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2007年3月31日 (土)

絶好調!

Img_1934 ミニシリーズ「フィレンツェの風景シリーズ」15点の下絵と切り出しが終了。すごく集中して制作が出来たので、昨年の「ナポリの風景シリーズ」より5日間も日数を短縮出来ました。

ここ一年の間に少しは腕が上がったのかもしれませんが、やはり作ってて楽しかったからでしょうね。これまで作ってきたナポリや骨董市、ミッレミリアの風景も好きなんだけど、7年間ずっと住んでいた町ですからね。今回ふと思いついてフィレンツェの風景に決めたんだけど、いやー本当に絵になる町だ。「何で今までやらなかったのだ!」って感じですな。身近にありすぎると魅力がわからなくなるものですかね。改めて「町中が美術館」という形容がピッタリ来る事に気が付きました。

考えてみればフィレンツェの風景で今まで描いた事があるのはドゥオーモと注文で作ったピッティ宮殿ぐらいでした。ベッキオ宮殿もサンタクローチェ教会もサンロレンツォ教会も描いた事が無し。初めて描いたけど、ものすごく楽しかった。同じ建物でも角度を変えてみれば別の「絵になる風景」が現れる。こうなると15点しか作らないのがもったいないですね。何しろ今回描かなかった建物はいくらでもあるのです。ウッフィッツィ美術館、レプブリカ広場、シナゴーグ、中央市場・・・。切りが無いですね。

「フィレンツェ三十六景」いや百景ぐらい作れちゃいそうです。このシリーズは続けていこうかな。

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2007年3月29日 (木)

何をやってんだ・・・。

起きてから寝るまで制作しておりますが、その間は日本茶を飲み続けております。

昨夜、新作の下絵を描いておりましたが、筆に付いた絵の具を水入れで洗おうとして、飲みかけのお茶の湯飲みにポチャンと・・・。バシャバシャと派手にかき回した後で我に返った。

・・・疲れてるんだろうか。

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2007年3月24日 (土)

探偵ナイトスクープで。

さっき見ていた「探偵ナイトスクープ」で、洋食のコックさんが長年の間、使い続けたオムライス専用のフライパンの寿命が近づいたので、新しいフライパンを探偵と一緒に探しに行くという話がありました。

普通のフライパンの厚さはだいたい1、6mmから薄くてもせいぜい1、2mmですが、そのコックさんが使っていたのは1mm以下。熱がすばやく伝わる為に使いこなすのはかなり難しいのですが、その分美味しいオムライスが作れるんだそうです。

現在ではこの厚さのフライパンは使う人がいなくなったため生産されてないのだそうで、番組でもあちこち探し回ったけど、ついに見つかりませんでした。

そこで町工場の人に頼んで、新しいフライパンを作ってもらってました。最後にコックさんが作ってくれた町工場の人に、出来立てのフライパンでオムライスを作ってめでたしめでたし。

・・・いやあ良い話だった。磨り減るほど使いこなした、こだわりを持ったフライパンを探す熟練のコックさん。需要がないから生産できないというメーカーに代わって、一致協力して理想のフライパンを作る町工場の職人さん達。そして出来上がったのが美味しいオムライス!(平和の象徴のような料理だな~。)テレビ見てジーンと来ちゃった。

今の世の中って、そこそこの物が安い値段で何時でもどこでも手に入る傾向になって行ってますね。こういうのをグローバリズムと言うのでしょうね。それはそれで良いのでしょうが、世界中の価値観が均一化して行くと、本当に良いもの、本当に欲しいものは手に入れることが出来なくなるのではないでしょうか。便利さを得た半面、いろんな大切な物を失う事にはならないかな。

やはり小回りの利く職人さん(もしくは職人的な仕事をする人)ってのが減って来ているせいだと思う。最大公約数的な価値観を追わずに、目の前にいる人の為に働くという、職人的な考え方がいかに大切な事か。世間の人に訴えていかなくちゃなと、テレビを見ていて思った。

