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2007年4月30日 (月)

昔の作品その46、47。注文で作った作品。

La_traccia105 今回はこの時期に注文で制作した作品を2点。

作品46、「フィレンツェ文化協会のポスター」。サイズは40×30cm。1999年制作。

フィレンツェ文化協会といっても公的な機関ではなく、フィレンツェに長年住んでいる方々が留学生のサポートを目的に立ち上げたもの。(多分もう活動はしてないんじゃないかなあと思いますが・・・。)

ミケランジェロのダビデ像とフィレンツェの風景の組み合わせですが、これはフィレンツェに住み始めた頃に制作した作品と同じ構成。http://fiorenkiri.cocolog-nifty.com/kirienikki/2007/02/post_2187.html

風景の手前には畑や羊・牛が見えますが、これは古い時代の銅版画を参考にした為。現在はこんな風景ではないです。まあ、フィレンツェもちょっと郊外に出れば羊飼いが羊の群れを連れてる光景に出くわす事もありますが。

文字も切り絵で制作してあります。こういう白抜きの文字を絵の具でレタリングするのは難しいのです。まだ切り抜いてしまったほうが楽。下の余白の方には文章が入る。

La_traccia106 作品47、「パペリーノ」。サイズは25×35cm。2000年制作。やっと21世紀に達しましたな。

こちらは注文と言うよりリクエストで作った。後で買い上げてもらいましたけどね。

「フィレンツェの目立つ人シリーズ」の5点目です。パペリーノというのはイタリア語でドナルドダックの事。このおじさん、アル中で言葉がガァガァ聞こえる事から、このあだ名が付いた。普段は廃品回収をしていて、施設で生活しているんですけどね。日本だとこういう人と関わりを持つ人ってあまりいないんだけど、イタリアだと地域の人が見守ってて、それなりに愛されているような気がする。

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2007年4月29日 (日)

昔の作品その44、45。再び猫の切り絵2点。

La_traccia45 作品44、「囚人たち」。サイズは50×40cm。1999年制作。

風景に猫を組み合わせたシリーズ第3弾。風景と言ってもこの風景は実際にあるわけではない。牢屋の窓から見える崖の上に立つ教会は、フィレンツェ近郊の町、ボルテッラのサン・ジュスト教会です。牢屋は「ビジュアル博物館」という図鑑に載っていた写真をアレンジした。この牢屋は昔から惹かれていたモチーフで、度々切り絵にしているのですが、描き込みすぎて失敗してました。「昔の作品その6」です。http://fiorenkiri.cocolog-nifty.com/kirienikki/2007/02/post_ab88.html

猫は当時下宿していた家の大家さんの猫「ベオータ君」です。このポーズで冷蔵庫を開けて勝手に肉を食べていく・・・。

La_traccia46 作品45「若者たち」。サイズは50×40cm。1999年制作。

風景に猫を組み合わせたシリーズ第4弾にして、シリーズ最後の作品。本当はこれ以後も作ろうとして挫折した。毎回統一感を持たせてつつ、全く違うデザインって難しいですな。要はねた切れです。

風景はローマ近郊のオスティア・アンティカの遺跡。ただし実景は円柱は無いので付け足した。やっぱりこういった神殿は円柱があるほうがサマになるでしょうって事で。

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昔の作品その42、43。風景画2点。

La_traccia43_1 作品42、「ピッティ宮殿」。サイズは40×60cm。1999年制作。

フィレンツェの重要な観光地の一つ。宮殿内部にはパラティーナ美術館があり、ラファエロやフィリポ・リッピの名画が多数展示されています。宮殿の向こう側には広大なボーボリ庭園が広がっている。

この作品は注文して制作したもの。ピッティ宮殿の真正面に店を構えるモザイク屋さん奥さんから、「ピッティ宮殿と家族とご主人が大事にしているオートバイを入れたデザイン」で注文されました。本当は普段観光客でごった返しているので、これだけ人がいないというのはありえないのですが、まあそこはファンタジーという事で。

