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2011年5月25日 (水)

旋盤職人、ジャンカルロ・メスコリ

旋盤というのは、材料を回転させながら削って行く工作機械です。切り口が円形な物を作る事になります。・・・ちょっと説明しづらいですね。要するにこんな感じです。

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下の方に写ってる椅子の脚のような物、これが旋盤で削った物ですね。回転する材料にヤスリを押し付ける事で、自由自在の形に加工出来る。作った物が作品として表に出るような職人さんではなく、陰で支える仕事ですね。

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今回取材させてもらったのは、ジャンカルロ・メスコリさんという方です。フィレンツェ在住の友人の望月君が書いてるブログでこの方の事を知ったので、紹介してもらいました。

メスコリさんの工房、フィレンツェではちょっと珍しい施設の中にあります。職人協会が運営してる建物で、建物の中庭に面したいくつかの部屋に職人さんの工房が入っています。メスコリさんの他にも鍛冶屋やフィレンツェモザイク、クリスタルガラスの工房がありました。つい最近創設された施設のようで、まだいくつか部屋が空いてたし、いろいろ計画中のテナントもあるみたいで「ミュージアム・ショップ」なんて看板が付いてるけど空っぽの部屋なんかもありました。元々は隠者の住んでいた所で、その後に軍の病院として使われてたんだそうです。

そういう訳で、工房自体はまだ新しいんだけど、使ってる旋盤はお父さんの時代から受け継いで来た物。何よりも、ほこりを防ぐために被った新聞紙の帽子が凛々しい!これは切り絵にするしかないでしょうと思いました。

メスコリさんは現在77歳。12歳の時からお父さんの下で修業を始めました。同業の職人さんは昔はフィレンツェにたくさんいたんですけど、今ではメスコリさん一人。「あまり仕事が無い・・・。」とは言ってました。取材の為に実演してもらったけど、ごく簡単な形の物でしたね。

この数日後に知り合った製本の職人さんが使ってる道具はメスコリさんの作でした。木製の柄の部分を旋盤で削ったそうです。職人さんの体型に合わせて、角度なんかを微調整してあるんですね。この製本の職人さんもこだわりを持った人なので、道具にも凝ってるんでしょう。考えてみれば、道具をカスタマイズするって、けっこう聞く話でした。職人さんの使う道具をこれまで何気なく見て来たけど(道具一つにも歴史があり、職人さんの個性が出る部分と承知はしておりますけど・・・。)別の専門の職人さんの手も入ってるって、考えてみれば奥の深い話ですね。ちょっと、また見方が変わったかもしれません。

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コメント

文章読んで、もしかして・・・と思ったのでちょっとこの職人さんを検索してみたら・・・。やっぱり、SAMの中の工房だったのですね。
隠者の住んでたところ・・・確かにそうですが、やはり人によってレポートの仕方が違っておもしろいですね。
私も2度ほど今年になって日記に書きましたが、修道院の跡地、と書いたかな・・・。1月、2月、3月と、月一回ずつ展示会があったのです。

回廊づくりの建物をうまく利用していますよね。
さらにここが発展していけば・・・と期待している場所です。

投稿: mari | 2011年5月25日 (水) 01時49分

mariさん、んー・・・私が聞いて来た話ですけど、洞穴みたいな部屋に一人で閉じこもって、外部との接触を一切絶ち、小さく開けた穴から食事を差し入れてもらってる・・・そんな修行者が住んでたそうなので、ここまでハードだと修道院というのもちょっと違うかなと。

建物の歴史が面白いので、ここまで書こうかと思ったけど、本筋から外れるのでやめたんですけどね。おかげでコメントで書くことが出来ました。ありがとうございました。

家賃が高いそうなので、どうなりますかね。

投稿: 俊寛 | 2011年5月25日 (水) 03時17分

俊寛様
この間は、おはがきありがとうございました。
遠方で行くことができませんで残念です、
今後ともよろしくお願いいたします。
只今、修行中です。

投稿: mini1992 | 2011年6月 1日 (水) 18時02分

mini1992さん、ご丁寧にありがとうございます。
また機会があればよろしくお願いします。

投稿: 俊寛 | 2011年6月 2日 (木) 21時21分

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