« 額装その2。 | トップページ | この時期イタリアにいる方へ、職人展のお知らせ。 »

2009年4月24日 (金)

草なぎさんと日本茶と職人。

SMAPの草なぎさん、酔っ払って全裸で大騒ぎ・・・。そりゃ夜中に騒ぐのは近所迷惑でしょうが、ちょっと可哀想ですねえ。

まあ、私も社会人になりたての頃は酔っ払って醜態を見せてしまう事もありました。取引先との接待で飲み過ぎて、路上で寝かかった所を上司に家まで連れて行かれたなんて事もあったっけな・・・。翌日すっきりと目が覚めたと同時に(二日酔いにはなった事がないです。)えらい事をしちゃったなあと、出社して上司に謝ったら、

「若い者はそれぐらいの方が元気があって良いのだ。」

と寛大なお言葉でした。とは言え、甘えるわけにはいかないので、以後は酒量を心得て品良く飲む事にしました。

私ゃ酒量は全然大した事がなくて、イタリアに住み始めてから今に至るまで、さほど強くなってないですな。ビールならジョッキで2杯、ワインなら1/2瓶がせいぜい。それ以上飲むと頭が痛くなる。本当はもうちょっと強いと良いんですけどね。前述の会社員時代の上司が、最近ご馳走してくれたんですが、「今日は好きなだけ飲んでくれて良いぞ。」というぐらいの気分だったようなのですが、大した事の無い酒量なんで、若干がっかりしたようで。・・・何だか申し訳なかったですねえ。

で、酒はあまり飲まないのですが、かわりにお茶を飲む。(と、こう書くと、なんか個展落語の長屋の花見みたいだな。貧乏人が酒のつもりでお茶を飲みながら無理矢理酔っ払って花見をする噺。)朝起きたらお茶。昼ごはんもお茶。3時のおやつにもお茶。晩御飯にもお茶。寝る前にもお茶。って感じで。寝るまで制作してるんで、夕食の時なんかに酒を飲んじゃったら、仕事にならんので。飲む時は「今日はもう制作はしないぞ。」と決めた時です。

イタリアに住んでいた時も日本茶は飲んでました。一時帰国の折に買いこんで冷凍庫に入れといたり、日本から遊びに来る友達にい頼んだり。一度、フィレンツェの中華食材屋さんで日本茶を買ったんですが、これがまたひどい質で。初めて入れたにも関わらず、出がらしの味がした。色も薄い黄色だったりするので、「どこが te verde(緑茶)だよ!」と怒り狂った。

フィレンツェから1時間、ルッカという町の近くにコンピティって言う村があるんですが、そこでヨーロッパで唯一、日本茶の実験栽培をしている農家があります。一度、通訳のバイトでそこに行った事があって、帰りにその農場で取れたお茶をちょっと貰いました。その土地の湧き水も美味しいので(上等な水質で山葵の栽培が出来るぐらい。)ペットボトルに詰めて、家に帰ってからその水で貰って来たお茶を飲んでみました。すごく美味しかったな。全てが調和してるような、そんな味でした。やはり土地の水と、その土地で育った茶葉だから、あれだけシンクロしたのかもしれない。

さて、うちは私がイタリアから帰ってから急激にお茶の消費量が増えたんです。だから今日もお茶を飲みながら生きてますが、最近、父が安かったから買って来たお茶が非常に不味い!

「抹茶の粉末入り」とあるけど、肝心のお茶の葉の味が駄目だ。今日の昼ごはんの後にお茶を飲もうと入れたら、父が「オレにも入れてくれ。」と言うので「やー、でもこれ、そんなに良いお茶じゃないから、味が抜けてるかもよ。」と言ったら「だってまだ2回目だろ?いくらなんでも大丈夫だろ。」と言うので淹れてみました。ここで画像を見てみましょう。

022 左が1回目で右が2回目。このあからさまな色の違い。2回目で既に出がらし。と言うか、一回目に入れた分も色が緑なだけで、ロクにお茶の味がしない。出がらしのお茶を回収して、乾燥させた後、抹茶の粉末を振りまいたんじゃないかって感じです。

あまりにもひどいので捨てる事にしました。安物は買っちゃ駄目ですよ。

しかし、現在、安くて質の悪い物が氾濫していますな。前にも書いたけど、マクドナルドの偽装が発覚した時に(賞味期限切れの肉を調理してたんだっけ。大して問題にはならなかったけど。)ニュースで古館アナが「食の安全は最早、企業側に任せるわけには行かない。我々消費者が自分たちで見分けないといけないんじゃないでしょうか?」などと言ってましたが、

「マクドナルドなんか食ってる人間が味の判断なんて出来るわけが無いだろう!!!」

と思うのです。質の悪い物だけを手に入れる事によって、良い物と悪い物を選り分ける感覚が鈍って行く。

これは何も食の問題だけじゃなくて、職人仕事についても同じなんです。100円ショップに行けば似たようなものは手に入る。でも、良い物を使ったり鑑賞したりする事によって磨かれる感覚は絶対に100円ショップじゃ手に入らない。

最近はイタリアでも状況は同じ。中国人が作ったようなコピー商品のおかげで、職人仕事は大打撃を受けています。良く見てみれば質の違いは一目瞭然なんですけどね。あくまでも「そこそこの質」でもそれで満足しちゃうイタリア人も多くなっている。イタリア人は良い者を選ぶ感覚というのは優れていたはずなんですが、最近どうも怪しい。

ただ、こういう状況に危機を感じる人というのも出て来ている。ここ数年、食品から建築まで、いろんな偽装事件が暴かれているし、職人的な仕事にも注目される事が多くなっている。合理化が進められた結果、いろんな事が失われてきたので、そろそろ反動が出るという事かな。自分としても、作品を通じて世の中を良くする動きに貢献したいものだ。

