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2006年3月29日 (水)

ナポリシリーズ第1号

Napoli1 ミ二シリーズ「ナポリの風景」15点の内、最初の1点が完成。

10×15cm。先日色の付いてない状態で公開したグラニータ・ディ・リモーネの屋台。・・・地味だな。まあ、15点いっぺんに見せるのを前提にしたデザインなのでこんなものか。

グラ二ータというのはかき氷、リモーネとはレモンの事。フィレンツェではジェラート屋さんの片隅にひっそりと売られていて、屋台を見る事はめったに無い。また、ナポリの屋台で出しているグラニータはレモンのシロップ(あまり甘くない。)だけをかけて売ってます。店の中で売ってる場合は日本のかき氷のようにいろいろな味のシロップがありますけどね。昨年ナポリを旅行した時は暑かったので、時々食べました。口の中がさっぱりします。

あと14点!

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2006年3月24日 (金)

ナポリの風景シリーズ。

IMG_0064 ミニシリーズ「ナポリの風景」ですが、昨日全部のデザインを終えて全て切り終わりました。全部で15点。画像をクリックすると大きい写真が出ますが、それでも細かすぎて何が描いてあるかわからないはず。おいおい完成した作品からアップして行きますので、しばしお待ちを。

「サイズは小さくても細かく丁寧に。」がモットーなので、職人シリーズ(簡単なやつ)よりも大変だったりします。これ全部4月14日の出発までに仕上げなきゃならない。スケジュール的にきついので、しばらく缶詰ですな。ラストスパート。これさえ仕上げれば一応今期のノルマは達成できるので、時間が余れば他のネタにも手を出せる。

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2006年3月22日 (水)

ピッツァ・マルゲリータ

nopoli ここん所、ブログでは名画シリーズの事ばかり書いてきましたが、その間もちゃんと制作はやってます。

今やっているのは、5月のフィレンツェの職人展用の作品。ミニシリーズと言って、10×15cm、15×15cm、15×20cmの3種類のサイズで、同じテーマの切り絵を15点制作しています。これは1年に1シリーズ、大作の合間に気分転換で作り貯めようと考えていたのですが、去年と今年は気分転換やってる暇が全然無かったので、締め切り間近になって15点いっぺんに作ることになった。1点1点はさほど難しくないけど、15点まとめて作るとなるとかなり大変です。まあ、まとめて作るほうが時間の短縮にはなるんだけどね。(速けりゃ良いというものではないけど、タイムレースってのも結構楽しい。)

今年のテーマは「ナポリの風景」。昨年の滞在でナポリ在住のマンドリン職人を取材したのですが、ついでに風景写真も撮影して来たので。

今日のブログで発表するのは最初にデザインして切り終わった3点。いずれもサイズは10×15cmです。

1番上は「グラ二ータの屋台」。グラニータとはかき氷の事です。フィレンツェでも売ってますが、屋台ってのは見た事が無いですね。レモンのシロップをかけて食べるのですが、夏の暑い日は口の中がさっぱりするので、ジェラートよりも好きです。

2番目は「スフォリアテッラとババの店」2つともナポリの名物お菓子です。スフォリアテッラはパイ生地の中にクリームチーズが入った菓子。ババはドーナツにシロップをかけたもので、画面右側の人形が乗ってる物がこのババ。スフォリアテッラはチーズの酸味が良くあってて好きですが、ババはちょっと甘過ぎて苦手。シロップかけて、更にチョコレートクリームをかけたりするので、ちょっともうこれ以上は・・・って感じですね。

3番目はピッツア職人。ああ、これも職人シリーズになっちゃってますね。スコップみたいな形の巨大なスプーンで、ピザをかまどに出し入れしている所。右側では別の人が2枚目のピザに取り掛かっている。

ナポリには2泊滞在したのですが、結局昼夜とも全部ピザを食べてました。「一人じゃちょっと食べきれないぞ、こりゃ。」ってぐらい大きいピッツアとビールで700円ぐらいだったので、高い物を食べに行く気が失せたのもあったけど、やっぱり本場のピザは上手いよ!!で、いろんな種類の具のピザを食べましたが、マルゲリータが一番美味しいですな。マルゲリータというのは、トマトとモッツッァレッラチーズ、バジリコだけのピッツア。一番シンプルなピザが一番美味い!

