« 2011年4月 | トップページ | 2011年6月 »

2011年5月29日 (日)

長岡京の個展、終了しました。

台風が近づきつつある中、大阪成蹊大学に行って、最終日の実演を終えて、作品を車に詰め込んで帰って来ました。家に着いた時は疲れ果てて風呂に入った後すぐに寝ました。11時間ぐらい寝ちゃったかなあ。

大学側で入場者数を数えてくれてたので、後で教えてもらったのですけど(わざわざ数えてもらったなんて初めてです。)920人のお客さんが来てくれてたんだそうです。920人って、かなり多い。(流石に高台寺ほどではないけど。・・・形態が違うので比較にはならないですけどね。)大阪成蹊でも、今までやった展示会では上位に入るほど入場者数が多かったそうです。良かった~。

朝日新聞の京都版に早い段階で載せてもらったのが効果あったみたいです。

こちらが朝日新聞です。5月19日の朝刊ですね。あと、京都新聞にも載ったらしいのですが、現物が手に入らず。

Serie_di_encicropedia2_237

今回は初日と2日目、最終日のみ会場入りして実演でしたが、全日程に出るべきだったかもしれませんね。私の不在中に見に来てくれた方々にも申し訳なかったし。今度、こういう機会があれば、全日程出れるように前向きに考えよう。

見に来てくれた皆様、宣伝を手伝ってくれた方々、そして会場作りで協力してくれたスタッフの皆様、どうもありがとうございました。次は名古屋で11月の予定です。頑張って作品を作りますので、どうぞよろしくお願いいたします。

| | コメント (3)

2011年5月28日 (土)

さて、最終日。

長岡京の大阪成蹊大学での個展も今日で終わりです。最初の2日にちょろっと出て実演しましたけど、不在中に来ていただいた皆様、どうもありがとうございました。今日が最終日なので、会場に出て17時まで実演、その後は撤収です。

まだの方、会場でお会いしましょう。・・・って、今日は台風の影響で大雨らしい。「是非、来て下さいね。」とは言えませんねえ。

| | コメント (5)

2011年5月27日 (金)

中日新聞に載りました!

Serie_di_encicropedia2_238_2 何故この時期に新聞に載るかというと、豊田市のおいでん祭りのポスターが完成したからなんですね。担当の方から電話があったので、市役所に行って新聞記者さんから取材を受けて、一枚記念に貰って来ました。

掲載されたのは中日新聞の豊田市民版です。

花火を背景に女子高生が飛び跳ねてるデザインですね。・・・日頃、おじさんばかり切り絵にしてるので、いつもと勝手が違って非常に苦労してデザインをまとめました、何で女子高生かって言うと、昨年の優勝チームだからですね。

新聞にも書いてあるけど、背景の花火の部分は一度作ったのが気に入らなかったので、全部剥がしてやり直したんです。地味で暗い感じだったんですね。女の子たちの色とバランスが取れてて、なおかつ遠くから見ても目立つ色にしようって事で、こういう色になりました。

ロゴが入るとどうなるかなと思ってましたが、良い感じに仕上げてくれて嬉しかったです。デザイン会社の人に感謝ですね。

ポスターの本になった切り絵は70×50cmのサイズ。出来上がったポスターと同じぐらいの大きさですね。(新聞の写真で私が持ってる大きさ)ただ、これは商店街に貼ったりするポスターで、駅に貼るのはこれの倍の大きさなんだそうです。

期間中はそこら中に貼られるそうで、かなり楽しみですね。(照れますけど。)街でお見かけした人はどうぞよろしく。

・・・地震の影響で、一時は祭りの開催を取り止めようかという話も出たみたい。浜松や岐阜なんかでは止めちゃった祭りもあるみたいですけどね。豊田市も部品が届かなかったりで、一ヶ月ぐらい操業を停止してたから、いろいろと影響の出た部分もあったんだけど、だからこそ気合い入れてお祭りを楽しんで欲しいものです。

| | コメント (6)

2011年5月26日 (木)

銅版画工房 イッポグリフォ

今回取材した工房はこれで最後です。いつもより少ないけど、前の滞在で取材した工房でまだ切り絵にしてない所もあるし(これを宿題と呼びます。)日本の職人シリーズも並行してやっていくつもりなので、まあこんなもんだろうと。