最近制作した「フィレンツェの風景シリーズ」では描きませんでした。重要な観光スポットだけど、かなり大きい画面で作っちゃったから今更小サイズでやってもね。

La_traccia44 作品43、「南へ。」サイズは30×40cm。1999年制作。

これは南イタリアのバーリという町の駅の待合室からの風景です。待合室と言っても日本みたいに冷暖房完備なんて事はない。ただ椅子が置いてあるだけなので、みんな暑そうにしています。

エアブラシを使い出して以来、グラデーションを付けた紙を貼って仕上げた作品ばかりでしたが、この作品では久々に色画用紙を貼って仕上げてあります。(まあ、必ずしも欲しい色があるわけではないので、その場合は自分でムラが出ないように塗って色画用紙を作るんですけどね。)窓は格子で仕切られているので、奥の方へ行くごとに薄い色の紙を貼って行きます。こうすると実際は付けてないのにグラデーションが付いているように見える。

この2作を作ったのは1999年の真夏でした。夜中まで汗をだらだら流しながら作ったっけ・・・。

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2007年4月27日 (金)

昔の作品その40、41。目立つ人たち。

野次馬根性旺盛なので、町を歩いていて変な人を見るとついジーッと見つめちゃいます。相手を間違えると喧嘩を売ってると勘違いされそうだから、この癖はやめなきゃと思うのですけどね。

La_traccia40_1何点か同じ傾向の作品が出来ると、シリーズとしてこれからも作って行こうと思うのですが、現在の「職人シリーズ」と小サイズの「ミニシリーズ」が続いたぐらいで、他はほとんど3、4点作って挫折してます。しかし、この「フィレンツェで見かける変な人シリーズ」はけっこう続いてましたな。フィレンツェでフリースペースを借りて個展をやりましたが、見に来たお客さんも「あっ!この人見たことがある!」って感じでだいぶ受けてました。

作品40、「ハレ・クリシュナ」。サイズは40×30cm。1999年制作。

週末になるとフィレンツェ近郊のサン・カッシァーノという町から集団でやって来て、楽器を鳴らして「ハ~レ・クリシュナ。ハレハレハレ・・・。」なんて唱えながらフィレンツェの町を練り歩く宗教団体です。近寄ると手作りのクッキーがもらえます。

La_traccia42作品41「Signora Cane」サイズは40×30cm。1999年制作。Caneとはイタリア語で犬の事です。だから日本語のタイトルは「犬おばさん」です。

この方はいつも5匹ぐらい犬を連れて散歩して、時々通行人からお金を投げてもらってました。私はこの方の事を知らなかったのですが、「変な人シリーズ」を作ってる事を聞いたバイト仲間(当時、日本料理店でウエイターをやってました。)が、「あの人だったら絵になるかも。」と勧められて制作しました。

背景はフィレンツェのレプブリカ広場です。この広場も絵になるけど、最近の「フィレンツェの風景シリーズ」ではやらなかったな。

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2007年4月26日 (木)

昔の作品その38、39。猫の切り絵2点。

La_traccia39_2 作品38、「恋人たち」。サイズは50×40cm。1999年制作。

風景の中に猫を入れてデザインした。シリーズ化しようと思ったが、結局合計4点で終わってます。

この風景はフィレンツェから電車かバスで30分程度の距離にあるチェルタルドという田舎町。この町は群馬県の甘楽町という所と姉妹都市提携していて、役所の中庭に記念して作られた茶亭がある。

ここは前回のブログで書いた北山先生のお供で遊びに来たのが初めてです。休みの日だったので、フィレンツェ市の職員の方が案内してくれました。私も通訳として同行。美味い物をご馳走になって帰って来ました。

ガイドブックにも載ってないようなマイナーな土地なんだけど、案外こういう所が絵になることに気がついて、以後フィレンツェから日帰りで行ける所をカメラとスケッチブックを抱えて歩き回った。La_traccia41_2

