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2009年1月24日 (土)

コンサートのお知らせ。

22omote  と言っても、私がコンサートに出る わけではないです。楽器は全く出来ませんからね。

オーケストラが「プルチネッラ」という曲を演奏するんですが、その宣伝のちらしに私の作品が使われる事になったのです。詳しくはこちら

プルチネッラというのは、ナポリの喜劇の主人公でだぶだぶの白い服と帽子、黒い仮面をつけた姿で、いたずらをしたりつまみ食いしたりで、その度にひっぱたかれるという役割です。

以前、ナポリの風景をミニシリーズとして制作しましたが、その内の1点がこのプルチネッラなのです。オーケストラのメンバーの方がちらしの作成にあたってネットを検索したら、私の所に行き着いたんだそうです。

なかなかセンスの良いちらしに仕上がってますね。こうして公式の印刷物に使ってもらうのって良い気分です。

アンサンブル・メゾン

2009年3月15日(日) 13:30開場 14:00開演

横浜市西区みなとみらい2-3-6  横浜みなとみらいホール 小ホールにて

全席自由 1500円

横浜にお住まいの方は是非どうぞ。

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2009年1月18日 (日)

眠れぬ夜に「夢」の話。

一日の制作を終えて、明日に備えて寝ようとしましたが、ウトウトし始めた時に食べ物の事を考えたら目が冴えてしまった。これじゃ眠れんな。

昨日、昼ごはんの時にニュースを見ていたら、大学入試の話をしていた。将来の夢を語る受験生たちの映像が流れた。あの頃の僕は将来の夢なんて全く無かったな。いい加減に成り行き任せで、特に欲しい物もやりたい事も無く、ただ生きていた。・・・つまんない子供だったなあ。

何か自分の全てをかけてやりたいとは思っていた。しかし、それが何か全くわかんなかったので、精神的に荒んでいたな。とは言え、本格的にぐれるだけの元気もなかったので、大人しく学生をやってました。

そう言えば、昨年の名古屋の個展で見に来てくれたお客さんの中に、私と同じ歳の娘さんがいる女性がいました。その方の娘さんは、私の出身地の高校を出てるそうで(つまり、直接知らないんだけど、その高校には私と同じ中学の出身の子も通ってるので、共通の知人は多いはず。私は学力が足りないので、その高校には通えませんでしたが。)その高校に入学したのも、美術部に良い先生がいたから、教えてもらいたかったからなんだと。卒業後はイタリアに渡って、舞台美術の仕事をしているんだそうだ。高校どころか、その前の中学時代に何か夢を持って進んでいる人もいるって事ですな。

まあ、私も遅まきながら、成り行きで高校、大学、就職をした後で、切り絵に人生かける事になって、徐々にモノになりつつあるので、運が良かったなと思います。今は面白い人生を送ってると思います。

しかし、切り絵を始めた頃の作品を見てみると、よくもまあ本職にしようと思ったもんだ。若気の至りだな。あの頃は訳もわからずに、とりあえず切り絵で食って行く事を「夢」と思っていた。その後、いろんな人に出会って、いろんな影響を受けて、考え方を修正・強化・路線変更しつつやってますが、今でも自分の「夢」は何だろうと日々考えています。

フィレンツェで住んでいた時に、職人の修行をしてた留学生仲間がいました。彼は私にとっては、初めて知り合った職人系の友人だったので大切に思っていました。彼は私より一足早く帰国して、工房を開いた。商才もある人なんで、仕事が上手く回ってそこそこ有名になりました。でも、仕事が上手く行くごとに傲慢になって行き、留学時代の友人たちの顰蹙を買いまくった挙句、自分の師匠すら裏切ってしまった。「オレは自分の店をチェーン店にして、全国に展開するんだ!」「デパートに出展してフロア全部オレの作品を売らせるんだ!」てな感じで夢を語るのが好きな男だったな。

でも私はこういうのを「夢」と呼びたくない。こんなので良ければ、私にもいくらでも言えるのです。例えば「日本で一番の画廊で個展をやる。」とか「ニューヨークのちゃんとした画廊で個展をやる。」とか「フィレンツェのヴェッキオ宮殿で個展をやる。」なんてね。でも私にとっては、こんなのは「夢」ではない。「努力目標」と言う方が良いと思う。そりゃ、どれ一つとっても実現するのは難しいでしょう。でも、このまま努力を続けて行けば、やれそうな気がするのです。(笑いたい人は笑っていいですよ。)

では「夢」とはどういうものか?と問われた場合、私ならこう答える。

「夢とは志の事だ。」

こころざし。

師匠を裏切った彼も、昔はそんなんじゃなかった。ある夜、フィレンツェの町を散歩してた時にバッタリ会ってお喋りしてたら、「自分はすごく師匠に大切にされている。だから、いつの日か恩返しをしなきゃ。」と言ってたのを今でもよく覚えています。