と言う訳で、最後は銅版画の工房イッポグリフォの主人ジャンニ・ラファエッリさんです。

691

銅版画の職人さんは初めてですね。これまで多数の職人さんと会って来たけど、一つの職種について一人というわけにもいかず、けっこう重複してる事も多いんですね。勿論、同じ職種でも各工房によって個性は有るので、全然雰囲気の違う作品に仕上がりますけどね。

と、こう書くとほとんど全ての職人仕事を切り尽くしたような感じですけど、まだやってない職種はいっぱいあるのです。傾向としては布関係が多いかな。テキスタイルとかレース編みとか。フィレンツェを離れれば、その土地の名物職人はいくらでもいるので、まだまだネタには困らないですけどね。

で、ともあれ銅版画の職人さんですが、このお店はけっこう有名みたいで、ガイドブックに取り上げられてるのを見て知りました。だから、この方の工房も飛び込みの取材。いやー、緊張した。実際、私の説明の仕方が悪かったのか、一度は断られたんですね。でも、めげずに話を続けたら許可を貰えました。今回はこういうパターンが多くて、ステンドグラスの工房も同じ経緯でしたね。

と言う訳で、銅版画です。エッチングとも言いますね。私は中学2年生の時に美術の時間で習った事があります。銅の表面を防食剤でコーティングして、その上からニードルで引っ掻いて線を描きます。次に酸に浸して、引っ掻いた部分(つまり防食剤でおおわれていない部分)を浸食させる。この部分が窪みになるので、インクを入れて印刷するわけですね。

一つの版を150枚使って刷ります。色を付ける場合は水彩絵の具を使うそうです。

取材させてもらったのはニードルで描画して行く場面。このニードルはジャンニさんの手作りで、市販のシャーペンに針を仕込んだ物。銅版画職人としては、この場面が一番面白いかな。

・・・しかし、取材させてもらったけど、これを切り絵にするにはどうすれば良いのだろう。針で描画するって、物凄く細い線なんだけど。それこそ髪の毛よりも細い!ジャンニさんも取材させてもらった時は、けっこうノリノリで「いつ作品にするんだ?」と期待してくれてるみたいだったし。「えーっと、来年イタリアに来る時までには・・・。」と答えちゃったから、何としても作らなきゃいけないんですけどね。いやいや。困った。まあ、何とかやってみるさ。

717

これは上の画像で作ってる銅板の下絵。ペンで描いてあります。ヴェッキオ橋とヴェッキオ宮、ドゥオーモとジョットの鐘楼、ちらっとパディア教会とバルジェッロ博物館が見えます。実際にはあり得ない構図ですね。ジャンニさんのファンタジーです。

ジャンニさんは独学で銅版画の技術を習得されました。10年ぐらい前に工房を立ち上げたんだそうです。ちなみに工房の屋号であるイッポグリフォとは、グリフォンと雌馬の間に生まれたという伝説の生物ですね。グリフォンってのは鷹の頭と翼にライオンの体がくっついてるやつ。イッポグリフォは下半身が馬になってるやつです。ジャンニさんは子供の時から、この伝説の生き物が好きだったそうです。

1074

こちらは帰国前日に自分へのお土産に買った作品。奮発して2点♪海老とイワシですね。額装しなきゃね。(長岡京の個展前に額縁屋さんに行ったけど、注文するのを忘れた。それどころじゃなかったんだよなあ。)

| | コメント (4)

2011年5月25日 (水)

旋盤職人、ジャンカルロ・メスコリ

旋盤というのは、材料を回転させながら削って行く工作機械です。切り口が円形な物を作る事になります。・・・ちょっと説明しづらいですね。要するにこんな感じです。

680

下の方に写ってる椅子の脚のような物、これが旋盤で削った物ですね。回転する材料にヤスリを押し付ける事で、自由自在の形に加工出来る。作った物が作品として表に出るような職人さんではなく、陰で支える仕事ですね。

581

今回取材させてもらったのは、ジャンカルロ・メスコリさんという方です。フィレンツェ在住の友人の望月君が書いてるブログでこの方の事を知ったので、紹介してもらいました。

