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2006年3月 3日 (金)

今回の職人さんについて。

IMG_0052 昨日は2005年後半から今まで制作した作品の撮影をやってもらいました。帰りにタコ焼きを買って食べました。ずーっと食べたかったのですが、最後の10日間は外出しなかったので満を持して食べたって感じで美味しかったです。

昨日書かなかった作品の解説をば。

サイズは100×70cm。現在私が作れる最大の大きさです。切り絵の魅力は刃物で紙を切った線の個性にあります。しかし大き過ぎる作品だとある程度距離を置いて見ることになるので、線が描いたように見えてしまう。となると、切れ味として認識出来る限界がこのサイズではないでしょうか。ただもっと複雑で大きい作品を作りたい欲求は常に持っているし、大きい作品はやはり迫力が違いますからそのうち挑戦します。自分の限界と切り絵の表現の限界は乗り越えて行きたいので。

IMG_0052 今回の作品のモデルはブロンズ職人のカルチナイ兄弟。工房の屋号を「ブロンゼット」といいます。イタリア語では語尾に~エットか~エッタと付くと愛称のようになるので「ブロンズ君」とでも訳すべきですかね。工房があるのはフィレンツェの旧市街を取り巻く城壁のすぐ内側、ローマ門の近くにあります。また、作品にも描かれている窓の外は資材置き場を兼ねた中庭になっていまして、突き当たりの塀の向こうにボーボリ庭園の森が見えるという、すごく良い環境にある工房です。

上の画像が兄のシモーネ、下がピエルフランチェスコ(長い名前だ。)で、ブロンズや真鍮でランプや燭台を作っています。また、前のブログにも書きましたが、ブロンズ像の縮小レプリカも作っている。こういったのは別の彫刻と組み合わせてオリジナルの作品になる。

兄貴の方が私より一つ年下の33歳、弟は28歳と、今まで私より若い職人を制作した事もあるけど、父親とセットで描いているので、どちらかというと年配の職人が主役で、息子の方は脇役といった扱いでした。今回初めて二人とも私より若い職人を作りました。といっても職歴は高卒から働いているので、3年間会社員をした後切り絵を始めて、未だ駆け出しの私とは職歴に差があります。

この兄弟とは私が3年前から毎年参加しているコルシーニ大公夫人の職人展で知り合いました。今年は第11回になりますが、彼らは最初から参加している常連で、前回制作したモザイク職人のスカルペッリの息子、レオナルドとも友達です。2人とも人懐っこい性格なので、私ともその後友達になって時々飲みに出かけます。サッカーと女と酒が好きで仕事も遊びもガンガン楽しむと、見ていて飽きませんね。彼らの工房を取材に行ったら、鼻歌を歌いながら仕事をしていました。しかも歌詞に無理矢理私の名前を織り込んで・・・。この作品もそんな雰囲気なんですけどね。普段にぎやかに鼻歌を歌いつつ、集中する一瞬だけ歌が途切れるという。

ちなみに彼らのお母さんは工房の事務を担当していますが、兄弟とは正反対に物静かな方でした。「そりゃ、一人ぐらい静かなのが居なけりゃ駄目でしょ。」だそうです。

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コメント

仕事してるときの職人さんて、幸せそうな顔してますね。
うちのおとうちゃんも職人だけど、仕事してるときは、すごく厳しい顔してます。でも幸せそう。
俊寛さんも、切り絵やってるとき、こういう顔してるんでしょうね。

なんかボッティチェリの工房もこんな感じだったのかなあって思いました。ルネサンスの伝統が今に続いてるんですね。

投稿: てんこ | 2006年3月 4日 (土) 08時46分

そういえば私自身は制作中は部屋の中に人は入れないですね。集中できないどころか手を止めてお喋りを始めちゃうので。どんな顔をしてるのか見たいような、見たくないような・・・。

投稿: 俊寛 | 2006年3月 4日 (土) 12時10分

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