成してから、武藤さん本人が漆塗りの額縁を作ってくれました。(写真は額縁に収めて撮影してあります。)この作品は昨年11月の名古屋の中京大学、今年5月の長岡京の大阪成蹊大学での個展に出しているので、見てくれた人も多いと思います。

この方にお世話になる事も多いので、5月の長岡京の個展終了後、お礼にテントウムシの切り絵をプレゼントした事がありました。武藤さんはテントウムシが好きなようで(色が赤と黒の漆の色だからね。)本業の傍ら、テントウムシをあしらった小物なんかを作っておられます。ペンダントとか、マグネットとかクリップなんかですね。私もいくつか持っています。

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私がプレゼントした切り絵はこれです。9×9cm。時々、気分転換に作ってる図鑑シリーズですね。昆虫だけじゃなくて、魚・鳥・爬虫類・両生類・哺乳類・微生物など、片っ端から生き物を同じサイズで切り絵にしてます。6年前に作り始めたんですけど、1000点を目標に現在230点ぐらい作りました。

武藤さんは大変喜んでくれまして、偶々作ろうと思っていた蕎麦猪口(そばつゆを入れる器の事ね。)にこのデザインを使ってくれました。

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赤と黒の漆を基本に、胸の部分には青貝を刷り込み、白漆で目を描いてあります。一つの蕎麦猪口に3種類のテントウムシが描かれています。これはカメノコテントウ。

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こちらはナミテントウ。私の切り絵では胸より前の部分は枠で隠れて見えないので、武藤さんの方でそれっぽくデザインしてあります。

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こちらがナナホシテントウ。青貝の部分がキラキラしてて綺麗だ・・・。

武藤さんによると、私の切り絵の特徴って、1.デザイン、2.切り絵独特のシャープな線、3.着色のぼかし、だそうで、それを追求した結果、今回のような表現に行きついたんだそうです。

・・・いやあ、ここまで真剣に取り組んでもらえると、すごく嬉しいですねえ。蒔絵筆で漆を塗り重ねてあるので、ほとんど立体的と言えるほど盛り上がっています。さぞ手触りも良いでしょうね。何よりも漆のツヤが色気がある!官能的!!

別の表現技法で蕎麦猪口マークⅡも考えてるそうです。

来月、名古屋で行われる尾張名古屋の職人展に、この蕎麦猪口と元デザインになった私の切り絵も並べて展示されるそうです。お近くの方は是非、見に行って下さいね。私も見に行きますので。

平成23年9月16日(金)~18日(日)

地下鉄栄駅4番出口より徒歩すぐ  オアシス21「銀河の広場」、NHK名古屋放送センタービル

2カ所にブースが出ていますが、作品が展示されるのはオアシス21の方です。あと、武藤さんは17日と18日に会場にいるそうです。

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2011年8月26日 (金)

リベンジ

7月6日の日記に書いたけど、失敗した作品をやり直しました。今年から始めた「イタリアの食文化シリーズ」の内の1点。フィレンツェの中央市場の惣菜屋さんです。最初25×35cmのサイズでやったんだけど、デザインが細か過ぎたんです。これだけ細かいと切り絵の持ち味である「刃物で切った線の個性」が出てないし、色を付けたパーツを貼った際に綺麗に入らないんです。

細かく切ろうと思えば、例えば糸のような線を切る事も可能なんだけど、私の切り絵としては違うかなと。

と言う訳で、拡大して作り直し。デザインはそのまま。ごく一部だけ線を足したりしてますけど。・・・描き込み過ぎると拡大した意味が無くなるので、我に帰って止めましたけど。「細かく描き込み病」だね。これじゃ。(お前が病気なのは、そこじゃないだろと、いろんな人から突っ込まれそうですが・・・。)

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25×35cmを拡大して30×42cmになりました。せめて、これぐらいのサイズは必要ですね。

実は現時点ではもっと進んでます。8割がた完成に近づいてるんです。でもこれ以上はブログでは見せません。あまり見せ過ぎると実物を見に会場に足を運んでもらう意味が無くなりますので。

と言う訳なので、10月末から始まる名古屋栄三越での2人展に見に来て下さいね。イタリアの食文化シリーズは6点作りますので。

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2011年8月22日 (月)