作品39、「使徒たち」。サイズは38と同じで50×40cm。1999年制作。

作品38と39はエアブラシの扱いにもそろそろ慣れてきた時期の作品。それまでは黒い紙に貼るパーツにエアブラシで色を付けていたけど、これらの作品は黒い紙にもエアブラシでグラデーションをかけてある。38は門の上にしゃがんでいる猫の部分を若干赤く(わかりにくいでしょうけど。)39は街灯の光の周りの部分を白くエアブラシを吹いています。あとはいつもと同じにパーツごとにエアブラシで色付けして貼っていってます。

39の風景は当時下宿していた家の近くにあったロシア教会。おとぎ話に出てきそうなメルヘンチックな教会ですね。この形の教会はフィレンツェには他に無い。

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2007年4月25日 (水)

昔の作品その36、37。私の師匠。

La_traccia37

えー、中途半端なまま放置していた昔の作品シリーズですが、またしばらく書いて行きます。でもまだ20点近く公開予定の作品があるので、5月のイタリア行きで再び中断するかもしれませんが・・・。

「フィレンツェの風景シリーズ」が終了して以降、イタリア行きまでに多少の日数はあるのですが、新しく作品に取り掛かる気になれず、ここ数日は旅行の準備をしたり、本を読んだりして過ごしております。

どうも静かな日々を過ごしていると、制作している時の何かに駆り立てられるような精神状態がウソのようです。日数が余るんだったら「フィレンツェの風景シリーズ」もゆっくり作ればよかったようなものですが、まああれはあれで充実感を得ていて気分が良かったのですけどね。

ただ忙しくしている時でも「心の余裕」を失う事にならないように気を付けています。

「常に心の余裕を持て。」とは私の師匠に知り合った頃に言われた言葉です。師匠と言っても切り絵の師匠ではなく、心の師匠です。京都の高台寺で庭園の管理をしている北山安夫先生です。

私がフィレンツェでバイトしていた日本料理屋の社長は文化活動が趣味で、いろいろそういったイベントの企画に関わっていました。私がお世話になっていた頃に、京都・フィレンツェ姉妹都市提携○十周年記念事業として、ミケランジェロ広場の下に日本庭園を作るという企画がありました。その時にフィレンツェに招待されたのが北山先生です。経費節約のため、日本料理屋でバイトしていた私たちが入れ替わり立ち代り通訳をしたりしてました。面白かったから積極的に関わっていたら、最終的に私が専属の通訳という事になってました。

作品36は切り絵ではなくアクリル絵の具で描いてあります。この日本庭園のお披露目と同時に日本文化祭も開催されたので、そのポスターを私が制作したのです。1999年制作。サイズは41×28cm(A3でカラーコピーする為にこのサイズ。)高台寺の庫裏に名物である蒔絵「花筏」を組み合わせたデザインになっています。画面下の白抜きで描かれている文字だけは切って裏から白い画用紙を貼ってあります。白い絵の具で黒い画面の上に描くときれいに発色しないし、切る方がシャープな線が出るので。北山先生と一緒に来られた高台寺の方々にも評判が良かった。

La_traccia36_1 作品37は、この日本文化祭の時に完成させたもの。打ち上げパーティーの時に持って行って北山先生たちに見せました。偶々その日は私の誕生日でしたな。

タイトルは「雨」、サイズは40×30cmです。岐阜県白川郷に今も残る合掌造りの民家です。私が写真を撮りに行った日は雨が降っていたから、こういうデザインになった。

「心の余裕」を持っていると優しい目で人や物事を見れると思います。芸術とは何かを問われた場合、私は「その作品に接した人が幸せになれる物」がその答えだと思っています。そりゃ、芸術と言っても色々あるから、厳しい現実を直視させて、人を不安にさせたり、どん底に突き落としたり、何かわからないけど圧倒されたり、そういうのも芸術でしょうね。しかし私には北山先生に教えてもらった考え方が一番合っている。だから今後もこの方針で進んで行くのだ。

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2007年4月22日 (日)

新しいプリンターを買いました。

職人シリーズのモデルになってくれた職人さんには、いつも出来上がった作品の写真をA4のサイズでプリントして、お礼の赤ワインと一緒にあげています。

イタリア行きまであと2週間を切ったので、そろそろ今期制作した切り絵の写真をプリントしようと思っていたら、プリンターが故障している事に気が付いた。5年ぐらい使ったのでいいかげん寿命だったかもしれませんな。

というわけで新しいプリンターを買いました。やっぱり新型は良いですね。きれいに写真がプリント出来ます。こういのが家庭で手軽に出来るって考えてみたらすごい。

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2007年4月19日 (木)

フィレンツェの風景シリーズ完結!!

