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2006年6月18日 (日)

オルゴール職人、コロンバーニ

Colombani001 10人目の職人紹介はオルゴール職人のゴッフレード・コロンバーニさん。今期制作する予定の職人さんはこれで最後です。

ちなみに現在の切り絵の制作状況ですが、マンドリンのラファエレ・カラーチェJrさんと彫金家のマルコ・バローニさんの下絵が完了し、昨日からこのコロンバーニさんの下絵を始めました。昨年までの制作ペースの記録を見ると、毎回作品が完成した後に何日か制作してません。どうも感覚を取り戻すために時間がかかるようなので、下絵だけ何点かやっておいて、同時進行で制作する方が時間の節約になりそうなので。

さて、ゴッフレードさんの話。この方はフィレンツェの職人ではなく、北イタリア、スイス国境付近にある山の中の町、クアルナ・ソットという所に住んでいます。例によってコルシーニの職人展で知り合いましたが、昨年から不参加になりました。ずっと気になっていた職人さんだったのですが、フィレンツェからかなり離れているので取材に行く機会が無かったのです。ですが今年は友達が車を出してくれると言うので、お言葉に甘えまして一緒に行って来ました。車で5時間もかかってしまいました。友達に感謝!

私はあらかじめ失礼にならないように、イタリアに出発する1ヶ月前にゴッフレードさんに手紙を出しておいたのですが、クアルナ・ソットという所は田舎で郵便事情が悪いそうで、まだ着いてなかったそうです。だからフィレンツェに到着した後に電話して何日に取材がOKか聞いたのですが、ゴッフレードさんにしてみれば突然電話がかかって来たという事で。そういえばトリノはクアルナ・ソットにけっこう近い所にあるのですが、トリノから実家に出した絵葉書は1ヶ月経ってようやく着きました。つまり最近着いた。・・・意味無いな。Colombani002

オルゴール職人として制作しているのは、ゴッフレードさんだけです。工場生産のオルゴールはけっこうあるのですがね。下の画像は比較的シンプルな作品。馬の部分がゼンマイになっているので、音楽と共にこの馬の部分が回転する。より手が入った物だと、メリーゴーランドの形なんかがあります。

中身の機械はスイスや日本製。馬は木片から切り出して、モーターツールで仕上げ。本体部分は旋盤を使う。色はエナメル塗料を何度も塗リ重ねる。材料になる木材はゴッフレードさんの家の庭に生えてる木を切り出して使う。・・・ものすごい広い庭がありまして、時々200人ぐらい客を呼んでガーデンパーティーをしたりするぐらいです。庭の中に滝まである。私たちが訪れた時は丁度リンゴの花が咲いている時期でした。一軒の家としては恵まれた環境ですね。ただ過疎化が進んだ土地だそうですが。

このブログでも度々触れてきた事ですが、店をたたむ職人が増えている。ユーロ導入後、物価が上がったり、中国系の低コストのコピー商品が出回って職人仕事が圧迫されていたり。ゴッフレードさんも職人を辞めるそうです。「最近オルゴールを買う人が少なくてさ。注文が入れば作るけどね。なにしろ、かみさんの方が稼ぎがいいからなあ。」と言ってました。作品の価値を充分認められている方だったので、すごく残念ですね。

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コメント

+ふあぁ~!!!
素敵なオルゴールですねっ♪♪

こういう手で造られた物は、あたたかみがあって大好きです。

でもやはり職人として続けていくのはどこも難しいんですね。。。
残念でなりません(´・ω・`)

投稿: みそ。 | 2006年6月19日 (月) 13時15分

コメントありがとうございます。そう、本当に素敵なオルゴールです。5年前の職人展では私は参加せずに見るだけだったのですが、その時から強烈な印象が残ってました。まあ注文は受けると言ってましたので、機会があればぜひ買いたいのですけどね。
・・・こういった物を作る職人さんがイタリアでさえ消えて行くのって文化的な損失だと思います。

投稿: 俊寛 | 2006年6月19日 (月) 17時24分

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