メスコリさんの工房、フィレンツェではちょっと珍しい施設の中にあります。職人協会が運営してる建物で、建物の中庭に面したいくつかの部屋に職人さんの工房が入っています。メスコリさんの他にも鍛冶屋やフィレンツェモザイク、クリスタルガラスの工房がありました。つい最近創設された施設のようで、まだいくつか部屋が空いてたし、いろいろ計画中のテナントもあるみたいで「ミュージアム・ショップ」なんて看板が付いてるけど空っぽの部屋なんかもありました。元々は隠者の住んでいた所で、その後に軍の病院として使われてたんだそうです。

そういう訳で、工房自体はまだ新しいんだけど、使ってる旋盤はお父さんの時代から受け継いで来た物。何よりも、ほこりを防ぐために被った新聞紙の帽子が凛々しい!これは切り絵にするしかないでしょうと思いました。

メスコリさんは現在77歳。12歳の時からお父さんの下で修業を始めました。同業の職人さんは昔はフィレンツェにたくさんいたんですけど、今ではメスコリさん一人。「あまり仕事が無い・・・。」とは言ってました。取材の為に実演してもらったけど、ごく簡単な形の物でしたね。

この数日後に知り合った製本の職人さんが使ってる道具はメスコリさんの作でした。木製の柄の部分を旋盤で削ったそうです。職人さんの体型に合わせて、角度なんかを微調整してあるんですね。この製本の職人さんもこだわりを持った人なので、道具にも凝ってるんでしょう。考えてみれば、道具をカスタマイズするって、けっこう聞く話でした。職人さんの使う道具をこれまで何気なく見て来たけど(道具一つにも歴史があり、職人さんの個性が出る部分と承知はしておりますけど・・・。)別の専門の職人さんの手も入ってるって、考えてみれば奥の深い話ですね。ちょっと、また見方が変わったかもしれません。

| | コメント (4)

2011年5月24日 (火)

ステンドグラス工房 ポッローニ

長岡京の個展の最終日までは通常の制作をしているので、4月のイタリア滞在記、再開しますね。中断していた、今回取材した職人さんの紹介をやって行きます。

127

フィレンツェの中心部からちょっと離れた所にあるステンドグラスの工房です。私は偶々YouTubeでこの工房の映像を見つけました。これは是非、行かねばなるまいと思い住所をメモ帳に書き込んでおきました。

ここの工房と知り合いの人はいないので、飛び込みで取材の申し込みをしました。時間があれば、あらかじめ丁寧に書いた手紙を出しておくんですけどね。いきなり訪ねても断られる事も多いので、かなり緊張します。幸い、写真撮影の許可も貰って、案内までしていただきました。

1919年、グイド・ポッローニさんという方が創設。最近までパプッチさんという方が代表だったのですが、この2月に80代で亡くなられたそうです。そのパプッチさんの娘婿のベッカティーにさんという人が現在の代表者です。(だからポッローニという職人さんは今はいないんですね。)

175

この方ベッカティーニがさん。丁寧に案内をしてくれました。私が訪ねた時は他に3人の職人さんが働いてましたが、他にも職人さんはいるそうです。かなり大がかりな物まで作ってて、上の画像みたいな作品がゴロゴロと・・・。近くで見れて幸せでした。眼福。

帰りに工房の歴史を書いた本やパンフレット等、いろいろと資料になりそうな物を貰って来ました。気合い入れて切り絵にしよう♪

| | コメント (6)

2011年5月19日 (木)

長岡京での個展

   と言う訳で、昨日の夜遅く、家に帰りました。疲れた~。まあ、長岡京に滞在中はホテルに泊まってたんで、8時間以上寝れましたけどね。準備の日が一番きつかったかな。徹夜の状態のまま、長岡京まで運転して準備だったし。でもスタッフの方が手伝ってくれたので、会場造りは楽でしたけど。

1048

会場の様子です。1階にイタリアの職人シリーズを14点、2階に日本の職人シリーズ5点を展示しています。

1060

今回の展示会、昨年11月の中京大学での個展同様に私の切り絵とモデルになった職人さんの作品も展示しています。この画像はDMに使った切り絵で靴職人のマンニーナさん。左下にマンニーナさん制作の靴が見えます。この靴は4月の滞在で手に入れました。初日にマンニーナで修業してた弟子の方が来てくれました。関係者に見てもらえると嬉しいですね。