ピッツァはマルゲリータに始まり、マルゲリータに終わる。俊寛

しかし、日本の宅配ピザってのは、なんでああ変なメニューばかりなのでしょう。「焼肉カルビ」だの「照り焼きチキン」だの「もちコンボ」だの、この前なんか「大名古屋スペシャル・フォー」なんて訳のわかんないものがメニューに載ってました。いや、あれはあれで美味いんだけどさ、普通のイタリア風ピッツアがあってもいいじゃん。まあ、ちゃんとしたイタリア料理の店に行けばあるんだけど、忙しくて外食に行ってる暇が無いのだ。

フィレンツェで靴屋の売り子をやってたエレナ姐さんは、ある日新入りのバイトで入ったアルゼンチン人の女の子の仕事振りと態度が悪いのに腹を立て、一通りその子の悪口をまくしたてた後、「おまけに、あいつの国ではピッツアにマヨネーズ付けて食べるって言うのよ!ああ、気持ちが悪い!!」と私に訴えた。「いや、それは日本人も好きだけど・・・。」とは怖くて言えませんでした。

3点とも食べ物関係ばかりになってますが、ちゃんとした風景の切り絵も作ってますので。続きは次回に。

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2006年3月21日 (火)

名画を切り絵でその6

lippi024 今回でこのシリーズは終り。

ロッソ・フィオレンティーノの「聖母子と2人の聖人」ヴォルテッラという町の司教区美術館所蔵。サイズはA4で、いつものように左右逆になってます。

えらい、マイナーな作品をやっちゃいましたね。これは最初にこのデモンストレーションをやった場所がヴォルテッラだったので、その町にある作品を選んだからですね。もっとも、その時に大きいサイズで同じロッソ・フィオレンティーノの最重要作である「十字架降下」もやりましたけど。

ヴォルテッラはフィレンツェからバスで1時間ちょっとの所にある町です。いくつかの丘を越えて、曲がりくねった道を行くと、一番大きくて高い所に町が見える、そこがヴォルテッラです。別名「風の町」。周辺の一部では風雨に侵食されてがけ崩れが続いている。また、アラバスターという石が取れまして、これを使った彫刻が盛んです。けっこう名の通った彫刻の学校もある。

この町在住の彫刻家グループと友達になったので、時々泊めてもらったりしました。だいたい私と同年代の連中だったので、彼らのお母様方が作ってくれるご飯が目当てで、一時期は2週間ごとに通ってpont02ましたな。

ここで一番美味しかった食べ物はリボッリータというパンと野菜を煮込んだスープで、仕上げにオリーブオイルを一たらし、ネギをナイフで鉛筆を削る要領でコリコリ削って混ぜて食べる。ピリッとしたネギがアクセントになって美味しいですよ。

下の画像は、昨年の職人展のデモンストレーションの元絵。ポントルモの「十字架降下」。フィレンツェのサンタ・フェリチタ教会所蔵。

切り絵の写真を撮らずに友達にあげちゃいました。ブログに書くことがわかっていれば撮影しといたんですけどね。記録は取っとかないとダメだな。

サンタ・フェリチタ教会のある広場は、私が一番長い間住んでいた家のある場所。だからこの絵は私にとって一番身近なものですね。複雑に絡み合った人物郡が描いててとても面白かった。(かつ、疲れた。)

さて、5月にまたこの手のデモンストレーションをやるんですが、何をやろうかな。今度はちゃんと写真に撮っときます。

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2006年3月20日 (月)

名画を切り絵でその5

lippi023 今回はカラバッジォ作「バッカス」です。フィレンツェのウッフィッツィ美術館所蔵。

画像は名画シリーズその3.その4同様、A4サイズ。下絵なので左右逆に描いています。

バッカスはローマ神話の酒の神ですね。絵画において神話はポピュラーなモチーフですが、多くは犯しがたい神聖さや気品、近寄りがたい威厳や風格を持たせながら描かれるのですが、カラバッジォは近くにいる人に仮装させて、理想化も美化も一切せずに描いています。この絵もなんだか目が据わってるし、「バッカスの仮装をした男」とタイトルを付けた方が良さそうな感じです。