以上、草なぎさんと日本茶と職人仕事を強引にまとめてみました。

|

« 額装その2。 | トップページ | この時期イタリアにいる方へ、職人展のお知らせ。 »

コメント

常に醜態だよ、、、私。。。

あ、、でも美味しいものはたべてます。。。

投稿: ばいおりん | 2009年4月24日 (金) 22時06分

ばいおりんさん、こら~!妙なHNでコメントを書くんじゃないですよ。バイオリンと関係無いじゃんか。

お久しぶりですね。一緒に飲んでて醜態だと思った事はありませんが、考えてみると本気で飲んでるところを見た事がないので(私のペースに合わせてくれてちゃあねえ。)酔っ払った時は物凄い事になるのかもしれませんね。

むしろ、アルコールが入ってない時の方が問題なのでは?

投稿: 俊寛 | 2009年4月24日 (金) 22時11分

もうすぐ八十八夜。
新茶の季節ですね。そろそろ新茶が送られて来ます♪
我が家も緑茶の消費量が多いです。
お茶は信用できる所で購入しないと、痛い目にあいますよね。
関係ありませんが、元静岡県民の我が家ではミカンの消費量も多いです。

・・・酒は言うまでも無く。。。

投稿: MAYU | 2009年4月25日 (土) 20時39分

MAYUさん、ほとんど道楽をしないので、せめてお茶ぐらいは美味しいのを飲みたいもんです。
酒は私はほとんど飲みませんからなあ。父がビールを飲むぐらい。先月はスランプ気味だったんで、夜中にこっそり飲んでましたが、今は調子良く制作してるので酒を飲んでる暇は無いです。

投稿: 俊寛 | 2009年4月26日 (日) 12時35分

>取引先との接待で飲み過ぎて、路上で寝かかった所を上司に家まで連れて行かれたなんて事もあったっけな・・・

覚えているよ。僕はその取引先の人にも、同席した上司にも勝ってしまったことありました。僕は接待の時はぜんぜん酔えない。家で飲むとすぐにゴロン・・・。不思議です。

投稿: あしたのもと | 2009年4月26日 (日) 23時49分

あしたのもとさん、現場にいなかったのに何故知ってるのだ?
しかし「飲んで吐いて行くうちに強くなる。」って言うけど、あれは嘘だな。私の酒量は全然変らないし。

投稿: 俊寛 | 2009年4月27日 (月) 11時48分

いやー。
草薙さんの問題は、失敗であって罪ではない。
そんなニュアンスですねー。と個人的には思います。
うちの商品も高いという意見もあります。
ですが、『これだけ採れる値段』ではなく
『これで出せる値段』という形でお出ししているので安い位と思ってしまいますが、銀製ですから
やっぱり贅沢品なのかもです。
けれども、時間、手間をかけた物は一生の付き合いが出来、高いようでやすいのですよねー。
世界的に、工芸が危機なので嘆かわしい限りです。

投稿: N.kojima | 2009年4月29日 (水) 00時41分

N.kojimaさん、「失敗であって罪ではない」いやー、上手い事を言いますね。その通りだと思います。むしろ人間的で親しみがわくと思うけどなあ。

安物ってすぐ駄目になりますんで。美術工芸品に関しても、似たような物が安く手に入っても、深みが無いからすぐに飽きるんですよ。
だから、私なんかも「見れば見るほど良い」「一生楽しめる」作品を念頭に制作してますけどね。その地点に到達しているほどの腕前かどうかはさておき、常に心がけていたいものだなと。でないと「作家の価値」ってないですから。

投稿: 俊寛 | 2009年4月29日 (水) 14時26分

私も茶飲みです!
どれくらい好きかというと自分で急須作っちゃうくらいに(・∀・)ノ

職人展にはほど遠いですが、今週末に四日市ばんこまつりで急須たちもデビューです(爆)
お時間あればあそびに来てくださいwink

投稿: グちあん | 2009年5月 5日 (火) 02時26分

グちあんさん、流石陶芸家ですね。贅沢な。
私も急須は毎回のイタリア滞在で持って行ってますよ。たとえ1ヶ月未満の滞在でも。で、現地の友達にあげて帰国します。一体何個急須を置いてきたかなあ・・・。

ばんこ祭りって、いつやるんでしょうか?

投稿: 俊寛 | 2009年5月 5日 (火) 02時44分

グちあんの急須もイタリアに連れてってもらえる日が来るかなぁ。
・・・すんごく買い叩かれるらしいので¥4000スタートですけども(爆)

ばんこまつりは9、10日の土日開催ですよん。
近鉄川原町駅周辺にて。
どちらか1日は絶対雨だそうです(爆)
’かけだし’なので作品はまだまだですが
お時間あれば是非に~ (゚∀゚)

投稿: グちあん | 2009年5月 5日 (火) 08時13分

ぐちあんさん、人にあげずに自分で使うかな。
夏なんか、茶葉を入れて水を注いで冷蔵庫に入れて、水出しにして飲んでも美味しいしね。
ばんこ祭りの方は・・・制作が佳境に入ってるから行けるかどうか微妙です。どうしようかなあ。

投稿: 俊寛 | 2009年5月 5日 (火) 09時03分

そうですよね。無理なさらずに!
秋にドームであるやきもの展にも出してるはずですから。
確か昨年はドームに作品を見に行った帰りに俊寛さんの個展にお邪魔した気がします。

水出しはやったことないですね。
flairじゃぁ今度ためしにやってみて、水出しに適したカタチも考えようっと。 
夏用に。


投稿: グちあん | 2009年5月 5日 (火) 15時40分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 額装その2。 | トップページ | この時期イタリアにいる方へ、職人展のお知らせ。 »