1052

これは木彫のビーニさん。折り畳んだシャツの彫刻と一緒に展示。ビーニ工房は閉鎖されたんで、もう手に入らない作品。

会場となった大阪成蹊大学の学生さんで、何年か前にこのシャツの彫刻の写真を見た事ががあったそうで、私の個展で実物を見るとは想像もしなかったので、凄く驚いてました。作品が遠く離れた所で誰かが覚えてくれてるって、職人冥利に尽きるような話ですね。今度、ビーニさんに教えてあげよう。

1062_3

こちらは革細工職人のジュゼッペ・ファ ナーラさん。彼の作品のコインケースと名刺入れを展示しました。この作品はジュゼッペさんの作品としては2番目なんです。1番目の作品はとても気に入ってくれたので、ポストカードと名刺、紙袋にまで「これでもか」ってぐらい印刷してくれてます。

店で買い物をすると、もれなく「切り絵グッズ」が付いて来るので、一緒に展示してみました。見に来た学生さんで、フィレンツェに旅行した時にコインケースを買ったら、ポストカードも付いて来たって人がいましたな。やっぱり、その工房の事を知ってる人が来ると嬉しいですね。勿論、初めて「こういう物を見ました。」って人も大歓迎です。展示会をきっかけに職人仕事に興味を持ってもらえるのが一番ですね。

1054_2

フィレンツェモザイクのロベルト・マルッチさん。彼の作品は4月の滞在で手に入れました。マルッチさん得意のフィレンツェのドゥオーモが入った風景。フィレンツェモザイクは私の切り絵だけではイメージするのは難しいでしょうね。実物を見せないとピンと来ないみたいです。

モザイク教室もやっているので、たくさんの弟子がいるのですが、その中の一人で、大阪でレストランをやっているご夫婦が見に来てくれました。彼らも私のと似たデザインのモザイクを持っているんだそうです。

1065_2

ここからは2階に展示してある日本の職人シリーズです。「日本の職人シリーズ」と言うよりも、「愛知の職人シリーズ」ですね。昨年から日本の職人シリーズも作っているのですが、まずは地元から始めますかって事で。これは中京大学の時も展示した、漆職人の武藤さん。額縁は武藤さんの塗った漆塗りの額縁。クール!

1068

3月に制作した獅子頭職人の早川さん。一緒に展示してる獅子頭は、実際に人が被れるサイズではないけど、凄い存在感があります。

1064

個展前にギリギリで完成させた名古屋友禅の大野さん。(しまった。見せないつもりだったけど、アップしちゃいました。)京友禅や加賀友禅は有名だけど、名古屋友禅ってのは知らない人も多いみたいで、見に来たお客さんから質問を受ける事も多かったです。

さて、今回の展示会で職人さんの作品は保護の為にアクリルケースに入れて展示していまして、これは中京大学でも同じ展示方法だったのです。で、アクリルケースの製作代を浮かせる為に中京大学に頼んで、アクリルケースを送ってもらったんですね。ところが到着したアクリルケース14個の内、11個が破損してたんだそうです。運送会社のミスだったそうですが、ケースが到着したのが個展開催の土日を挟んで3日前。期日もほとんど無いと言うのに、どうするよ?って感じで、担当の人は心労のあまり夢に出て来たんだそうで、大変気の毒な事に・・・。

って、私はこの間、どうしてたかと言うと、破損の状況がよくわからなかったというのもあるのですが、私が足掻いても状況が好転するわけでもないし、制作もまだ終わってないので、自分の仕事に集中してました。

結果はどうなったかと言うと、アクリルケースの無事な面を組み合わせるような感じで加工してもらいました。(今回の会場が美術系の学校で良かったよ。)

そういう訳でトラブルはありましたが、何とか個展開催する事が出来ました。スタッフの方々、お花や差し入れをしてくれた友人達、見に来てくれたお客さん達に感謝です。

最終日まで私はいませんけど、作品には説明書きも添えてあるので、私が不在でも楽しめるようになってます。まだの方は是非、見に行って下さいませ。

| | コメント (8)

2011年5月16日 (月)

明日から個展です!