Img_1940 ここ最近4時間睡眠が続いていたので、今日はたっぷり寝ました。一日のんびり過ごすかと思い、丁度近くの美術館でやってるヴェネツィア絵画の展覧会に行ってきました。ヴェネツィアには3回ぐらいしか行ったことがないし、見た覚えのある絵がなかったのでかなり楽しめました。人体がからみあう構成なんか、とても私には描けないなあなんてね。

あとは図書館に行って資料を集めたり、次の作品の為に写真の整理をしてました。

さて、昨日完成したフィレンツェの風景シリーズを全部並べて撮ってみました。1点1点はたいした事がない作品ですが、全部一緒に並べると良い作品に見えてくる。

ブログで公開しなかった4点の作品についてはHPの方に公開してあります。

http://homepage2.nifty.com/shunkan/firenze.html

今回、作っててものすごく楽しかったのですが、手を抜かずにきっちり作っても所詮は小品だからなあ。やはり自分の命を燃やし尽くすような思いで大作を作って行かないと自分のレベルアップにはつながらないでしょうね。でも今回みたいに「作ってて楽しい思い」は忘れないで行こう。

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2007年4月18日 (水)

ランプレドットの屋台。

Firenze014_1

フィレンツェの風景シリーズ12点目、「ランプレドットの屋台」サイズは10×15cmです。

ランプレドットと言うのは牛の胃袋の事。これをセロリや人参などと煮込んで、唐辛子とサルサ・ヴェルデ(刻んだイタリアパセリをオリーブオイルと酢で和えたソース。)を乗せて、二つ割にしたパンに挟んで食べる。フィレンツェ名物ですな。

独特のくさみもあるので苦手な人も多いです。そいえばフィレンツェ以外では見た事が無いような気がするなあ・・・。確かに上品な食べ物とは言えませんが、私は好きなので2週間に一度ぐらいは食べてました。自炊してると時々何を作ろうか困った事もあるのです。

この作品の元になった写真は実は私が撮ったものでなく、知人の運営しているサイトで使われている写真をいただいて制作しました。イタリア情報サイト「ペルバッコ」です。

http://www.perbacco.jp/

個人旅行から留学、企業向け通訳までいろいろ役に立つ情報がありますよ。Img_1756

下の写真は自分で撮ったもの。これがランプレドットのパニーノです。食べる前にこれを撮って、食べ終わってから肝心の屋台の写真を撮るのを忘れて帰って来てしまった・・・。

フィレンツェの風景シリーズでは教会の切り絵が多くなっちゃったので、何か違うネタは無いかなと思ってました。食べ物関係も欲しかったので。一つぐらい雰囲気が違うのがあるのも良い。

Firenze010_113点目は「サン・ロレンツォ教会」サイズは15×20cmです。

この教会も6点目のサント・スピリト教会と同様、正面のファザードの装飾がされないままになっています。当初、ミケランジェロがデザインする予定だったんだけど、デザインする前に死んでしまったので結局ごつい石積みの状態になってます。まあ、これはこれで良い。

この教会の後方にフィレンツェの大立者、メディチ家の礼拝堂があります。教会正面は素朴ですが内部は絢爛豪華な輝石モザイクで作られています。ミケランジェロの彫刻もあるし、フィレンツェでも重要な観光スポットです。

両脇に屋台が描かれていますが、この辺りはこういうみやげ物の屋台が軒を連ねてます。右へ行くと中央市場、左へ行くとドゥオーモがあります。フィレンツェの町は碁盤のように区画整理されていますが、この教会は変な位置に置かれているみたいで道がわかりにくくなってます。だからフィレンツェに住み始めて最初の一ヶ月はよく道に迷った。