それだけ生々しいという事でしょうな。彫刻家のドナテッロもキリストの十字架像を作った時に、あまりに人間的過ぎたために「農夫」と友人の彫刻家、ブルネレスキに評されたという話が残っています。宗教的な敬虔さを見た人に抱かせなければならない、という基準から見ると評価は下がるのでしょうね。現在ではドナテッロもカラバッジォも高く評価されています。時代や流行によって絵の価値が変わるというのも考えてみれば不思議だ。

カラバッジォはルネッサンスから1世紀後「バロック」と呼ばれる時代に生きた画家です。性格が悪くて、喧嘩で人を殺して、逃亡の末若死にしたと、随分すさまじい人生だったようです。ちなみに私はフィレンツェにある絵の中ではこれが一番好きです。好きな芸術家はミケランジェロ、チェリーニ、カラバッジォです。・・・クセのある人ばかりだ。

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2006年3月19日 (日)

名画を切り絵でその4

lippi022 4月中旬にイタリアに出るので、それまでに仕上げなきゃならん作品を現在制作中ですが、ある程度まとまったらこのブログで公開します。

で、中断していた「名画を切り絵で模写してみようシリーズ」の紹介をば。

今回はフィリッポ・リッピの「聖母子と天使」。フィレンツェのウッフィッツィ美術館に収められています。

画像は私が制作した切り絵の下絵。前回のラファエッロ同様、完成時には引っくり返して見るので左右が逆になっています。サイズはA4サイズ。同時期に4点作ったうちの一つ。ラファエッロと今回のリッピで2点公開したので、残り2点ですね。

フィリッポ・リッピは修道僧ですが、生臭で妻帯したり子供を作ったりと、やりたい放題だったらしいですな。今じゃ全然珍しくないけど。この絵のモデルとなったのは彼が誘惑して妻にした修道女、ルクレツィア・ブーティと言われています。リッピの描く他の作品でもこの女性はしばしば登場しています。自分の思いが素直に画面に出ているのか、どの作品も現世的かつ生々しい雰囲気を持っています。私はこの作品が一番好きですけどね。

フィリッポ・リッピは不道徳のかどで告発されているのですが、当時のフィレンツェの大立者、コジモ・ディ・メディチの取り成しにより、法王ピウス2世の還俗と結婚の許可を得ました。まあ、この法王からして、若い頃は人妻に恋してポルノ小説まで書いた人なので理解もあったのでしょうね。イタリア人の気質とでも言うのだろうか。良く言えば融通の利く、悪く言えばいい加減な。

こういう国に生まれたからこそ、フィリッポ・リッピも思う存分に才能を伸ばせたのかもしれない。

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2006年3月18日 (土)

京都旅行

今週初め、フィレンツェに住んでいる友人Fから電話があった。「今、旅行で日本に来てて大阪にいる。」

ペルー出身のFとは語学学校に通っていた頃からの付き合いなので、知り合ってもう8年になる。その後彼は帰化してイタリア人になったが、最近日本人の女の子と交際しだした。この前の9月に初めて日本に旅行に来て、その時は一緒に鎌倉を回ったのですが、まだ半年しか経たないというのに日本に現れた。よくお金がもつものだ。まあ、滞在中は大阪の彼女の実家に厄介になっているから宿代はタダだけど。

聞けば金曜日に彼女が仕事で手が離せないためにその間面倒を見てくれと言われた。他にも彼と共通の友人はいるのだが、電話してみた結果、当日動けるのは私のみ。だから京都を案内する事に決めた。

ところが、火曜日の深夜から腹痛に襲われ七転八倒。結局朝まで一睡も出来ずに体力消耗。腹痛に加えて吐き気、発熱、頭痛まで加わって「ウィルス性腸炎」と診断された。金曜日に京都に行かなきゃならんというのに、この時期に体調を崩す!!