明日から大阪成蹊大学での個展が始まります。近くまでお越しの際には是非、お立ち寄り下さい。

198_2

画像は最新作の裏側。日本の職人シリーズで、名古屋友禅の職人さんの切り絵です。モデルになったのは、私が毎年個展をやってる画廊の常連の方で、いつもお見に来てくれるので知り合いました。大変、温厚で上品な方なので、作品の方も上品に仕上がりました。

・・・って、これじゃわかりませんね。「畳の上に机があって、友禅の布を置いて作業をしている」と、これぐらいは何となくわかりそうですけどね。表側を見たい方は是非、大阪成蹊大学まで実物を見に来て下さい。今年の名古屋はイタリアの職人シリーズだけを展示予定なので、この作品は来年まで出番無いので。(意地悪かも・・・。)

一昨日になって完成でした。昨日は会場での実演用の切り絵の準備をしてました。下絵を1点仕上げて、いくつかのパーツを作って着色して・・・。その後も搬入の準備とか、講演用のディスクの製作とかで、結局寝てません。

いつも個展前ってこんな感じですね。まあ、今回は準備は手伝ってもらえるから会場造りは楽なもんだから、終わったら宿舎に行って飯食って寝よう。長岡京まで車を運転して行くから、居眠り運転しないように注意しなきゃね。

と言う訳で、今日は準備で明日が初日・l講演会・実演、明後日が実演となっております。例によってパソコンを持って行かないので、18日(水)の夜中まで音信不通になります。私に御用の方は大学までお電話下さい。

075-953-1113 (大阪成蹊大学 総合教育研究支援センター)

では、行って来ます!

| | コメント (0)

2011年5月12日 (木)

しばらく無理みたい・・・。

今年のイタリア滞在記の記事、書かなきゃいけないんですけど、17日より始まる長岡京での個展の準備に追われてて、ちょっと無理みたいです。時々パソコンはチェックしてるので、メールや付けてくれたコメントに対してはちゃんとレスしますけどね。楽しみにしてくれてる方々、すみません。

20日以降でしたら、一息つけるので少々お待ち下さい。

既にお知らせしましたが、長岡京の個展情報は以下の通りです。

Seikei001

切り絵師・俊寛展 ―イタリアの職人、日本の職人―

2011年5月17日(火)~28日(土) 12:00~18:30(最終日は17:00まで)

休廊日 22日(日)

大阪成蹊大学芸術学部 総合教育研究支援センター ギャラリー〈space B〉

イタリアの職人シリーズ14点、日本の職人シリーズ5点を展示します。昨年11月に行った中京大学での個展同様に、私の切り絵とモデルになった職人さんの作品の両方を展示します。

大阪成蹊大学へは、阪急長岡天神駅かJR長岡京駅から徒歩15分です。駅前からスクールバスも出てます。(学生じゃなくても無料で乗れますので)

Seikei002_2 

17日(火)の13:10~16:20まで講演をやる事になっています。会場は本館棟の141教室にて。3時間ありますが、半分はイタリアの職人仕事について、スライドを見せながらエピソードを話します。残り半分はギャラリートークという事になっております。聴講の申し込みは不要です。

あと17日(火)16:30~18:30、18日(水)12:00~18:30、28日(土)12:00~17:00は展示会場にて制作実演を行います。

この日以外は会場にいないので、作品だけじゃなく私も見ていたいと思っておられる方はご注意下さい。

DMをご希望の方は私までメール下さい。(今からだと、ちょっと遅れますが・・・。)

・・・余裕を持って個展に臨めると思ったんですけどねえ。結局ギリギリになってしまいそう。(余計な作品に手を付けるからだな、きっと。・・・いやいや。いずれは作らなきゃいけない作品だから後が楽に・・・ならないか。余裕が出来たら、また余計な作品を始めちゃうしな。)

| | コメント (7)

2011年5月 6日 (金)

製本職人、オメロ・ベンベヌーティ

今回の滞在で取材した職人さんの紹介です。

335

製本職人のオメロ・ベンベヌーティさん。Via Romanaって、大通りに面した工房兼ショップがあるので、前から目を付けてた工房です。ここは以前、切り絵にしたブロンズ職人のカルチナイ兄弟が友達なので、紹介してもらいました。

オメロさんは革屋マーブルペーパーで装丁された本やアルバムを作る職人さんです。現在66歳。11歳の時に製本学校に入って技術を習得されました。

いかにも職人さんって感じの素朴な方ですが、インターネットも使いこなしてて、お店に置いてある商品のいくつかは和紙が使われてましたが、そういうのはネットで購入したんだそうです。「サイトを立ち上げてからネットを始めたけど、あれは良いね。世界中からお客さんが来る。」と言ってました。