高校生と・・・。

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豊田西高校の放送部の子達が、私の所に取材に来ました。秋に愛知県全体の高校生が参加する文化祭があるので、ドキュメンタリーを作って発表するんだそうです。この歳で高校の部活動に関わるとは思わなかったなあ。いろんな話が来るねえ・・・。

インタビューに答えて、切り絵の実演をやりました。切る作業と、パーツを作って貼る作業でした。

お土産にドラ焼きを貰ったけど、すごく美味しかった。お小遣い出しあって買って来てくれたんでしょうね。気を使ってもらって嬉しかったです。

2時間ほど撮影して帰って行きました。良い映像が出来ますように。

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2011年8月16日 (火)

ランドクルーザー

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新作完成です。トヨタ自動車の子会社、アラコ株式会社(現在は豊田紡績に合併)がパリ・ダカールラリーにランドクルーザーで参加した時の写真を元に制作しました。

サイズは35×45cmです。

・・・3日前に「最後の審判」の模写切り絵を公開したばかりで、もう次の作品が出来たみたいですけど、「最後の審判」を作り始める前に8割がた仕上がってたんです。途中でどう表現するか行き詰ったので最後の審判の方を先に作ったんです。

難問だったのは車体に書かれている企業名やロゴマーク。ここをどう表現するかで考え込んじゃいました。結局、型紙を作って絵の具を吹き付けて表現しました。マスキングフィルム、マスキングシールを切り抜いてパーツに貼り付けて、その上から絵の具をエアブラシで吹きつけているので、こちらも刃物で切った線が出るわけです。

いつも通り黒枠で囲まれた部分でパーツを分けているので、ずれないように仕上げるのが大変でした。楽しかったけどね。

この作品はお客さんからの注文で制作しました。

普段、イタリア物ばかり作っているので、私の作品としては珍しいですね。車の切り絵はリクエストが多いんです。過去にミッレミリア(イタリアで行われる、クラシックカーのスタンプラリー)を小サイズで切り絵にしましたけど、大きい作品も見たいって方がけっこういました。

注文が無ければ、作らなかったでしょうけど、いざ作ってみたら実に楽しかった。とても男らしい画面に仕上がってますね。個展で発表出来ないのが残念なぐらいです。

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2011年8月15日 (月)

ビフォーアフター

「最後の審判」の模写切り絵が完成した翌日には新作に取り掛かってますが、一カ所だけ気に入らない部分がありまして・・・。気になるので修正しました。

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空の部分ですけど、青過ぎて右下の悪魔達から燃え上がる炎のような空と繋がってないんです。(黒枠で囲まれた部分は1パーツで制作しているので、別のパーツです。)

で、修正後がこちら。

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これでOK。自然に色が切り替わって見えます。修正して良かった!

ちょっと前に、フィレンツェ在住木製象嵌職人の望月君のブログにこんな事が書いてありました。

「良い職人になれるかの分かれ道は、気にいらない所があった時に直すか直さないか。」

基本ですけどね。でも忘れちゃいけない。

今日は写真屋さんに作品を撮影してもらいました。そろそろ秋の個展のDMの準備をしなきゃいけないからね。最後の審判も撮ってもらいました。

Saigonosinpan

やっぱり、ちゃんとした写真屋さんに撮ってもらったのは良いな。

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2011年8月13日 (土)

最後の審判、完成!!

ミケランジェロの「最後の審判」の模写切り絵、完成です。

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画像をクリックすれば大きい画面で見れます。

サイズは75×65cmです。

人物の構成や色使い等、勉強になる事が多かったな。この経験を今後に生かして行こうと思います。

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こちらは裏側です。裏から見てもかなり複雑・・・。

やっぱり、でかくて複雑な作品って良いですね。作るのは大変だけど充実してました。

名古屋の個展で出すので、お楽しみに。

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2011年8月12日 (金)

雲の部分が終了

雲の部分貼り終えました。けっこう時間かかっちゃったな。これで後は空の部分のみ。明日には完成するだろう。

そろそろ気力・体力共に限界みたいで、ちょっと休憩するつもりが眠り込んでたりします。せいぜい15分ぐらいですけどね。あと1日あれば全て終わるので、気を抜かないように頑張ります。