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2007年3月22日 (木)

新シリーズスタート。

今日は私の誕生日ですが、忙しいので全く関係なし。

一昨日、オルゴール職人の切り絵が完成。その前に完成させたバイオリン職人の切り絵も気に入ってて、名古屋での個展の案内状に使おうと思ってましたが、オルゴール職人のも良い仕上がりなので、どっちを使うか迷ってます。

さて、5月の職人展に展示する作品ですが、職人シリーズはこれで終わり。あと必要なのはミニシリーズ15点。10×15cm、15×15cm、15×20cmの小さい作品を一つのテーマでやります。

今回のテーマは「フィレンツェの風景」です。昨年はナポリの風景だったので、メジャーな都市の風景シリーズをやって行く事にしました。昨年旅行したトリノの風景でも良かったんですが、まだ少し資料不足なので次の機会に。

前回はナポリシリーズ15点を30日で仕上げたので、今回も同じぐらいかけるつもりです。しかし1日でも日数を短縮したい。早く仕上げりゃ良いと言うものではないが、時間を区切ってその中でベストを尽くすというのも面白い。

下絵と切るのを14日以内で終えるのが当面の目標だな。自分で自分の首を絞めるような宣言ですが、果たして今回も間に合いますやら・・・。

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2007年3月19日 (月)

・・・ギリギリかも。

金曜日にイタリアから一時帰国してる友人が名古屋に寄ると言うので、一緒に昼ごはんを食べて来ました。久々に味噌煮込みうどんを食べました。美味しかった。

今年の5月もフィレンツェの職人展に出る事になった。現在、オルゴール職人の切り絵を制作中ですが、これが終わったらミニシリーズを15点、図鑑シリーズを36点をフィレンツェ出発までに作らなきゃいけない。昨年も同じような物を作っているので、だいたいの制作時間が予測出来る。かなり集中してギリギリ間に合うぐらいだろうな。

「これはもう一日たりとも休めませんね。」と、精神的に追い詰められて来ましたが、逆境に強いみたいで、今作ってる作品がすごく繊細な色が出ていて気分は良い。かなり複雑な心理状態だな。

集中力が上がっているので、睡眠時間が少なくなってきたな。夢の中でも作業の手順を考えたりしています。「次はあのパーツに赤50%、黄30%、青20%の順にエアブラシを吹いて、次は・・・。」なんて風に。

充実しているって実感があって良いのですが、困った事に他の事をやっていても、頭の中はこんな調子。友人に一緒にご飯を食べてる時に言われた。

「あんたねえ、今ぐらい制作の事を忘れて、目の前にいるあたしを見なさいよ。」

・・・えろうすんまへん。おっしゃるとおりです。集中するのはけっこうですが、心の余裕も持たなきゃいけませんな。

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2007年3月15日 (木)

作品33、34、35。日本の切り絵3点。

La_traccia33_2今回公開する3点は日本で半年間アルバイトしている時期に制作した物です。やっぱり日本に住んでいる時期ぐらいは日本のものをテーマにした作品をやろうって事で。(もっとも現在4年以上、日本に住んでるがイタリアのものばっか切り絵にしているけど・・・。)

作品33、「緋」。サイズは40×30cm。1998年11月制作。私の住んでいる市の祭り。「挙母祭り」と言いまして、地区ごとに山車が出ます。なかなかの迫力ですね。山車ごとに違う模様の刺繍が施してあるんだけど、私が描いたのは平家物語の屋島の戦いで那須与一が扇の的を射る場面ですね。描いてて楽しかった。

これもエアブラシでグラデーションを付けましたが、現在のように黒枠で囲まれた部分を1パーツとして、それぞれエアブラシで陰影をつけるなんて事はまだ出来ません。赤・オレンジ・茶色・ねずみ色の4枚の大きめの紙を作りまして、それを貼りこんであります。パーツごとに見た場合、グラデーションが付いているように見えませんね。その後に制作したエアブラシを使った作品ではグラデーションを強く付けるようになって行きます。