しかし私が行かなければ外国人を一人で放り出す事になるので、気合を入れて何とか当日に体調を回復させた。若干顔色が悪かったような気もするが、まあ仕方が無い。

さて、愛知県在住の私が京都を案内するのも変な話だが、割と頻繁に遊びに行っているので、これまでにも何度かイタリアから来た友達を案内した事はあるのです。京都は見所一杯の観光地だしね。むしろ名古屋を案内しろといわれたら困りますけど。(外国人の喜びそうな日本的な所というと、名古屋城と熱田神宮しか思いつかない。)

で、今回は三十三間堂、京都博物館、高台寺、清水寺、銀閣寺と回りました。この5箇所は一本のバスで行けます。やはり京都を旅行するのだったら金閣、銀閣、清水、龍安寺は案内したい。ただしFは前回の旅行で金閣寺だけは行ってるそうなので金閣ははずして、代わりに私の師匠が庭の管理をしている高台寺と、千体の仏像が置かれている三十三間堂、ついでに三十三間堂の隣にある博物館を入れました。流石に龍安寺は時間切れでいけませんでしたが、外国人にもインパクトが強いであろう場所をこれだけ回ればまあ良いだろうと思う。

さて、病み上がりの身を多少無理して観光ガイドに臨みましたが、一緒に回っているうちに元気になりました!まあ、たくさん歩いたから疲れたけど、心地よい疲れとでも言うんですかね。休み無しで制作していたのでストレスもたまっていたかもしれない。たまには外に出て友達と遊ぶべきだなと思いました。しかし、これで丸4日分も制作しなかったので、家に帰って作りかけの作品を見て憮然としましたが。

ま、気を取り直して明日から頑張るさ。

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2006年3月10日 (金)

補足。

久々にホームページの作品集に一点追加しました。本当はもう少し頻繁に追加できると良いんですが、制作のペースがのろいのと全部見せちゃうと私の個展に来てもらう意味が無くなるので。公開している作品に関しても、実物を見て欲しいんですけどね。

と言う訳で、ブログを先に見てる方はこちらからどうぞ。

http://homepage2.nifty.com/shunkan/huyusanpo.html

さて、今回発表した作品について、ホームページでは書かなかった事を少々。(最初は本文に書いてあったのですが、あまり長過ぎると読む方も飽きるでしょうから削ったのです。)

場所はサンカッシァーノという田舎町。ちょっと長い話ですが、この町を初めて訪れたのはフィレンツェと京都市が姉妹都市提携30年記念にフィレンツェに日本庭園を作ったのですが、企画者の一人として当時私がアルバイトしていた日本料理屋の社長が関わっていまして、日本から庭を作りに来る造園家一行の通訳と世話係を時々やってました。この庭を作ったのが京都の高台寺の庭園管理をやっている北山安夫先生で、これが縁で私淑する事になり以後もお世話になっています。

で、この庭が出来た後、近くの田舎町に遊びに行こうという事になって、市のお役人さんの案内でチェルタルドという町と、このサンカッシァーノに行ったのです。私も一応通訳として同行したのですが、自分でもこの遠足を楽しんで来ました。

この町で始めてソプラッサータというハムを食べました。豚の頭をぐちゃぐちゃに潰して香草と混ぜ合わせて作るのですが、ゼラチン質がネットリして大変美味しいハムです。・・・作り方を聞いたら引く人もいますが。ちなみに、ためしに味噌汁に入れてみた事がありましたが、ゼラチンが熱で溶けて肉がばらけて、とん汁みたいになります。ちょっと香草が気になるけどね。

サンカッシァーノの前に行ったチェルタルドという町ですが、ここは群馬県の甘楽町という所と姉妹都市提携しているそうで(どうやら、玉ねぎの産地というつながりみたい。)記念に市庁舎の中庭に茶室が作られています。これを先生に見せるためにお役人さんは案内したんですけどね。

この二つの町はすごく気に入ったので、その後も一人で何度も遊びに行きました。

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2006年3月 9日 (木)

名画を切り絵でその3

rafaello021 今回はラファエロの名画「小椅子の聖母子」も切り絵。サイズはA4の紙にぎりぎりコピー出来る大きさです。何か変だなと思った人はするどい!左右が反転してるんですね。下絵をコピーして裏側を黒のスプレーで塗りつぶした後、スプレー糊でアクリル板に貼り付けて切ると、完成時には左右が逆になるので下絵の段階では本来の絵と左右反対に描く必要があるのです。