・・・私もいい加減HPの方を更新しなきゃなあ。もうずっとブログばかりになってますが・・・。

「どうやって職人さんと知り合うのですか?」とよく質問されるのですけど、飛び込みで行く事もあるんですけど、出来れば避けたい。先方にとっては、いきなり入って来て「切り絵のモデルになって下さい!」と言われるわけだから、けっこうビックリするみたいです。更に最近は中国人が店に入って来て、バシャバシャ写真を撮りまくって、似たような商品を作って安く売っちゃうって事も多いのです。そのj結果、昔からの職人さんの工房がつぶれて行く。イタリア人にしてみると、日本人も中国人も区別つかないですからね。で、だいたいの職人さんは頑固だから、一度疑うと私が何者か説明しても「聞く耳持たぬ!」って感じなので。実際に5軒ぐらいそんな感じで取材を断られています。

と言う訳で、やむを得ない場合は飛び込みで取材を申し込んでますけど、出来れば既に切り絵にした職人さんから紹介されて行くというのが一番安心ですね。

オメロさんはオープンな方なので、飛び込みで行っても多分、受け入れてくれたと思います。初めて行った時は日本人の生徒さんを教えてたので(けっこうお弟子さんの数が多いみたいですね。)特にネタになるような作業はしてなかったのですけど、後で行った時は革で本を装丁する作業を一通り見せてもらいました。

363

こちらがこの日に作っていた革で装丁された本。正方形を組み合わせた模様は革で作ったモザイク。こういう作業って、切り絵にも通じるので興味深い。この本のモザイクは簡単なデザインだけど、もう1冊もっと複雑な模様のを作ってて、部品が同じような色・形だから、バラバラに置かれたパーツを見てて

「さぁて、どれがどこに嵌るんだったかな?」

なんて事を言ってました。私の作業でも割とそういう事は起こったりするので親しみを持ちました。

こういう作業はクリェイティブだから、あまり疲れないんだそうです。

帰国前に挨拶したかったんだけど、工房が閉まってたので会えなかったな。この方の切り絵は夏頃に制作予定なので、出来上がったら写真を撮ってメールしよう。

| | コメント (12)

2011年5月 3日 (火)

革細工職人、ヴァスコ・カパンニ

さて体調も戻って、滞在7日目でようやく取材開始。(7日目って、普通の海外旅行なら最終日ぐらいだよなあ・・・。)革細工職人のヴァスコ・カパンニさん。フィレンツェではなく、バスで1時間ぐらいの場所にあるスカルぺリアという土地に工房があります。ここは私の友人の荒山直久君が修業している工房。荒山君は以前、同じ革細工職人のジュゼッペ・ファナーラさんの工房で修行していたので知り合いました。

058

スカルぺリアはかってフィレンツェの国境だった町。軍隊が駐屯していたので、武器を作る技術が盛んで、現在でも刃物の産地として有名です。以前、この地の刃物職人の工房を切り絵にしてるので、久々のスカルぺリア行きでしたね。

ヴァスコ・カパンニさんの工房、規模が大きめなので半工場って感じです。完全個人操業のジュゼッペ・ファナーラさんの工房とはまた違って、これも面白い。コインケースの他、ちょっと大きめの裁縫用具や宝石類を入れる箱まで、かなり多くの商品ヴァリエーションがありました。

ヴァスコさんは18歳の時に、フィレンツェの高名な革職人、リーノ・ペルッツィさんの下で職人の修業を始められました。50年以上の職歴ですね。今は息子のファビオさんと、3人の従業員と供に働いています。

余談ながら、ヴァスコさんが修業したペルッツィ工房は、今ではサンタクローチェに免税の店になってますが、そういえば革製品が一番力を入れて売られてましたっけ・・・。友人の何人かが働いていたので、たまに店に入った事があったんですよね。意外なルーツがあるものだ。

こちらは友人の荒山君。すっかり工房にもスカルぺリアにも馴染んじゃってます。

091_2

スカルぺリアってド田舎だけど、荒山君は田舎好きみたいで、工房の人達も「一生ここにいろよ。」と言ってくれてるので、「じゃあ、一生いても良いかなって考えてます。」と言ってた・・・。いや、まあ、故郷から遠く離れた場所でも自分の居場所を見つけるって素敵だ。

