昔の作品その5と6。会社員時代・後編
1994年と95年に制作しました。この頃は半年に一枚のペースでしたね。サイズは2点とも4つ切り画用紙です。
前回のブログで公開した作品は、自分でもお気に入りだったのですが、この時期に作った物はどれも失敗作だなと当時の私も思いました。一つの画面にいろんな物を詰め込みすぎている。上の作品は狼女に中世ヨーロッパの町並み、竹、猫、女の子を、下の作品では恐竜の化石と黒人の女、牢獄、鉄条網、つる草、蛇、狩の獲物(女が持っている鳥)と、ただもう自分の興味があって、テーマに関連性のある物を描き込んだといった感じです。
描き込み過ぎ→見づらい=下手くそ
今の私が作るのだったら、上の作品は猫と女の子(画面右端に立っている。服装が当時の雑誌からスケッチした。・・・時代を感じるなあ。)を削って、下の作品は化石、牢獄、黒人の女だけにするかな。複雑さは色をつけてやれば見やすくなるし、モノクロでやるのであれば線を整理する。
・・・けっこう面白いな。自分の作品をいじるのって。リメイクしてみたくなりますね。
下の画像なんかはかなり雰囲気が暗いですね。やっぱり当時の私の心理的状況が作品に出てたんだろうか。
印刷会社の営業部員だった頃、仕事というとクレーム処理がほとんどでしたね。ベテランになれば、お客さんの怒りを受け流して、テキパキと処理していくのでしょうが、不器用な私はあたかもテトリスが積み上がって行くように机の上に書類の山が出来ていきました。
「このまま、ここにいて何か出来るんだろうか?」
こんな事を考え続けた結果「今の仕事は自分に向いてないから、他の仕事を見つけよう。何か手に職をつけたいし、出来れば芸術性の高い物がいい。旅行で行ったことのあるイタリアが物価も安いから良さそうだ。」という結論が出ました。今で言う自分探しの旅ですね。
私を含めて、私の同期の社員はろくな者がいなくて、ボロボロと会社を辞めていきました。ただ私は同じように逃げ出すにしても、何か結果を出してからでないと会社に対して申し訳ないし、この先何をやるにしても中途半端になって、次々と仕事を変えて結局何もつかめないなんて事になりかねない。だから気合入れて仕事を頑張ってみる事にした。まあ、会社の立場としては、辞めるのなら早く辞めた方が良いのですがね。投資するだけ無駄だし。ただ自分自身にけじめはつけたかったのです。
所詮は後ろ向きの努力ですけどね。しかし、その年の新規のお客さんを取った件数は、私と上司が同着で1位でした。若手としては頑張ったので、一年の内に出るかどうかという営業賞なるものまで貰いました。
と、こう書くとものすごく有能な営業部員のようですが、私は褒められる事も多かったけど、叱られる事はもっと多かった。上司としては、さぞ使いづらかっただろうなと思います。口ごたえするしな。(今思い出すと本当、赤面のいたりだよ。)だから在籍中は衝突を繰り返していたのですが、上司は私のいない所で私の事を褒めてくれていたのだそうだ。辞表を出した後で後輩からその話を聞いた。辞める時も「立派になって帰って来なよ。」と言われました。
・・・自分で書いてて涙腺がゆるんで来た。当時はそんなに感動しなかったのに。にぶ過ぎるなあ。
ともあれ、こうなっては後に引けない。決意を胸にイタリア行きの準備を始めた。
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コメント
感動の過去があったですね。読んでいて深く考えてしまいました。
いつも思うことがあります、それは 今の私の 生きていく道が これでいいのか自問自答の
繰り返しです。答えは分からなくとも そう考える事のほうが大切だと。
こんなことを思いました。
そして、客観的に自分が見れて 幸せですね~
すばらしい作品が出来ているのも その考えが自然にそうさせるのでしょうね。・・・・・☆
投稿 りる | 2007年2月 8日 (木) 22時26分
なかなか現在自分の置かれてる状況って客観的に見るのって難しいです。やはりある程度の時間が経たないと出来ないでしょうね。
基本的に目の前にある物に集中して、積み重ねて行く事が大切だと思いますが、方向を誤る事もあります。時々は落ち着いて遠くを見てみる事必要だと思います。
投稿 俊寛 | 2007年2月 8日 (木) 23時50分
この年になっても迷う事ばかりです。
何かを貫き通すことはとても難しい。
思ってはあきらめ、また思う。
毎日がこんな事の繰り返しです。
今日はバタバタで申し訳ありませんでした。
でも意外な繋がりがあってビックリですね。
人生これだから面白い!
またゆっくりお話しましょう。
投稿 くろきち | 2007年2月 9日 (金) 01時00分
私も計画倒れって事はよくありますので。そろそろ、そういう事も言ってられないですからね。気合入れて挑戦していかなきゃなと思います。
意外な繋がり・・・って言うか、世間が狭すぎるような気がしました。
投稿 俊寛 | 2007年2月 9日 (金) 01時14分
まず、最初に「作品すごくきれいですね」。
イタリアに留学する人っていろいろストーリーがあって、それなりに決心していらっしゃる方が多いような。私も出発前はいろいろと考えました。安定していたものを捨てるのって勇気いりますもんね。そんな人達の手助けもしたいという意味で今の仕事をスタートしたっていうのもありますね。
ところで、昨日、Borgo Ognisanti通りの革のお店で、俊寛さんの
作品(の写真)がショーウィンドウに飾られているのを見ましたよ!
マエストロとお話したかったのですが、接客中だったので、そのまま
眺めるだけででてきましたけど。
投稿 mariya | 2007年2月 9日 (金) 18時27分
それぞれ思うところあって来てますからね。時々「こんな大事な話を私なんかが聞いてよいのだろうか?」なんて事もあります。
フィレンツェは街の大きさの割りに日本人は多いと思うけど、所詮「異邦人」ですから。出来る限りは助け合って行きたいものです。
Borgo Ognisanti?ちょっと心当たり無いですねえ。近くの通りでvia palazzuoloなら昨年切り絵にした革細工職人の工房があるけど。写真って絵葉書の事でしょうか?
投稿 俊寛 | 2007年2月 9日 (金) 19時50分
あ、VIA PALAZZUOLOでした!
絵葉書にしていはつるつるで少しサイズが大きかったような気がしたので、写真かな~っと。(夜だったため暗くて見難かった)
去年の作品なんですね。
あの職人祭りにも出展されていた職人さんの工房です。
投稿 mariya | 2007年2月10日 (土) 22時52分
あはは、やっぱり。イル・ブッセットもジュゼッペ・ファナーラさんですね。彼は今年の職人展は参加するかなあ・・・。
投稿 俊寛 | 2007年2月11日 (日) 00時18分
ウチはこの作品その後、あれ!? その⑤が一番好きどす。
街が好きやからかなぁ?
でも・・・④もえぇなぁ
これからも作品を紹介しておくれやす
楽しみにしてます♪
投稿 こころん | 2007年2月15日 (木) 22時48分
こころんさん、おおきに。まだたくさんありますのでお楽しみに。徐々にカラーの切り絵になって行きます。
投稿 俊寛 | 2007年2月15日 (木) 23時14分