結局、彼は自分がモノを作る事によって、何を志すのかが無かったから人として駄目になったんじゃないだろうか。余談ながら、彼の師匠ですが、今でも自分を裏切った弟子の事を気にかけている。雑談してて、彼の名前が出た事が何度かあるけど、一度も彼の悪口を言わなかった。一番弟子と思っていた男から、手ひどく裏切られても、まだ信じ続けるって、並みの人間に出来る事ではないですね。彼は師匠のこういう部分を学んでいたらと思います。

さて、今の私が志している事について。

まず絵画や彫刻、音楽など、芸術として人くくり出来る事については、私は以下のように思っています。

「芸術とは人に幸せを運ぶもの。」

ではないでしょうか。「芸術とは自己表現」という考え方もありますが、自分の頭で考え、実際に手を使って作ったものならば、自動的に自己表現できているはず。ならば、自分の事だけではなく、自分が周囲の人との中でどんな位置にいるかを考えるべき。芸術家として生きるのならば、周囲の人を幸せにするような物を作るというのは当然の義務です。だって、幸せを運ばない芸術なんて、何の価値も無いですよ。

そして、職人シリーズをテーマにしている以上、何を伝えたいかと言うと、

「物が出来て行く過程を描く事で、普段何気なく過ごしている日常に誠実に向き合う事の大切さ。日常でくくってしまえば平凡で地味な作業の連続。でもそこから生まれてくる物の、何と価値のある事か・・・ 。

これですよ!

現在の日本の社会で問題になっている事って「楽して稼ごう。」という考え方が蔓延しているせいじゃないかと思う。職人仕事というのは、まるで正反対ですね。そりゃ、職人さんだってお金は欲しいです。私だって欲しい。でも彼らの中では誰一人として「楽」と「稼ぎ」が両立して比例するなんて考える人は一人もいません。だから私は職人シリーズで「日常を真面目に生きて、積み重ねて行く事の大切さ」を伝えて行きたい。日本の社会の流れを変える一石になる考え方かもしれないじゃないですかと、こんな事を考えてやってますがね。

ただ、何か他にも、もっとでかくて深くて大切な事が、世界を広げて行く事が、志にすべきテーマがまだあるじゃないだろうかと思うのです。上の考え方を変える気はないし、もっと深めていくつもりですけどね。それはそれとして、もっと何かありそうな気がする 。

まあ、頭で考えても答えは出ないでしょうね。結局、日々の制作していく中で、自分の世界の成熟と供に何か新しい夢が出来るかもしれない。今やってる事を続けて行くしかないんですなあ。

・・・寝よう。

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2009年1月15日 (木)

小休止。

Image 最近ブログの更新が出来ませんでしたが、真面目に制作してましたので。現在パーツを切って、色を塗って、貼る作業を繰り返しております。徐々に完成に近づいていく工程なので楽しい。ブログに時間を割くのが勿体ないのです。

上の画像が張りはじめて2日目。下の画像が5日目ぐらいです。サイズが75×75cmと、かなり大きいので、貼らない部分は新聞紙で包んでおく。

裏から貼って、引っくり返して上手く貼れてるかどうか、良い色が出せてるかどうか等を確認して、また裏返して貼って・・・。

この繰り返しなので、新聞紙の保護が無いと、やってるうちに紙が痛んで行くのです。小さい作品なら新聞紙で包む必要はないんだけどね。

今日は(もう昨日ですが・・・。)小休止で、たまっていた雑事を片付け。ついでに紙屑だらけになっていた部屋も片付け。5日間掃除をしなかったからな。部屋はきれいになる方が能率が上がります。

032 一番下の画像は、顔の部分のアップ。この方の顔は似せるのに難しかったけど、色を付けたらかなり似ました。良かった。

左目の眼鏡のレンズが貼ってないけど、これは作業中にパーツが無くなった為です。小さいパーツは裏返すと紙屑と同じですから。糊を付けて、いざ貼ろうという時に、息を吐いた瞬間に飛んで行ってしまった。以後、行方不明・・・。

部屋は常にきれいにしておかなきゃ駄目ですね。

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2009年1月10日 (土)

引越し。

027 と言っても、家を変ったわけじゃないです。諸事情あって、うちで一番広い部屋に移動する事になったのです。昨年、120×170cmの作品を作った時は、妹の部屋(東京に住んでるので、ベッドが置いてあるだけ。)の床の上に紙を広げてやってましたが、このたび引っ越した部屋は大きいので作業机を置いても、まだスペースはあるので、次に大きい作品を作る時はこの部屋でやれます。

・・・にしても、荷物が多くて大変でした。とりあえず、作業机と事務机、本棚を移動。なんか落ち着かなかったので、しばらく制作は出来ませんでした。

画像はランベルト・バンキさんの切り絵。前回のブログを書いた翌日に、エアブラシでアクリル絵の具の黒を吹いたところです。これで黒い紙を切ったのと同じ事になります。028