La_traccia34 作品34、「秋刀魚」。サイズは。1999年1月制作。

日本の秋の味覚。秋刀魚はイタリアにはありません。フィレンツェに住んでいた頃、だいたい私は正月に帰ってたので美味しい秋刀魚を食べる事はなかったですね。この時期は秋から冬にかけて日本にいたので、生の秋刀魚を買って来た時に写真を撮って作品にした。

焼いた秋刀魚と生の秋刀魚、どっちにしようか迷いましたが、絵にするなら生の方かなって・・・。

これはエアブラシを使ってないです。色画用紙を貼り重ねて仕上げてあります。テーマによって技法を選ぶ。エアブラシを使えるようになって選択肢が増えました。

La_traccia35 作品35、「獅子舞」。サイズは35×25cm。1999年1月制作。

飛騨高山に高山祭りを見に行った時に獅子舞を見かけたので写真を撮って制作。高山祭りの山車も良かったけど、地元の挙母祭りで描いたからマンネリかなと思ってやらなかった。高山祭りの山車はからくり人形が付いててなかなか面白いので機会があればチャレンジしてみたいなと今思った。・・・なかなか時間が無いんだけどなあ。

この作品もエアブラシを(使って仕上げてあります。桜の部分はグラデーションを付けた紙を切って裏から更に紙を貼ったもの。

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2007年3月14日 (水)

昔の作品32。初めてのエアブラシ。

La_traccia32 作品32。タイトルは通りの名前をそのまま付けて「Via dei Servi」。サイズは35×25cm。1998年11月制作。

この頃、日本料理屋でのアルバイトが生活の中心になってしまって、切り絵の制作に集中出来ない事がしばしばありました。毎月に1点仕上げるというノルマはちゃんとこなしていましたが、将来を考えるとこのままバイトを続けるのはいかがなものかと・・・。

方針としては、イタリアの物を日本人としての自分が表現できる技術「切り絵」で制作して行こうと決めてましたので、一度日本に戻って金を稼いでから、改めてイタリアで制作に集中するということにしました。

かくして2年半続いた日本料理屋さんともお別れ。・・・本当はバイト数を減らして、また始めようかと思ったのですがね。滞在費を稼いで来たといっても、なんら保証の無いギリギリの海外での生活。お金はあったほうが良いですから。そう思ってたら師匠に「いい加減バイトするのはやめて、自分の作品を売ることを考えろ!」と怒られました。おっしゃるとおりですね。もしフィレンツェでのバイトを再開していたら、結局ズルズルと生活に流されて、次第に制作をしなくなっていったかもしれない。良いタイミングで怒られたものだと思います。(割と意志が弱いので、何かきっかけが必要なんですなあ。)

というわけで、半年間日本でアルバイト。実家の近くにキューピーマヨネーズの工場があったので、お弁当やコンビニのおでんなんかに使う業務用のゆで卵を作ってました。後に工場の守衛に欠員が出来たので、そちらに移ってくれと頼まれました。私としてはお給料が少しだけ上がるので喜んで引き受けたら工場側でも嬉しかったようで、契約が終わって辞める時にプレゼントまで貰いました。数ヶ月働いただけなのにサービスいいなあ・・・。後で聞いたのですがキューピーは社員を大事にする会社だったみたいです。以後うちではキューピーマヨネーズを買ってます。

この作品は日本に戻っている時期に制作したもの。初めてエアブラシを使ってグラデーション(陰影)を付けた作品です。エアブラシと言うのは絵の具を空気の圧力で霧状にして吹きつける道具です。スプレーの色を自分で作れる道具と言えばわかりやすいですかね。