これはデモ用の絵も同じ事で、毎回元絵に線を引っ張って何分割かして左右逆に描いています。単なる模写じゃないので、時々ややこしくて脳が混乱します。おかげで鏡字を書くのは得意です。まあ、今はパソコンで左右反転がボタン一発で出来ちゃうので無駄な特技ですけど。

この絵はフィレンツェのパラティーナ美術館に所蔵されているので、時々見に行きました。中学生の時に美術の教科書で見て以来、大好きな絵だったので毎回立ち止まってじっくり見ています。昨年の5月に滞在した時も、たまたま全美術館タダの日というのがあったので、女の子と一緒に見に行きました。女の子そっちのけで絵ばかり見ていたので振られてしまいましたが。

この絵はデモ用でなく、量産してイベントで販売しようと思ってデザインしました。しかし手間の事を考えると、結構高い値段になってしまうので売りに出すのはやめたんですけどね。代わりに私の所へ来る「切り絵をちょっとだけやってみたい。」という子に作らせてあげたりします。手軽に巨匠の気分が味わえる。線をなぞるだけですから、そんなに難しくはない。

ラファエロの描く人物は表情が柔らか過ぎて、切り絵ではこれが限界ですね。

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2006年3月 8日 (水)

名画を切り絵で、その2

ehagaki020 画像はルネッサンス期の画家、ロッソ・フィオレンティーノの十字架降下。前回のブログに書いた「名画を切り絵で模写してみようシリーズ」で一番最初に作ったのがこれ。デモンストレーションの直後に買ってくれる人が出たので写真撮ってません。よって、今回は私の作品の画像は無し。

そもそも、デモンストレーションをやったきっかけというのは、ボルテッラという田舎町に住んでいる友人の彫刻家が「祭りがあるから何か出店をやらないか。」と話を持ってきまして、その時はバンドの演奏の後ろでパフォーマンスとして切り絵をやるつもりでした。演奏している後ろにでかいアクリル板を立てて、黒い紙を貼り付けて切ると。後ろからライトをあてれば観客からは段々影絵が現れてくるように見えるはず。かなりいいアイデアだと思ったのですが、ぶっつけ本番では主催者の方がまともにやれるかどうか心配したので、結局実現はしませんでした。代わりに私のブースを出して、このロッソ・フィオレンティーノの絵を50×70cmでデモンストレーションで作りました。この絵は祭りが行われた町、ボルテッラの美術館に収蔵されている作品なので、見に来てくれた人から評判が良かったです。でも、今考えるとバンドの後ろでパフォーマンスってのもやればよかったなと後悔しております。

このアクリル板に黒い紙を貼り付けて切るって、いろいろと使いようがありそうだね。前述のパフォーマンスとしてやる他にも、アクリル板じゃ傷が付きやすいからガラスに変えて、ショーウィンドウの装飾とか、ランプなんか作っても面白そうだし。切り絵自体はまだまだ未開拓の分野だからいろんな可能性はあるな。

しかし、いろいろやりたい事はあるんだけど職人シリーズで手一杯だし、一日48時間ぐらい無いもんだろうか。

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2006年3月 5日 (日)

名画を切り絵で。

imgirokou019 画像は2年前の職人展でデモンストレーションとしてお客さんの目の前で切った作品。三脚が無い状況で撮影したので、写りが悪いし、左下が暗くなってますがご勘弁を。

フィレンツェの画家、サンドロ・ボッティチェッリの名画「パラスとケンタウルス」の模写です。柔らかいラインのルネッサンス絵画も切り絵でやるとこのようになる。模写だから私のホームページで公開すべきではないので、ブログで発表する。

いつもは切った後で紙を貼り付けて仕上げるのですが、これはアクリル板にスプレー糊で黒い画用紙を貼り付け、鉛筆で下絵を描いて、展示会の期間中に切って行く。黒い紙に鉛筆で下絵だから、通り過ぎるお客さんからは下絵の線が見にくいので、まるでフリーハンドで切っているようで、なかなか格好よく見えるらしいです。切った後のパーツをぺりぺり剥がすのも小気味いい。