下に白い紙を敷くとコントラストが美しい。切り絵で一番奇麗な線はやっぱりモノクロだなと思うけど、一つの大きい作品として見た場合は色をつける方が良い。(隅から隅まで見て欲しいしな。)・・・とはいえ、モノクロの作品も作りたい時もあります。やりたい事はいっぱいあるけど、時間が無いんだなあ。

この後、着色したパーツを貼って行く作業です。色のイメージが完全に固まるまでは取り掛かれません。一度貼ったらやり直しが出来ないですからね。(気に入らなければ、一度貼った部分を無理矢理引っ剥がしてやり直すこともあるけど、やらない方が良いですので。)今回のランベルト・バンキさんは、私と仲の良い職人さんなので、思い入れも強いのです。出来る限り良い作品にしたいのですが、その分プレッシャーもかかりますね。色のイメージを固めるのと同時に気合が高まるのに少々時間がかかりそうです。

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2009年1月 6日 (火)

小技。

023 ブロンズ職人、ランベルト・バンキさんの切り絵、4日間かけて切り終えました。この作業が一番スカッとしますね。気分良い。

スカッとすると言えば、今日は久々にジムへ行って来ました。年末は体調を崩してたので、前に行ってから半月以上経ってます。体重計を見たら1,5kg太ってたので、みっちりとトレーニングして来ました。疲れたけど気分良かった!やっぱ、ずっと閉じこもってたんで無意識のうちに体を動かしたがってたようですね。いや~スカッとした。

上の画像は全部切り終えたところ。白い画用紙に黒い絵の具で下絵を描くのですが、書き込んである線よりも多少太めに切ります。(下絵はあくまでも目安だからね。微妙な刃のコントロールで生きた線になるかどうか決まる。)また、切る段階になって鉛筆で付け足した線もある。こういった部分は黒絵の具で塗らないから、けっこう白い部分が残ってたりします。黒絵の具で塗った部分も、塗りむらがあるので、全部切ってから黒いアクリル絵の具をエアブラシでスプレーする。こうすると黒色が均一になって、黒い紙を切ったのと同じになります。026

下の画像は引っくり返したとこ。白い紙なのでレース編みみたいに見えます。黒く塗ってある部分もあるんだけど、これは細くて長い直線の部分。こういった線は貼る時に糊の水分を吸収して伸びてしまうので、きちっとした直線にならないから。所々くねった直線って潔くないので見苦しい。(直線と言ってもフリーハンドで切ってるので、正確な直線ではないんだけどね。)

ならばどうすれば良いかと言うと、切る前にこの部分だけアクリル絵の具で厚塗りしてしまえば良い。こうすると樹脂でコーティングした事になるので、水分を通さずにきちっとした直線が保たれるはず。今回初めて試す技術なので上手く行くかどうか・・・。

すごく単純な「小技」で、誰にでも思い付きそうなんですけどね。意外と盲点だったりする。伝統芸能と違って、実験段階から全部私一人でやってますからねえ。失敗も多いのですが、こういう細かい小技を当たり前のように使いこなしてこそ。・・・そういった積み重ねが一人前の職人へと至る道なのかなと思うのです。

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2009年1月 2日 (金)

始動。

Photo 体調を崩したり、いろんな雑事があったりで、なかなか制作に集中出来ませんでしたが、ようやくリズムに乗って来ました。しばらく外に出ないぞ。

画像は昨日寝る前の時点。新作の職人シリーズが下絵まで終了。今日から切ってます。本当は昨年内に全部切ろうと思ってたんですがね。だからだいぶ遅れてます。

サイズは75×75cm。モデルになったのはブロンズ職人のランベルト・バンキさん。フィレンツェで数多く働いてる職人の中でも現役では最長老クラス。「職人の中の職人」って感じの人ですね。バンキさんの切り絵は前にも作ってるんですが、当時でも出来が不満足だったので再挑戦です。私とは仲の良い職人さんなので思い入れも深いし、彼の人柄もよくわかってるので、良い作品に仕上がりそうです。やっぱり、モデルになる職人さんの事を知れば知るほど良い作品になりますからね。だから今後、既に切り絵にした職人さんの第2作目を作って行くのも良いかもしれない。

次の個展は3月。もう時間は多くないですね。気合入れて行きますか!

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2009年1月 1日 (木)

今年もよろしくお願いします。

旧年中は大変お世話になりました。厚く御礼申し上げます。

全世界的にお正月ですが、うちは今年は喪中なのでひっそりとお雑煮を食べてます。

風邪の方は完全復活で元気にしてます。一年分の毒を出したって感じですかね。さあ、今年は頑張って鍛えるぞ!

今年は関東方面で個展が2回、名古屋で合同展(2人か3人展になります)が1回あります。個展の方は2回とも画廊側の企画展示会なので、私としては初めての経験になります。今までと勝手が違いますが、あまり難しい事は考えずに行きます。結局、私のやれる事はただ一つです。気合一発で制作あるのみ。そこらへんの物を全部吹っ飛ばすぐらい良い作品を作りますので。

と言う訳で、今年も暖かい眼差しと熱い応援をよろしくお願いいたします。

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