それまでは一応持ってはいたけど使いどころが無かったエアブラシですが、使ってみると陰影を付ける事により立体感が出て来る事がわかりました。この作品では陰影の感覚がつかめなかったので、画面右側が影を塗りすぎて見づらいですが、技法としては気に入ったので、以後エアブラシを使った作品が増えていきます。

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2007年3月13日 (火)

昔の作品31。トマト通り。

La_traccia31 作品31、「Via Pomodoro」。1998年8月制作。サイズは50×65cm。

タイトルのVia Pomodoro、Viaは日本語で道とか通り、 Pomodoroはトマトの事。「トマト通り」ってとこですね。別に実際にこういう名前の通りがあるわけではなく、私が勝手に考えた物。タイトルの方を先に思いついて、作品のイメージを膨らませてデザインしました。イタリア人にもこのタイトルは違和感が無かったみたいで、私も気に入ってます。

風景はナポリの下町。洗濯物が垂れ下がってて、大人は路上に椅子を出して暇そうにお喋り、子供は裸で走り回る。古き良きイタリアの夏。私もくたびれたTシャツとサンダルという、やる気の無い服装でウロウロしてました。

ナポリは貧乏でも楽しくやって行けるような町ですが、この地にも絢爛豪華な貴族社会というのは存在していて、汚らしい下町の近くに贅をつくした王宮や劇場があったりします。その辺りの刹那的とも言えるアンバランスさがナポリという町の魅力でしょうか。

この作品は一度制作を失敗しています。少々、切り方が乱暴だったようで、若干不満を抱えつつ制作していたのですが、完成した直後に水を引っ繰り返して作品はびしょびしょ・・・。すぐ拭いたので作品が台無しって程ではありませんでしたが、やはりやり直した方が良いだろうという事で、デザイン上、不満だった点を変更して最初からやり直し。切り絵はやり直しが聞かないので、デザインは徹底的に下絵の段階で詰めておかないと駄目だなと再確認しました。

最初に制作したのが下の画像。よーく見ると細かい部分で変わってるはず。La_traccia31a (色は基本的に同じですので。)

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2007年3月11日 (日)

昔の作品29、30。最初の職人の切り絵。

La_traccia29_1 作品29、「行進」。サイズは25×25cm。1998年6月制作。

祝日などにフィレンツェでは、このような民族衣装に身を包んだ男たちが行進したりします。そういえば、あまり女の人の仮装行列は無いですね。

いろいろな種類の服装がありますが、私は切り絵にした赤と白のストライプのコスチュームが好きです。華やかだ。

フィレンツェで結婚式を行うと、市庁舎の前でこの服装の人たちと記念写真を撮ったりします。衛兵に護衛された結婚式みたいで、ちょっと貴族にでもなった気分でかっこいいかも。

この服装を着る係りの人に知り合いがいて、行進をやってる時に名前を呼ぶと歩きながら手を振ってくれました。75歳は越えてたかなあ。ヨロイカブトに槍まで持って歩くから疲れなかっただろうか。そういえば最近あの人を見てないなあ。引退されたのだろうか。

La_traccia30_1 作品30、「おもちゃ箱の中で」。サイズは35×35cm。1998年7月制作。

前にこのブログで公開した事があるけどもう一度。

これはサンロレンツォ教会の近くにある仮面の工房兼ショップ。職人さんの名前はアゴスティーノ・デッシさん。自分で作った仮面を売る以外にも、仮面作りの教室もやっていまして、そこで習っていた友人が紹介してくれました。

この作品、当時の私の全力を出して制作しました。使ってる色数が今までの作品よりもかなり多いですからね。ただ大変だったけどいろんな仮面を仕上げて行くのは楽しかったです。

この頃はまだ職人の世界が面白いという事に気が付いてませんでした。まだまだ迷走はこの後も2,3年の間、続くわけですけどね。しかし、この作品を買ってくれた方に言われたのですが「他の作品も良いけど、この作品が一番あなたの世界が出てる気がします。」と・・・。いろいろな方向に行きかけたけど、現在その方向で制作しております。