荒山君は日頃から私の話を工房の人たちにしてくれてたそうで、今回の私の訪問も「今か今か」と待ち構えていたそうで、取材してる時にすごいプレッシャーを感じました。頑張って良い切り絵にしないとね。

せっかくスカルぺリアに来たのだから、以前切り絵にした刃物の工房にも寄ってナイフを買って帰ろうと思い、荒山君と一緒に工房を出たんですけどね。あまり時間が無いので速足で歩いてたんだけど、旧市街の建物から荒山君の知り合いのお婆さんが登場。

「バッ、バルバラ!!」

と若干おびえたような声をあげた荒山君。「まずい人が!!」って感じだったな。

で、そのバルバラ婆さんですが

「あんた何、こんな所をノンビリ歩いてるのよ。今、日本は地震で大変な事になってるんでしょ?あたしら皆、あんたのご家族の事が心配になってたのよ。大丈夫だったかしら?ところで、うちの息子がこの前・・・。」

・・・とマシンガンのように喋りだした。思いっきり腰が引けた荒山君が

「いや、あの、バルバラ、今すごく急いでるから、また改めて・・。」

と必死の抵抗を試みるも、バルバラばあさん、人の話は聞きゃしない。構わずマシンガントークを続けるました。私は荒山君の焦り方がツボにはまって大笑いでした。・・・って、考えてみれば私の為に焦ってくれてたんだけどね。一区切り話が終わった所で挨拶して逃げるようにその場から離れました。

日本人が住んでない土地ってのもあるけど、地元の人から愛されてて、荒山君は幸せだなと思いました。

| | コメント (10)

2011年5月 2日 (月)

フィーバー!

イタリア滞在記を続けます。

4月4日より、ようやく本格始動。まずは挨拶回りですね。直前までに制作した切り絵のモデルになってくれた職人さんの所には、作品の写真とお礼の和菓子を持って、これまでに制作した職人さんの所へは画集を持って行きました。

年々、知ってる職人さんの数は増えるので、挨拶回りにも時間がかかって3日ぐらいかかりますね。ちなみに4日(月)に回った所ですが・・・

プッチーニさん、バンキさん、マンニーナさん、ジャンニーニさん(娘)、ジャンニーニさん(父)、カリエリさんと会ってランプレドットを食べて午前の部が終了。午後からはデル・モーロさん、フォルクッチさん、ファナーラさん、ベーメルさんと、合計9人の職人さんと会ってます。この他にも木製象嵌の望月君エノテカの宮崎さんにも会ってます。

・・・こんな感じなので、一通り挨拶に行くだけでも3日ぐらいはかかっちゃうんです。で、帰国の前にも挨拶に行ってるので合計6日間は挨拶だけやってるようなもんですね。ただ、今回の滞在はスケジュール的にきつかったので、一回挨拶出来ただけの所も多いのですけど。

914

こちらはピッティ宮殿の前でマーブルペーパーの文房具屋をやってるジャンニーニ家の当主、マリア・ジャンニーニさん。昨年、切り絵にしたんだよね。挨拶に行ったら赤ちゃんが生まれてました。何とビックリ・・・。そうでなくても21歳、18歳、8歳の子供がいるのに、凄い人だなあ・・・。結婚する度に子供を生んでるんだそうです。律儀な方だ。

と言うわけで歩き回ってるわけですが、出発前の風邪がまだ治ってなくて、何となく体調が悪いんですな。それなのに、挨拶回り2日目に陶磁器絵付け作家の古川さんに「良かったら家でお食事でもどうですか?」と言われたので、ついホイホイと・・・。

疲労がピークに達しちゃったみたいで、古川さんの家に着いたらどうにも我慢出来なくなって、長椅子を借りて寝かせてもらいました。(自分で言うのも何だけど、迷惑な人だなあ・・・。)