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「もう・・・力が・・・入らない・・・。」

なんて思い目を瞑ると目の前にサスライシェフが立ってて私に一言。

「立てい!!」

その言葉に撃たれて私は再び立ち上がる。

「やりゃいいんだろ、やりゃぁ・・・。」

と、こんな事ばかり続けてます。疲れた・・・。

※実際にサスライシェフが目の前にいるわけじゃないのですよ。私の心の中に現れる、謂わば「エア・サスライシェフ」です。しかし、こうなって来るとリアルの方は別にいらんような気もするなあ。そもそも、そういう性格じゃないだろうし・・・。

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2011年8月10日 (水)

アーチ終了

あまりの暑さに寝苦しい日々が続いてます。7月中は台風の影響で涼しい日が続いてましたが、8月に入るとクーラー無しでは生活出来ませんね。それでも寝ている部屋はクーラー無しですけど。(自分の部屋は作業部屋になってて、額縁とか置いてあるので、物置で寝てます。物置にも額は置いてあるけどね。その内、押し入れで寝るようになるかも・・・。)

だいたい午前4時ぐらいに寝て、午前9時半ぐらいに起きてますけど、今朝は午前6時ぐらいに飼いネコの声で目が覚めました。小一時間ほど寝直そうと努力したんですけど暑くて眠れず、仕方ないので起きて昼まで制作してました。

で、昼過ぎから耐え切れなくなって夜まで寝てしまいました。寝不足と暑さにやられたかな。節電しなきゃいけないけど、体調を崩す事までやってちゃいけませんねえ。

そんなこんなで、制作ペースが落ちてますけど、アーチの部分が終了。システィナ礼拝堂の天井画(これもミケランジェロ作)とつながっている部分で、預言者ヨナの足が見えてます。

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所々に白い紙テープみたいなのが裏から貼ってありますけど、これを貼っておかないとまだ貼ってない部分の細い線が千切れるので。貼った部分は重くなるので、引っ繰り返したりする内に振り回す事になって、細い線が負担に耐え切れなくなって千切れちゃうんですね。だから適当に切った使い終わったコピー用紙を貼っておくんです。

あと残るは雲と空の部分です。完成間近ですね。

今日は暑さのピークだったそうです。こういう夜ぐらい、クーラーのある部屋で寝ようかな。

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2011年8月 8日 (月)

人物の終了

制作に集中してたので、残ってた右側の人達の部分を貼り終えました。

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キリストの右下にいる聖バルトロメオが手に持ってるのは、剥がされた人間の皮。この顔はミケランジェロの自画像と言われています。

・・・自虐ネタと言うのか、ミケランジェロって相当偏屈な人だったんだろうなと思います。実際、この最後の審判と天井画は、本来は彫刻家であったミケランジェロにとって、やりたくない仕事だったそうで、それをたった独りで長期間無理な姿勢で描き続けた結果、性格も歪んだと伝えられています。

・・・なんだか他人事に思えんなあ。(だから好きなんだけどね。)

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手前の人物から貼って行きます。

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複雑なデザインですけど、人物ばかりなので貼ってて楽しいですね。

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これで人物は終了。あと残るは一番上のアーチの部分と雲と空。さあ、もう一息で完成だ!

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2011年8月 5日 (金)

やれやれ、まいった。

一週間程前に落雷でパソコンが壊れちゃいました。今日、やっと修理を終えて戻って来ました。やれやれ。

まあ、パソコンが唯一の気分転換なので、パソコンが無い間は休憩無しで制作してたので、進んだようにも思えるけど、考えてみれば取説を片手に復旧しようと色々やってみたり、修理の手配をしたり、送らなきゃいけないメールを電話とFAXと手紙に切り替えたりと、余計な作業で時間を食ってるので、総合的に考えると作業は遅れてるなと・・・。

ストレスも溜まるしねえ。頼むから制作に集中させてくれよって感じでした。

と言う訳で、しばらく更新出来なかったので、最近の制作の様子です。

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下半分を仕上げました。右側が地獄に落とされる人々、左側が天国に引き上げられる人々です。雲の上に乗ってる人もいますが、雲の色は全体で統一したいので、今は貼らずに置いておく。全部の人を貼り終えてからの作業ですね。

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で、上半分の左側も仕上げました。真ん中の聖母マリアとキリストまで到達しました。ここまで来ると、あと一息って感じですね。

にしても、派手な色使いだな。これで画面に統一感があるから凄い。名画の模写も勉強になりますな。

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