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2007年3月 7日 (水)

昔の作品28。鳩。

La_traccia28 作品28、「鳩」そのまんまのタイトルですね・・・。

サイズは40×30cm。1998年6月制作。

フィレンツェは観光地なので、道行く人がこぼす食べ物を目当てに鳩が寄ってくる。ゴミ箱をあさったり、糞を落としたりとあまりマナーは良くない。平和の使者なんてイメージもあるらしいが、とんでもない。

この作品は「嫌な感じのハト」にしてやろうと思ってデザインした。別に鳩に恨みがあるわけではないが・・・。

鳩と言えば、最後に下宿していた部屋の大家さんが飼ってた猫が、家猫で外には出ないんだけど、窓に近づいてくる鳩を捕まえるのが上手かったな。

ある日、自分の部屋で制作していると、壁1枚隔てたキッチンからドタバタと音が聞こえてきた。なんだろうと思ってたら、同居してる大家の姐さんのけたたましい声。「シューン、早く来てーっ!!」

私が部屋を飛び出すと同時に、大家さんはトイレに立てこもった。「ベオータが鳩を捕まえたみたい・・・ちょっと見てきて!!」何もトイレに逃げなくても良かろうと思うが、とりあえず見てみたらベオータが鳩を前足で押さえ込んでいた。ベオータってのは猫の名前です。このブログのプロフィールの猫の絵があるけど、だいたいあんな感じの猫です。ベオータは後ろ足が靴下を履いたように真っ白なんだけどね。

鳩を捕まえている事を言ったら「捨てて!早くっ!!」と言われた。捨ててと言っても、うちらの部屋は日本のアパートの4階ぐらいの高さにあるから、窓から投げ捨てるわけにはいかんだろうし、キッチンのゴミ箱に捨てるのもちょっと・・・。アパートの近くに公共のゴミ箱があるから、そこに捨てに行くしかないんだろうが(ちなみにイタリアではゴミの分別をほとんどしてません。)まず本当に死んだかどうかわからない。

という訳でベオータから鳩をもぎ取って窓辺に置いてみた。ようやく飛べるようになったばかりの若い鳩だったが、どうやら恐怖で気絶していたみたいで、ちょっとつついてみたら目を覚まして飛び去った。まあ殺してなくてよかったよ。後味悪いからな。

ベオータも2年前に死んじゃった。16歳ぐらいまで生きたみたいだけど、中学生の頃から一緒だった大家さんは相当落ち込んでたらしいなあ。大家さんが仕事で留守の間は私の部屋のベッドの上にずっと座ってたから、私にもなついていた。可愛い猫だった。

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2007年3月 6日 (火)

昔の作品26、27。変な人シリーズ。

La_traccia26 土鍋にサツマイモを入れてストーブにかけて焼き芋を作りました。なんか婦女子の食べ物って感じですが、美味しかった。久しぶりに焼き芋を食べたな。焼いただけで何も付けてないのに何故ここまで美味いのだろう。材料が良かったのかな。

フィレンツェに住んでいた時期、3度下宿を変わりましたが、だいたいは町の中心部に住んでました。観光地だけあって人の多い町でした。外出すると毎回見かける人物なんてのもいたりして、そういう人たちの写真を撮ってるうちに切り絵のネタに使い出した。フィレンツェ変な人シリーズの開始である。登場してくる人たちは、けっこう有名なので、個展なんかで「あっ!この人見たことがある!!」てな感じで受けてましたな。

作品26、「フィレンツェの怪人」。サイズは65×50cm。1998年4月制作。ドイツ人のホームレスです。オペラ調に発声練習をしていたり、路上に拾った物を並べて展示してたり、かなり目立つ。お金をあげてカメラを向けたらえらいご機嫌で、Vサインまでしてくれましたな。