14点目、15点目も完成してますがHPの方で公開します。つまり、このシリーズは完成しました。作るの楽しかったけど疲れたー。

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2007年4月17日 (火)

バルジェッロ美術館など。

Firenze003 フィレンツェの風景シリーズ9点目、バルジェッロ美術館。サイズは15×15cmです。

左に見える城砦のようなのがバルジェッロ美術館、右の塔がパディア教会の鐘楼です。

手前の階段ですが、これは裁判所の前なのです。ここから見える2つ塔が向かい合ってる風景が好きだったので、ずっと描きたかった風景であります。

バルジェッロ美術館は元々は警察署だった場所で、現在はフィレンツェで最も彫刻が多い美術館となっています。この美術館の中庭もすごくきれいなので、いずれは描いてみたいですね。

Firenze008 10点目、サンタクローチェ教会。サイズは20×15cmです。ようやくこのシリーズで大型の作品が出来ました。

フィレンツェで最初に住んだ下宿が、この教会の前の通り、一昨年、昨年と1ヶ月間借りた下宿はこの教会の真横の通りと、わりと近くに住む事が多かったのでおなじみの場所です。ちゃんと描いたのは初めてですけどね。

教会の内部にはお墓があって、フィレンツェ出身の重要人物たちの墓(豪華な彫刻が施されています。)もあります。彫刻家のミケランジェロ、音楽家のロッシーニ、天文学者のガリレオ・ガリレイ、政治思想家のマキャベッリなどですね。昔は無料で入場できたけど、今は有料。フィレンツェはこんな所ばかりになってますね。

11点目、20×15cmの作品も出来てますが、HPで公開します。

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2007年4月15日 (日)

サント・スピリト教会など。

Firenze009 フィレンツェ風景シリーズ6点目、「サント・スピリト教会」サイズは15×15cmです。やっと中くらいの作品が仕上がりました。

この広場には職人の工房が多いので、フィレンツェに住んでいた頃は下宿から近い事もあって、ほぼ毎日うろついてました。教会前の階段に腰掛けてビールをよく飲みましたな。

サント・スピリト教会の正面は本来装飾ガほどこされる予定だったのですが、未完成のまま放置されているため、このようにペタッとした壁になっています。

この作品の本になった写真を撮ったのは5月でしたが、もう少し暑くなるとこの広場は椅子が並べられてビアガーデンになります。この時期には教会の平面的な壁を利用して野外映画がしばしば行われます。映画以外にもバンドの演奏なんかも行われる。一度この場所で、和泉元彌さんが狂言をやった事がありました。大河ドラマでブレイクする前だったのですが、あの時は狂言を世界に広めるためにローマやフィレンツェで講演活動をやってたんですな。間近で見させてもらいましたが、実に感じの良い方だと思いました。

Firenze011_1  7点目、「サン・ミニアート・アル・モンテ教会」サイズは10×15cmです。

この教会はフィレンツェを一望できるミケランジェロ広場の近くにあります。オリーブ畑越しに見た風景。天気が良かったので実にきれいに見えました。

この教会、いつも遠目で見るだけで中に入ったことはおろか、近くまで行った事がないです。知ってるようで意外と知らないフィレンツェの町・・・。

Firenze012 8点目、「フレスコバルディ広場」サイズは15×10cmです。アルノ川に架かるサンタ・トリニタ橋の近く、二股の道の分かれ目にある洗い場です。恐ろしい顔のヒゲ男の口から水が出る。

特に有名な観光スポットというわけでもないのですが、私はこの場所が好きでした。そのうち切り絵にしようと思って写真を撮ったのですが、その後何年も箱の中で眠らせてました。今回ようやく日の目を見ました。日頃描きたいと思ってたネタを一気にやってますな。

15点中8点完成。折り返し地点ですね。ただし残ったのは大きいサイズばかり(と言っても15×20cmだけど。)なので、これから一層ハードな日が続きます。

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2007年4月14日 (土)