この作品は2003年に作ったのですが、当時この絵の特別展がフィレンツェで開かれてまして、町中に宣伝用の垂れ幕が張られていました。流行の絵の模写だから観客にアピールするのにいいかなと思ったのと、職人展に誘ってくれた彫金家のパオロ・ペンコさんがボッティチェッリが大好きで、この年にこの絵をモチーフにしたアクセサリーを発表していたので、さぞ喜ぶだろうなと思って。出来た後は謹んでプレゼントしてあげました。感動してたみたい。まあ、彼には日頃お世話になってるし、私の作品も買ってくれてるしね。

名画の模写もたまには良いものです。自分の作品として胸を張る事は出来ませんが、勉強になりますからね。なにしろ世紀を超えて生き残った名画ですから。

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2006年3月 3日 (金)

今回の職人さんについて。

IMG_0052 昨日は2005年後半から今まで制作した作品の撮影をやってもらいました。帰りにタコ焼きを買って食べました。ずーっと食べたかったのですが、最後の10日間は外出しなかったので満を持して食べたって感じで美味しかったです。

昨日書かなかった作品の解説をば。

サイズは100×70cm。現在私が作れる最大の大きさです。切り絵の魅力は刃物で紙を切った線の個性にあります。しかし大き過ぎる作品だとある程度距離を置いて見ることになるので、線が描いたように見えてしまう。となると、切れ味として認識出来る限界がこのサイズではないでしょうか。ただもっと複雑で大きい作品を作りたい欲求は常に持っているし、大きい作品はやはり迫力が違いますからそのうち挑戦します。自分の限界と切り絵の表現の限界は乗り越えて行きたいので。

IMG_0052 今回の作品のモデルはブロンズ職人のカルチナイ兄弟。工房の屋号を「ブロンゼット」といいます。イタリア語では語尾に~エットか~エッタと付くと愛称のようになるので「ブロンズ君」とでも訳すべきですかね。工房があるのはフィレンツェの旧市街を取り巻く城壁のすぐ内側、ローマ門の近くにあります。また、作品にも描かれている窓の外は資材置き場を兼ねた中庭になっていまして、突き当たりの塀の向こうにボーボリ庭園の森が見えるという、すごく良い環境にある工房です。

上の画像が兄のシモーネ、下がピエルフランチェスコ(長い名前だ。)で、ブロンズや真鍮でランプや燭台を作っています。また、前のブログにも書きましたが、ブロンズ像の縮小レプリカも作っている。こういったのは別の彫刻と組み合わせてオリジナルの作品になる。

兄貴の方が私より一つ年下の33歳、弟は28歳と、今まで私より若い職人を制作した事もあるけど、父親とセットで描いているので、どちらかというと年配の職人が主役で、息子の方は脇役といった扱いでした。今回初めて二人とも私より若い職人を作りました。といっても職歴は高卒から働いているので、3年間会社員をした後切り絵を始めて、未だ駆け出しの私とは職歴に差があります。

この兄弟とは私が3年前から毎年参加しているコルシーニ大公夫人の職人展で知り合いました。今年は第11回になりますが、彼らは最初から参加している常連で、前回制作したモザイク職人のスカルペッリの息子、レオナルドとも友達です。2人とも人懐っこい性格なので、私ともその後友達になって時々飲みに出かけます。サッカーと女と酒が好きで仕事も遊びもガンガン楽しむと、見ていて飽きませんね。彼らの工房を取材に行ったら、鼻歌を歌いながら仕事をしていました。しかも歌詞に無理矢理私の名前を織り込んで・・・。この作品もそんな雰囲気なんですけどね。普段にぎやかに鼻歌を歌いつつ、集中する一瞬だけ歌が途切れるという。

ちなみに彼らのお母さんは工房の事務を担当していますが、兄弟とは正反対に物静かな方でした。「そりゃ、一人ぐらい静かなのが居なけりゃ駄目でしょ。」だそうです。

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2006年3月 2日 (木)

終わった!!

IMG_0052 新作完成!!

また徹夜しちゃいました。今回の制作では3回目の徹夜ですね。その内2回はトリノ五輪見てたついでに制作してた感じだけど。

眠いので寝たいのですが、今日は朝から最近制作した切り絵8点を写真屋さんで撮影してもらうので(だから徹夜して完成させるしかなかったのです。)ずっと起きてます。とりあえず部屋がゴミだらけになっているので掃除します。やれやれ。

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