そういえば友人の日本人が一度路上で絵を描く大道芸(作品17参照)をやったのですが、初めてお金を投げ入れてくれたのがこのおっさんだったそうだ。「一生忘れない。」と苦笑してましたな。ホームレスといえど、自分なりの人生を楽しんで生きてんだなあと思う。

La_traccia27 作品27、「花売り娘」。サイズは35×25cm。1998年6月制作。

バラを売ってるジプシーの少女。何人か街中で見かけるジプシーの花売りの子たちの中で一番アンバランスな印象の子に声をかけて写真を撮らせてもらった。8歳か9歳ぐらいなんでしょうけど、顔は大人の顔・・・。

ちょっとエゴン・シーレっぽい絵にした。この頃の作品を見せると「なんか抑圧されてたんじゃない?」なんて言われます。さあ、どうだったんでしょうねえ。

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昔の作品25。魚の絵。

La_traccia25 1997年から2年半の間、日本料理店でのアルバイトをやってましたが、生活費に余裕が出来たので、たまに旅行も行けるようになった。

作品25、「釣果」サイズは25×25cm。1998年2月制作。

バイトが休みの時にギリシアのクレタ島に旅行しました。泊まってたユースホステルが波止場の近くだったので、散歩に出て釣をしてる人に頼んで獲物の写真を撮らせてもらった。クレタ島まで行ったのだから、他にも描く物がありそうだけど、結局ギリシア旅行の成果はこの1点のみ。

この作品、友人の彼女が気に入ってたので、後日友人が買ってくれて彼女の誕生日にプレゼントしたそうですが、その後別れちゃったんだそうです。作品は彼の元に帰って来た・・・わけはなく、彼女の実家に持って行かれたそうです。

「という事は、新しい彼女が作品を気に入ってくれたら君はそれを買ってくれるわけだね?」

「もう、そういう事はやめる!次は自分のために買うよ。」

と言われた。

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2007年3月 3日 (土)

昔の作品22~24。アルバイト。

La_traccia22  職人シリーズを本格的に始める前まで制作した作品をこのブログで公開しておりますが、数えてみたら68点ありました。つまりまだ半分にも達してないんですなあ。

作品22、「リズム」サイズは40×30cm。1997年12月制作。

フィレンツェの町の往来で演奏してる南アメリカ系の民俗音楽のバンド。今でもよく見かけますが、メンバーは入れ替わってるみたいです。私は作品の中央と左端で演奏してるパンパイプスという楽器の音色が好きでした。何か懐かしさを感じる素朴な音色。

この頃はフィレンツェの町でよく見かける人に興味がありましたね。結局、切り絵にはしなかったけど、こういう目立ってる人の写真はかなりあったりします。

La_traccia24作品23、「日本料理屋のポスター」1997年12月制作。サイズは65×50cm。

これはフィレンツェでアルバイトしていた日本料理屋さんの大晦日特別メニュー用のポスター。一応きちんとした仕事として制作した。バカバカしいことに文字も全て切り絵で仕上げてある。まあ流石に全部の線をつなげて表現するという事はやってないけどね。つまり値段と年の数字を貼り変えれば後何年でも使用出来るという事だ。そして実際4年ぐらい使用していたそうだ。

この頃はリラの時代ですね。コースメニュー75000と9000リラだって。日本円で5~7千円ぐらい。大晦日メニューとしては今の物価だと安いなあ。

私がフィレンツェでやったバイトと言えば、通訳などの単発のバイトを除けば、この日本料理屋でのバイトが唯一でしたね。他のバイトを経験しておいても良かったなと思うが、私は熱しにくく冷めにくい性格なので、バイトに深入りして切り絵をおざなりにして行ったかもしれない。当時もそう思ったので、1ヶ月に1作は必ず仕上げるというノルマを決めておいた。自分でちゃんと規律を作っておかないと、誰も注意する人がいない環境では堕落するもんね。なんとかそのノルマは守りきって、現在まで至る。La_traccia23