教会2点。

Firenze004_1 同時進行で制作しているので、1点目が完成する時は他の作品もだいぶ進んでいます。それ以後は次々に仕上がっていきます。とりあえず3点仕上がりました。まだまだ最小サイズの作品ばかりですけどね。。

フィレンツェの風景シリーズその3、サン・フレディアーノ教会。サイズは10×15cmです。

フィレンツェの町の中央を流れるアルノ川の川沿いに建っている教会です。この教会、中心地からは少々外れているせいか、あまり重要な観光地じゃないみたいでガイドブックにも載ってないです。私はこの教会の形が好きなんですけどね。あまりゴテゴテとした装飾が無くて、シンプルにまとまった感じなので可愛らしく思えFirenze013ます。

フィレンツェの風景シリーズその4、サンタ・マリア・ノベッラ教会。サイズは10×15cmです。

こちらは駅の隣にある教会です。付属の美術館もあるし、内部にも重要な文化財が置かれているので、こちらは重要な観光地です。

しかし、どうもこの辺りは治安が悪いみたいで私は何となく苦手な地域です。ラリッたような男にしつこく付き纏われて身の危険を感じた事もあったっけ・・・。いきなり囲まれてナイフを出されるなんて事はまず無いでしょうけどね。

こっちの教会は正面の部分に色の違う大理石を組み合わせて描かれた装飾がほどこされていますが、このサイズでは描き込む事はちょっと無理でした。何だか水を手ですくうみたいに、指の間から大切な物がポロポロこぼれ落ちて行くみたいですね。もうちょっと大きいサイズで描くべきだったかなあ。

もう1点完成してますが、超重要な場所なので15点全て仕上がった時にHPの方で公開します。

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2007年4月13日 (金)

ペルセウス。

Firenze002 フィレンツェの風景シリーズNO2、ペルセウスの像。サイズは10×15cm。ペルセウスはギリシア神話に登場する英雄で、頭髪が蛇でその姿を見た者を石に変える女怪物・メドゥサを退治した。このブロンズ像の作者は、昨日のブログで公開した「ヘラクレスとカクス」を制作したバッチョ・バンディネッリを徹底的に嫌いぬいたベンベヌート・チェリーニです。

チェリーニは元々は彫金家をやっていたのですが、後に彫刻の方面まで才能を伸ばしました。このペルセウスの像は当時の技術では作る事が出来ない大きさだったのですが、天才的な才能を持つチェリーニはこれを完成させ、口の悪いフィレンツェ市民からの賞賛を浴びたとされています。

職人としては最も成功した人物でしょうね。現在でもフィレンツェの彫金家で腕の良い人は「現代のチェリーニ」というような感じのあだ名で呼ばれる事があります。私が毎年参加しているコルシーニ庭園の職人展のグランプリは、この偉大な職人にちなんで「ペルセウス賞」という名前です。

フィレンツェ風景シリーズの1番目は個人的に好きなヘラクレスとカクスの像でしたが、あれを作る以上はこのペルセウスもやらなきゃ、というわけで2番目にこのモチーフを選択しました。フィレンツェに住み始めた初期の頃に一度この像をモチーフに切り絵を制作していたのですが、あの時はモノクロの作品でしたし、あれからもう10年経ってますからね。

久々に描いてみましたが、いやあ、やはり素晴らしい彫刻ですな。全体の構成、緻密な細工、ドラマチックな表現、まるでメドゥサの魔力によって時が凍結したかのような臨場感。どれだけ美辞麗句を尽くしても、この像の魅力を表現出来ませんな。私の切り絵では顔の表情までは描ききれませんでした。サイズ的に小さすぎましたね。ああ、もっと大きなサイズでデザインすべきだった!知名度では同じ場所に設置されているミケランジェロのダビデ像に劣る物の、私としてはフィレンツェに置かれている彫刻の中では最高傑作だと思います。