しかし、ご飯が出来た頃にチャッカリ起きだして(10分ほど沈黙してただけみたいですけどね。)後は食べて飲んで大騒ぎ・・・。

951a 

・・・何か、こう「すっかり、お楽しみの所」って感じですな。左が古川さんです。右の女の子は古川さんの同居人で服飾をやってる南さん。

で、別に女の子ばかりいるって理由でお邪魔したわけではないのです。ちゃんと男の子もいましたので。

956

ほらね。この写真の一番左にいる人ですが、この方が現在ベルコーレで料理をしているスポンジシェフこと松尾拓郎さん。スポンジシェフってのはスポンジで吸収するみたいにワインを飲むから付けられたあだ名なんだそうな。サスライシェフの日記に度々登場してたので、一度会ってみたいものだと思ってたら、古川さんの同居人だというので。これは行かねばなるまいと・・・。

で、この方も私とは別の理由で飛行機に乗り遅れたそうで、そのあたりの気持ちは私が一番知っていますので、酒を酌み交わすことが出来て良かったなと。

この日はスポンジシェフが作った唐揚げがメインでした。あとムール貝も出たな。昨年、サスライシェフの家で食べさせてもらった、バルバ・ディ・フレーテも出て来たっけ。

そういうわけで、体調が悪いくせにフィーバーして夜中に帰ったので、翌日は物凄く重い体を引きずって挨拶回りをしました。この日は5軒しか行けなかったな。「馬鹿だね・・・。」と思った。

| | コメント (4)

2011年5月 1日 (日)

お花見

と言うわけで、イタリア滞在記スタートです。

出発ギリギリまで制作してまして、前日もあまり寝てないような状態だったので疲れ切ってて、かなり体調の悪い状態でのスタートでしたね。ただ、入国した日が金曜日の夜だったので、翌日は食料や生活用品の買い出しをするぐらいで、挨拶回りをあまりしなかったから(イタリアでは土曜の午後はほとんどの店が休みなので)それ以上疲れずに済みました。久々にイタリアの食材で料理したりして、けっこうノンビリ過ごせたなあ。

滞在3日目は銀のフォリア工房にお呼ばれでした。

905

フォリア工房はフィレンツエ郊外にあるので、広い庭があって桜の木が植わってるんですね。私が出発した頃は愛知県では下の方にチョボチョボっと咲いてる程度だったんだけど、こちらではもう8分咲き。ソメイヨシノみたいなのと違って真っ白な桜だけど、なかなか風情があるね。(サクランボが出来る桜だそうな。)

では、ここで一句・・・なんて事が出来れば良いのですが、そういう才能は無いので残念ですけど。でもまあ、それぐらい良い気分。

ああ、お花見って、別にイタリアの習慣じゃなくて、こちらの奥様が日本人だから、そういうお食事会も開いて楽しもうって事で。ちなみに、この日のお料理はタコスでした。たくさん食べたので苦しかったな。

1972

フォリア工房ってこのブログでも何度も出てるけど、改めて紹介します。三代続いた銀製品の工房で、宗教用具から食器、花器、額縁、アクサリーなど、いろんな物を手掛けてます。最近は海の物をモチーフにした作品が多いかな。画像は別の日に撮った写真だけど、ウミガメの形の皿を作ってて、足をロウ付けしてる場面。本物のウミガメみたいにリアルに作ってあって、甲羅を外すと中に料理を盛れる。

写真を撮り忘れたけど、もっと大きい伊勢海老の食器もあったな。見た目は伊勢海老そのまんまだけど、これも尻尾の部分を外すと料理を入れるスペースになってる。ホテルでのパーティーとかで使うんでしょうね。一般家庭じゃとても使えんでしょう。あんな立派過ぎる器にタコスなんか盛って、お客さんの前にドーンって仰天するかも・・・。

天才料理人のサスライシェフあたりだと、どんな料理を入れるか見てみたい気もする。

ちなみに写真でロウ付けをしてるのは、この工房で働いてる中村貴寛さんです。昨秋の合同展の参加メンバーですね。彼も元気で新作をやってました。(ウミガメは工房の仕事ですけど。)

日本は今年は桜が咲くのは遅かったんじゃないかなあ。東北地方ではいつごろ咲いたんだろう。避難所で生活してる人たちも、桜が咲いてるのを見たら少しは慰められたんじゃないかな。あの花は日本人にとっては特別に感じさせるものがあるから・・・。

今年は作れないけど、大きいサイズで桜の花の切り絵を作りたいですね。パーッと明るく、見た人が元気になるような。

フィレンツェで桜を眺めつつ、そんな事を考えていました。

| | コメント (6)

« 2011年4月 | トップページ | 2011年6月 »