作品24、「IL CIERO」サイズは35×25cm。1997年1月制作。

IL CIEROとはイタリア語で空の意味。友人の下宿してた家の窓から見える風景。中央に見えるのはサントスピリト教会。左端に見えるのがドゥオーモです。時々遊びに行ってたんですが、窓から見える風景がすごく素敵だったので切り絵にさせたてもらった。

こういう風景画の切り絵をたくさん作ってカレンダーにしようと思ってたが、結局この1点しか出来ませんでした。いろいろ計画したものの、実現できなかった事って多いなあ。まあ同サイズで、似たような雰囲気の作品を12点作ろうというのは難しかったかもしれないな。サイズを変えてやればなんとかなったかも・・・。

この下宿に住んでた友人は、イタリアから引き上げる際、この作品を買ってくれましたが、彼女にはいろいろと世話になってました。日本料理屋のバイトを紹介してくれたのも彼女だったし。

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2007年3月 1日 (木)

昔の作品19~21。和風の作品など。

La_traccia19_1作品19、「幸せなやつら」。サイズは25×25cm。1997年9月制作。

N氏に「個展をやるる時に日本のものを題材にした作品も欲しい。」と乗せられて制作した。はりきってたので、わざわざ一時帰国して日本の物で切り絵にできそうな物をと探し回った結果、信楽焼きの狸を切り絵にした。初の日本をモチーフにした作品である。(なんだかなあ・・・。)

こんな作品をイタリアでの個展に出しても理解されんと思うが、日本製のアニメに狸の置物や招き猫は登場するので、そんなに首をかしげられる事はなかった。しかし何を意味するのかわからないので質問はされましたな。「アニメのRANMA1/2に時々出てくるけど何なの?」なんてね。幸運のお守りみたいな物だと答えた。

そういえば、正方形の角を上下左右に持ってきてダイヤ型に配置する作品はこれが初めてですね。この後、構図的に困るとダイヤ型の作品にする事が多いです。

La_traccia20 作品20、「渓流」。サイズは40×50cm。1997年10月制作。

日本シリーズパート2。地元の風景です。地元と言っても私の家からは車で1時間弱ぐらいかかるけど。香嵐渓という場所です。紅葉で有名だけど、私が遊びに行ったのは夏の終わりでした。近くには三州足助屋敷という、民家を保存して内部で機織やわら細工、紙すき等、現在ではほとんど姿を消してしまった手仕事の実演をしていたりする。たまに行くとなかなか楽しい。

後に展示会でこの作品を出品したが、見に来たイタリア人の男の人が「この風景は確かに見た!」と言われた事があった。聞いてみると、付き合ってた日本人の彼女の実家が香嵐渓の近くで、一緒に遊びに行ったんだそうだ。なんか嬉しいですね。遠く離れた場所の人が、自分の住んでる近くの風景を知ってるのって。

この作品は色画用紙を買ってきて、足りない部分は自分で絵の具で色塗ってと、普通の作り方ですな。前回に公開した作品(トレシングペーパーを使う技法)よりもきれいに仕上がるので以後このやり方の作品が増えて行く。

La_traccia19作品21、「笑い」。サイズは40×30cm。1997年10月制作。

ものすごい昔の話だけど、フジカラーフィルムの使い捨てカメラ「写るんです」が登場した頃、俳優の竹中直人がケンタウルス(ギリシア神話の半人半馬の化け物。)に扮して、この商品のコマーシャルをやってました。それをイメージしてデザインした。背景の建物はフィレンツェのミケランジェロ広場の下にある建物をスケッチした。かなり久々の想像画ですね。

この作品も色画用紙の貼りつけで仕上げてある。手前の道の色は筆で塗ってあります。やっぱりムラが出てますね。

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