昨日のブログでヘラクレスとカクスの像を弁護しましたが、このペルセウスを前にしては評価が低いのも当然でしょうね。・・・なんて書くと「人は顔じゃない。君にも良い所はたくさんあるんだから。」と言っておきながら、いざ目の前に美女が現れると醜女を捨てて美人に走る不実な男みたいですね。まあ、美とは残酷なものです。

ダビデ像もやりたかったのですが、像を主役に2点作っちゃったので今回はパスですね。やっぱり今回のシリーズは15点じゃ足りないなあ。もっと作ろうかなあ。

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2007年4月12日 (木)

フィレンツェの風景シリーズ第1号。

Firenze001 15点同時進行で制作している「フィレンツェの風景シリーズ」の第1号が完成しました。

サイズは15×10cm。フィレンツェの市庁舎であるベッキオ宮殿の入り口の前に置かれている「ヘラクレスとカクス」の大理石像。作者はルネッサンス後期の彫刻家、バッチョ・バンディネッリ。像の後方に見えるのがフィレンツェで最も重要な美術館、ウッフィッツィ美術館です。

ヘラクレスはギリシア神話中、最強の英雄。化け獅子や百頭の大蛇、ヒドラの退治を初めとして12の難行を達成した。このヘラクレスに頭を押さえられて膝をついているのが巨人カクス。ヘラクレスの牛を盗もうとして倒された。

このヘラクレスとカクスの対になるように、ミケランジェロのダビデ像が置かれています。作者のバンディネッリはダビデを超える物を目指した結果、ものの見事に失敗。彼を徹底的に嫌うライバルのベンベヌート・チェリーニからも、ここぞとばかりに散々こき下ろされています。成る程、私なんかが見ても何人かの彫刻家が部分部分を作って、後で継ぎ合わせたような、まとまりのなさを感じますな。

バンディネッリとしては失敗作であるこの彫刻が、フィレンツェでも一番目立つ位置に置かれている為に(しかも隣はダビデ像だし、向かいにはライバルであるチェリーニの最高傑作、ペルセウス像があります。)500年の間、フィレンツェの人達から「粗野で野暮で趣きに欠ける彫刻」として馬鹿にされ続けています。そんなに酷い作品ばかり生み出した彫刻家ではなく良い作品もあるのですが、この像のイメージが強い為か彼の芸術家としての評価はかなり低いようです。

そりゃまあ、この像に関しては私もそう思いますが、複製も作られず雨ざらしのまま立ち続けているヘラクレス君を見ていると、なんとも言えない愛着が湧いてきましてね。彫刻全体から受ける不安定さや不器用さも、周りから賞賛を受けた反面、恐れ忌み嫌われたヘラクレスの時に脆くさえある内面が表現されていると言えないでしょうか?

という訳で「ヘラクレスとカクスは」ずっと作りたかったモチーフ。今回のフィレンツェの風景シリーズでは真っ先にデザインしました。仕上げた時スカッとしましたな。

俊寛は「ヘラクレスとカクス」を応援します。

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2007年4月 8日 (日)

東京に行ってました。

いろいろと東京に行く用事がありまして、どうやら制作の方も5月のイタリア行きまでに間に合いそうだから、2泊3日で東京に行って来ました。

この方との打ち合わせが終わったら、次はあの方とお茶(酒)を、それが終わったら次はあちらの方の所へ行って・・・。てな感じでいろんな人と会って来た。

今回ネットで知り合ったバイオリン奏者の方がコンサートをやるというので、丁度良い機会だったから聞きに行きました。たまには音楽も良いものです。切り絵の事を完全に忘れる事は・・・残念ながら私に出来るわけもなく、演奏しているこの方々(バイオリンとビオラとピアノのコンサートでした。)を切り絵にしたらどうなるかなんて事を考えながら聴いてましたな。もちろん楽しんで演奏を聴いてましたけど。

あとでバイオリン奏者の方とお茶しまして、いろいろ面白い話を聞かせてもらいました。やっぱり一つの事に打ち込んでる人は素敵ですな。他にもバリバリ仕事してる友人たちと会って来たので、良い刺激になりました。リフレッシュも出来たので今日から制作を再開してます。頑張っていいものを作らなきゃ!

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